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今日の真如堂?


 今日から3月。2月も大して寒い日もなく、「逃げ」てしまいましたね。

 真如堂の涅槃会(ねはんえ)は月遅れの3月15日に勤めますが、それに先だって今日、大涅槃図をまつり、公開する準備をしました。
 「涅槃」というのは、お釈迦様が亡くなった時のことで、紀元前483年、インドの暦ヴァイシャーカ月(4月〜5月)の満月の日のことでした(涅槃については雑文集をご覧下さい)。

 何しろ大きいものですから、作業は6〜7人がかり。ボクは写真を撮っていただけですが…。


涅槃図を大きな木製の保管箱から出して、3人がかりで「ヨイショ ヨイショ」。涅槃図の心棒は直径20センチほどの丸太。だからとても重たい。おまけに長いので、他の物に当たらないように気をつけて。

運んできた涅槃図を降ろし、本堂の天井に備え付けた滑車を使って3本のロープで静かに引き上げる。ロープを手繰る人3人、涅槃図をさばく人2人、監督1人の6人がかり。
     作業完了! 人と比較すると大きさがよくわかります。

 涅槃図の前に、後醍醐天皇寄進の舎利塔をまつり、足利義政寄進の油壷(ルソン伝来)も展示して、さぁ公開。

 拝観料は600円。「高いなぁ」と言ったら、「花供曾(はなくそ)付きです。要らない人は300円かなぁ」ということ。
 <花供曾>は、正月の鏡餅などを小さく切ったもの。今はお菓子屋さんに作ってもらっていますが、からめた黒砂糖の甘みが美味しいですよ。もともとは「花供御」と言ったのがなまったということですが、名前が悪いですねぇ。
 ボクは子供の頃、黒豆を煎って作った花供曾を「ハナクソというんだから…」と鼻の中に入れて取れなくなり、大変な思いをしたことがあります。

 庭にあるサクランボウの花芽が日に日に大きくなっています。この分ではあと10日程もしたら咲き出すかも知れません。
 そうそう、2日ほど前の早朝、ウグイスがよく啼いていました。泣き方はまだちょっと下手ですが、十分堪能できました。
 春はもうすぐそこ!