本堂左横に10本ほどの馬酔木(アセビ)の木があります。
4メートルほどの樹高で、樹齢も60〜70年ではないでしょうか、毎年4月頃、桜に先駆けて白い花を咲かせます。
馬酔木に毒があるのは有名ですが、毒があるなどと思わせないぐらい可愛い花ですね。
梅に続いて春の訪れを告げるサンシュユ。3月、小さな黄色い花をいっぱいつけ、晩秋には赤い実が鈴なりに。雪が積もった日などは赤と白のコントラストが際だちます。本堂裏の薬師堂の前には15本ほどの若いサンシュユの木が植わっています。
紅葉が有名な真如堂ですが、桜の木も約70本あります。
ほとんどは染井吉野ですが、本堂南横の「縦皮さくら」はそれらより少し遅れて、白く小ぶりで清楚な花を咲かせます。
三重塔の南横にあるしだれ桜も、塔を背景にして見上げると圧巻です。
同じサクラでも、八重桜は遅く咲き出します。
鐘楼のまわりには八重桜が7〜8本植わっていて、鐘楼の土台に立つと、足元から頭のまでサクラに包まれます。
境内の新緑の主役は、やはりもみじや楓です。
もみじやさくらの新緑は黄緑に、楓などの中には赤っぽい新葉を出すものもあり、5月頃は木々の活力で境内が明るくなるようです。
新緑も盛りの4月下旬頃、本道南側の露仏の前にある藤棚が華やかになります。4種類の藤の若木が、順々に咲いていきます。
境内にあるツツジは、ほとんどが平戸ツツジ。
総門を入った駐車場付近や、本堂脇の池の周りなどに植えられています。
吉祥院の門前にあるツツジは、写真のように、門の屋根より背が高い大木。2本を1つに仕立てています。
境内のあちこちに咲いているシャガ。繁殖力が強く、グラウンドカバーにもなるので、私が各所に移植しました。
漢名の「射干」から「シャガ」と呼ぶようになったようですが、「射干」は本来「ヒオウギ」のこと。どこかで間違って以来、この花を「シャガ」と呼び続けているようです。
「白山吹」というものの、ヤマブキではありません。ヤマブキは花が5弁ですが、この花は4弁。とはいうものの、見かけが似ているので、そう名づけられたのでしょう。
花も綺麗ですが、夏以降に黒くなってくる実も美しいですね。
この木も、私が実生の苗をあちこちに移植して増やしました。
ナンジャモンジャ
ナンジャモンジャは本名ヒトツバタゴ。名前がわからなかったために、「ナンジャモンジャ」と呼ばれるようになったそうで、愛知県・岐阜県・対馬にだけ自生するモクセイ科の落葉高木。高さは20メートルにもなるそうです。
対馬最北端の漁港・鰐浦の群落は有名で、花の時期には時ならぬ雪かと思うほどとか。また、海面を真っ白に照らしだす様子から、土地の人は「ウミテラシ」と呼んでいるということです。