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2014年5月の日記

よく転けた日
 11時の法事までには結構時間があるので、昨日刈り込んだ枝などの整理をしました。
 朝早くは案外過ごしやすく、少し汗ばむ程度。集めた枝や葉などを、どんどんトン袋に入れていきました。

 今日はなぜか足が不調。石の上に乗って滑って転けるし、ハシゴから下りた時に滑って転けて石でお尻を打つし、もう1回どこかで転けました・・・どこか覚えていませんが、3回転けた記憶があります。何回かつまずきもしました。

 歳のせい? 頭が朦朧とするほどは暑くもないですし・・・。今日はどうしたのでしょう?

 法事を終えて昼食を食べ、作業着姿で寺務所に行くと、ボクの姿を見た寺務員さんの目が点になっているのがわかりました。ちょうど居合わせた職員さんは、焼香の準備をしています。

 「あっ!? そうか。そうでした・・・スミマセン」

 植木作業のことに頭を支配されて、1時半過ぎから企業研修があるのをすっかり失念していました。

 「帰って、着替えてきます」と自坊に戻り、クリーニング用に固めて置いた冬衣をもう一度着ました。今朝の法事が、冬衣でする今期最後の法事のつもりでした。トホホ。

 本堂に行って準備をしていたら、すぐに研修の方々が来られました。今日は7人だけ。

 終わったのが3時過ぎ。自坊に戻って、また作業着に着替え、ヘブンリーブルーの種蒔きなどをして、また自坊に戻って剪定後の片付けの続き。ゴミを入れるトン袋が満杯になったので、今日の作業はオシマイ。

 たくさん汗をかいたので、今期初めて、作業後のシャワーをしました。今日の最高気温は33.6度でした。

 あー、お尻の骨が痛い。数年前に折れた場所。折れて強くなっているはずだから、大丈夫!

〜 菩提樹の蕾膨らむ 〜
2014年5月31日(土)  No.3982

バテる
 本堂裏の紫陽花園の山紫陽花が見頃。最終仕上げをしていた職員さんも、「そろそろ作業が終わりますよ」と言うので、今日、紫陽花園の看板を出しました。

 豪華な西洋紫陽花が好きな人にはまだ物足りませんが、野草好きな人には楽しんでいただけるでしょう。


 今日は自坊のつつじの刈り込み。つつじは、花後に早く刈り込まないと、翌年の花が咲きません。この前から気になっていました。

 大つつじの刈り込みには例年苦労するのですが、土塀工事用の足場を使ったりして、少し楽でした。

 暑くてちょっとバテ気味。大つつじの刈り込みは満点近いですが、他のは虎刈りになっているものも・・・直す気力なし。くたびれました。

 暑さは2日まで。傘マークは5日までありません。水やりのことを考えないといけません。

〜 露草の露 〜
2014年5月30日(金)  No.3981

W会議
 午後から大津・坂本で会議。

 会議が2つ重なり、しかも同じ時間に始まります。仕方がないので、先に出席と返事をしたほうに出て、終わってからもう一方に。

 会議も雨の日にあるといいのですが、天気の良い日にあると、「あー、こんな日に勿体ないなぁ。外の作業が出来たのに・・・」と諦めがつきません。

 今日の最高気温は32.9度。まだそんな気温に体が順応していないので、今日は会議でよかったかも知れません。

 NHKの京都支局から、「境内のベンチで、夫婦でお弁当を食べるのが楽しみです」という視聴者からの写真付き投稿を、番組で紹介してもいいかと問い合わせがありました。

 「団体でお弁当を食べるのはお断りです」と添えてもらうことを条件にOKをしました。TVを見て、歩こう会などがドッと来られると困りますので。「6月半ばには菩提樹も沙羅も紫陽花も見頃ですよ」とPRもしておきました。

 紫陽花園の看板も出来たので、土曜日頃から掲示しようかと思います。ちょっと早いかなぁ〜

〜 葉裏から見た自坊前の山法師 〜
2014年5月29日(木)  No.3980

ダビング
 今日は丸1日、スケジュールが空いたので、いざ植木屋! どこかへ遊びに行こうとか、ゆっくりしようとか考える人が多いと思いますが、ボクは溜まっている植木屋作業を一気に進められると昨日から喜々としていました。

 今日の職員さんのシフトの‘境内担当’は3人。メンバーも最強! 今日は大きな作業も進められます。

 朝一から、垣根などの剪定作業。樫やウバメガシなど、かなり高い木までも剪定しました。切った枝などは軽トラ4〜5回分。あちこちスッキリしました。

 それにしても暑かった・・・。最高気温は31.4度。相当、汗をかきました。


 古いVHSビデオをDVDに焼くソフトを買いました。100名山や漢詩のビデオを焼いて保存しておきたいと考えたのです。

 家や寺務所にあったVHSビデオの機械をあれこれ試しましたが、入れたテープが出て来なかったり、駆動ベルトが切れていたりで、まともに動くのは1台だけ。早くやっておかないと、見られなくなってしまいます。

 ソフトをインストールして専用のケーブルで繋いでも、音はすれども画面は出ず。「著作権保護されたコンテンツの複製・編集はできません」という警告が出ます。アナログ時代に録ったテレビの番組は、画面も音も出ます。

 そういえば、著作権・・・自分で楽しむだけなので、そんなことを考えたこともありませんでした。

 残念ながら、作業を断念。時間を掛けて‘研究’してみます。

〜 暑さで猫もグッタリ 〜
2014年5月28日(水)  No.3979

紫陽花園のPR
 今日から自坊の土塀の一部の修復工事が始まりました。5メートル余の土塀の瓦の葺き替えと白壁の塗り替えです。

 瓦が割れたりして、白壁がめくれてきたので、梅雨入り前に直してもらおうと、2月頃から頼んでいたのがやっと今。土塀は水が回ってしまうと、最悪の場合は倒れたりするので、これで少し安心です。


 今日、新聞各社に「紫陽花園、新規OPEN」のお知らせをしました。

 京都には「宗教記者クラブ」というのがあります。バチカンと京都にしかないと聞いています。

 そのクラブに連絡をしておくと、加盟各社に情報が届きます。加盟社の中には、共同通信や時事通信など、ニュースの配信を行う会社もありますので、全国の地方紙に記事が載ることもあります。

 取材してくれるのはおそらく地元紙だけだと思いますが、真如堂の紫陽花園の特徴は、多くの苗が皆さんからいただいた挿し穂や株から増やしたものだということ。すべての作業を自前でやったということです。「手作り感」を評価してくれて、取材に来てくれれば、ご協力下さった皆さんにも少し恩返しができる気がします。

 連絡するに当たって、何本ほどの紫陽花があるかを数えました。鐘楼の周りに130本余。本堂裏に400本近く。合計500余本でした。種類は、おそらく50種ほどでしょうか。

 日に日に咲く花が増えてきて、見頃が楽しみです。通りがかりの人が気楽に足を踏み入れられるような看板も作らなければなりません。

 さぁ、いよいよ開園です!

〜 咲き始めた紫陽花と土蔵のなまこ壁 〜
2014年5月27日(火)  No.3978

歴史にはまる
 今日、本堂では防蟻工事が行われました。

 建ってから300年を経ても、まだ白蟻が部材を食べに来ます。今日の調査でも、白蟻を発見。退治や予防をしても、また忍び寄ってきますから、建物のある限り、白蟻との戦いは延々と続くことになります。


 雨が降ったり止んだりだったので、植木屋作業は少しにして、しばらく土蔵に籠もりました。

 古文書を探しているのですが、一見でどんな内容かわからず、無作為にあっちを見たりこっちを見たりで、結局、目的のものは見つかりませんでした。

 かくなる上は、境内建物の1室を古文書専用の部屋にして、まずは写真撮影と整理作業をしていこうと思います。

 1冊を持ち帰って、いろいろ調べてみました。歴史の資料や書物は持っていないので、頼みはネット。いまは東京大学史料編纂所など、古文書の内容を検索できるシステムがあっったり、公卿などの系譜が検索できたりして、実に有り難い。一々目で追っていたのでは、膨大な時間も掛かるし、見落としもありますが、これなら素人でも端緒をたどり着くことができます。

 「へぇ〜」というようなことがいろいろわかり、他にしなければならないことがいっぱいあるのに、すっかりはまり込んでしまいました。

 古文書がすらすら読めたらなぁ〜 崩し字のデータベースもありますから、しばらくは古文書に‘慣れる’作業です。

 真如堂の歴史を調べてくれる研究者はいませんから、内部の誰かが取り組まないといけません。ボクのライフワークになりそうです。

〜 防蟻作業が行われている本堂 〜
2014年5月26日(月)  No.3977

腕に堪える
 今日は朝から植木屋を飛ばしてやり過ぎました。

 11時の法事までに一つ片付けてしまおうと、自坊の前の刈り込み後の整理、本堂裏の垣根の刈り込みをしました。

 自坊前の整理は何ということないのですが、本堂裏の刈り込みは大変。垣根は総延長でどれくらいあるでしょう?

 4キロ強のエンジン式刈り込み機での作業ですが、だんだん機械の重さが堪えてきました。法事・昼食を挟んで再開。一定の高さに切りそろえるというのが、腕に堪えます。

 これでは、夜なべにしているお盆の水塔婆書きに支障が出そう・・・。2時半頃に、4割方を残して止めました。

 明日は雨なので、続きは明後日。

 今日は昨日にも増して、蚊が増えました。

〜 刈り込みすると、サッパリします! 〜
2014年5月25日(日)  No.3976

イヤホンガイド
 お昼に、JR東海の特別なツアー。今日は真如堂と延暦寺を回り、真如堂では僧侶の説明、延暦寺では阿闍梨さんのお話を聞くのが目玉だとか。

 初めて、イヤホンガイドを使いました。ピンマイクで拾ったボクの声を、参加者それぞれが持っておられるレシーバーで聞くという、博物館で使われているものの‘ライブ版’。拡声器のように声を大きくするするわけではないのでちょっと半信半疑。「聞こえていますか?」と尋ねると、皆さんうなずかれました。

 阿闍梨さんのお話を聞くために参加された方も多く、皆さん、熱心で、信心も篤そうでした。

 ツアーも、いろいろと付加価値を付け、差別化しなければいけないので、大変です。

 終わって、昼下がりから自坊のつつじの刈り込み。

 蚊が出始めました。梅雨が近付いたのを実感します。

〜 カルミアと西洋梅花うつぎ 〜
2014年5月24日(土)  No.3975

座禅指導
 午後から、女子中学生の座禅指導。

 修学旅行向けの情報誌に、真如堂で座禅が出来ると載っているので、時々依頼があります。こちらも、修学旅行の体験学習にはできる限り協力したいと思っていて、今日は都合がついたので、引き受けました。

 「せっかく京都に来たので、京都らしい体験をしたい」と、他にも数ある体験現場の中から、真如堂での座禅を選んでくれました。

 ただ、時間は30分だけ。次は、祇園での扇子製作体験に行くのだとか。目一杯、楽しんでいる様子でした。

 導入で10分ほどかかるので、座るのは正味20分弱。それでも、「長く感じました」と言っていたので、ちょっとは‘辛い’体験になったのかも知れません。

 その後、大急ぎで庭などを案内してあげて、乗ってきたタクシーの運転手さんに引き継ぎ。キャッキャ言いながら帰って行きました。

 若いって、いいですねぇ〜

〜 真剣に取り組む 〜
2014年5月23日(金)  No.3974

研修、一段落
 今日も1日、僧衣の日。午前中は檀家宅への月参り。午後は会社研修でした。

 会社研修は2社。1社は信託銀行の内定者約50人で、ほとんどが女性。華やかな雰囲気でした。

 後半スケジュールを他の者に任せて、もう1社の研修。商社の海外採用者6名は出身国も様々。他にスタッフ2人と通訳。

 引率してきたスタッフは、昨年の12月に入社3年目研修で真如堂に来たばかり。通訳はすぐ近所の女性。和気藹々の雰囲気でしたが、説明に時間は掛かるし、皆さんのんびりしているしで、予定時間を大きくオーバーしました。

 明日は東京からそれぞれの国に向けて飛び立つ予定とか。いい日本の思い出になったでしょうか?

 終わって帰ると、今月初めに新入社員研修に来た会社から、参加者アンケートの集計が来ていました。

 恐る恐る見ると、31人の平均満足度は5点満点の4.9。「会社からは特に指示等はしておりませんので、皆の正直な感想かと思います」ということで、予想以上の高満足度にホッとしました。座禅や独りになって作務をするというプログラムが印象に残った人が多かったようです。

 会社の研修も、今日でほぼ一段落。研修を受けた人たちが、将来、また訪ねてくれるとうれしいです。

〜 咲き始めた金糸梅(ヒペリカム) 〜
2014年5月22日(木)  No.3973

1日中、僧衣
 国の文化審議会で重文にするよう文部科学相に答申され、その後、東京国立博物館で公開されていた『寒山拾得』が帰って来ました。

 傷みも進み、見ているのも辛いので、出来るだけ早く修復に取りかかりたく、専門家の方々といろいろと協議をしました。

 相当な費用が掛かりますが、貴重な作品ですので、他の事業に優先してでも修復したいと思っています。

 午後は、東山のお寺で、恒例の大般若転読会。風が強く、どこからか入ってくるすき間風で経本が煽られ、繰るのを何度も失敗しました。でも、暑くなくて助かりました。

 そんなこんなで、今日はずっと僧衣姿。こんな日は珍しいです。

 昨日の夕方届いた砂利を撒く作業は、職員さんに全面依存。2立米の砕石を、時間が掛かりながらも紫陽花園の通路に撒いてくれました。

 夕方に見に行ったら、紫陽花園はずいぶん様変わりして、‘それらしく’見えるようになりました。どんどんよくなります。

 さぁ、咲くのが楽しみです!

〜 砂利を敷いた紫陽花園の通路 〜
2014年5月21日(水)  No.3972

挿し芽
 今日も昼前から‘植木屋’。

 紫陽花が咲き始めたので、そろそろ‘公開’準備。‘公開’といっても自由に入れるのですが、放ったままになっていたビニールポットを片付けたりして、見ていただく環境を整える作業をしました。

 夕方には、通路に敷く砂利が2立米届きました。これは、明日、人海戦術で運搬して敷きます。

 挿し芽作業もしました。レンギョウ、山吹、空木などを80本ばかり挿し芽。ヘブンリーブルーの種も蒔きました。今年は何とか育って欲しいものです。

 連日‘植木屋’をしていると、「結構お暇なようですね」と言う人がありますが、本人は至って多忙のつもり。‘季節労働者’のようなもので、今の時期にしなければならない作業が山ほどあります。境内を綺麗に保とうとするのは、大変なことです。

 ただ、今年は少しでも多くを職員さんにやってもらうように方向性を転換したいと考えています。といっても、ついついやってしまうのですが・・・。

 夕方から雨。風が強くて、プチ嵐のよう。雨はうれしいです!

〜 咲き始めた紫陽花 〜
2014年5月20日(火)  No.3971

有り難きかな、快晴
 月参りに伺った後は、ひたすら植木屋作業。

 今日も植木屋さんが、境内の枯れ枝や問題がありそうな枝などの除去作業をしていて、1日中、チェーンソーの音が鳴り響いていました。

 職員さん2人は、椿や寒椿の剪定作業。‘植木屋指向’の職員さんは、朝一に剪定のマニュアル本を渡したのと、ベテラン職員さんの手ほどきを受けたのとで、一昨日よりも格好良く剪定ができるようになってきました。

 ボクは、境内の紫陽花などへの薬散作業。虫の食害が出始めたので、浸透移行性の薬剤を100リットルほど撒きました。これでしばらくは安心できるはずです。

 お天気のいい日が続き、スケジュール的にも過密ではなかったので、外の作業がかなり進みました。有り難いです。

 さぁ、そろそろ雨が欲しいなぁ〜

〜 犬に驚いて木によじ登った新参者の猫 photo by K.Y〜
2014年5月19日(月)  No.3970

青草の香り
 朝、本堂の回廊を1周して、笹金具などがすべて揃ったのを見てニンマリ。やっと、本来の姿に戻りました。ありがたい・・・。

 自宅での法要に伺い、その後、墓前回向へ。集落の共同墓地で、初めて伺いましたが、曼殊院の南隣の高台にあって、市内や五山の送り火の「船形」や「妙法」が眺望できました。天気もよく、清々しい墓参でした。

 午後からはまたもや植木屋。花が終わって見苦しくなってきたレンゲ草を刈り取りました。

 オーストラリアや中国産の種子を撒いて育てているのですが、日本のものよりも太長く、草払い機に絡みつきそうなほどです。すき込めば緑肥になるのですが、そこまでは出来ませんので、積んで堆肥とします。

 草を刈っていると、何とも言えない青草の香りに包まれます。初夏の香りですねぇ。

 今日も1日よく働きました。はぁー、腰が痛い・・・。

〜 ぜーんぶ付きました、笹金具 〜
2014年5月18日(日)  No.3969

爽やかな日
 今日は土曜日なのに、月参りも法事もなし。さぁ、やるぞぉ!

 まずは、朝一から監視カメラ工事。頼んであった材料がやっと昨日届いたので、今日、すべて仕上げてしまいます!

 7時半から、ハシゴに登ったり、縁の下を這いずり回ったりして、工事をしました。カメラ1台をセッティング、職員の食堂にもモニターを設置。これで、昼食を食べている時に拝観の方が来られてもわかるようになり、説明に駆けつけられます。

 これにて一件落着!


 後は、ひたすら植木屋作業。

 本職の植木屋さんが大々的に作業をしているので、邪魔をしないように、小さくなって剪定作業。

 「植木屋になりたかった」という今年入った職員さんを‘手下’に付けて、「3本枝が出ている場合は、真ん中を切ってください」「内向きに出ている枝は切ってください」「もっと、思い切ってやっても大丈夫」などとアドバイス。「難しいですわぁ」と言いながらも、うれしそうでした。

 剪定の出来る職員さんは貴重です。頑張って腕を上げて欲しいです。

 体を存分に動かした1日、カラッとしていて、動いていても気持ちがよかったです。

〜 アメリカヒトツバタゴの花 〜
2014年5月17日(土)  No.3968

笹金具
 カラッと晴れ渡って、爽やかな一日! こんな天気なら、いつでも大歓迎。たまに、出来れば夜の間に雨が降ってくれれば、申し分ありません。

 今日も境内は大工さんの工事の音と植木屋さんのチェーンソーのエンジン音などで賑やかでした。

 今回の本堂の補修工事で、特にボクが心待ちにしているものの一つは、回廊の金具類の補充です。

 朝鮮動乱で金属の価格等が高騰した時、回廊の唄金具や笹金具がたくさん盗られました。以来、盗られた後にはむき出しの釘が無惨に目立っていて、不格好であり、手を怪我する危険もありました。

 そのことが30年来ずっと気になっていて、今までにもこの補修のアプローチをしたことがありましたが、叶わず。今回、ようやく、その補修が計画に含まれることになり、今日から笹金具の取り付けが始まりました。

 古い金具を模して1枚1枚手作業で作られた新しい金具。釘もすべて鍛冶屋さんの手作りです。300年経った金具のような風格はまだありませんが、鈍く美しい輝きを放っています。実にうれしい景色です。

〜 今回補充された新しい笹金具 〜
2014年5月16日(金)  No.3967

植木屋さんの手際よさ
 今日から植木屋さんの手入れが始まり、境内は大工さんの電動工具の音や植木屋さんのチェーンソーのエンジン音などで賑やか。

 植木屋さんの番頭さんが、昨日、ボクが途中までやっていた剪定作業跡を見て、「あと、やっておきます」と。今日やろうと楽しみにしていたのですが・・・。代わりに平戸つつじの刈り込みをしました。

 さすがに植木屋さんは手際がいいです。何軒もの植木屋さんの作業を見ていますが、今の植木屋さんはずば抜けて早くて上手。惚れ惚れするような仕事っぷりです。大きな樟や桧の枝打ち、ボクのやりかけていたモチノキなどの剪定、そして「木が伸びてテレビが映らなくなった」と来た匿名投書への対応として、栴檀や椎の木の剪定などを次々とこなしていきます。

 「やっぱり、ちゃんと修行をして、基本を学ばなきゃダメだなぁ」と、つくづく思いました。

 3時前から雨が本降りに。葵祭は中断したのでしょうか? 植木屋さんも、切った木がトラックいっぱいになったこともあって、帰っていきました。

 静かに雨が降る中、大工さんの槌音だけが境内に響いていました。

〜 植木屋さんが仕上げてしまった現場 / 大文字山も見えなくなった雨の中の剪定作業 〜
2014年5月15日(木)  No.3966

旧友との再会
 先日、十数年ぶりで友人から電話がありました。彼は東京の浄土宗の寺の住職で、今度、檀家を連れて京都に行くので、その折に真如堂にも参拝したいから案内して欲しいということでした。

 彼とは、仏教を背景にしたターミナルケアを模作していた時、全国各地で大会などを催すためにあちこちを回りました。議論や協議をしたり、飛騨の山奥の寺で囲炉裏を囲んで大酒を呑んだこともありました。ボクよりも8才上の、尊敬・敬愛する僧です。

 新しい寺を作るということで実家の寺を離れた頃から音信不通。当寺は携帯電話もあまり普及していなかったので、連絡が取れなくなってしまいました。いろいろなことがあったようです。

 「どうしているのだろう・・・」とFacebookで検索しても出て来ない。そんな矢先に電話が入ったのです。

 彼が好きだと言っていた店のちりめんじゃこを土産に用意して、今日の11時半に来るのを待っていました。14人の檀家と来寺した彼は、少しも変わっていませんでした。

 夜の宴会に招待されたのですが、ボクが行くのは場違いだと思い固辞したものの、結局は行くことに。檀家の方をそっちのけの、懐かしい話満載の3時間でした。

 両手での握手を2度3度して、またの再会を誓い別れました。

 会えてよかったぁ。元気でいてくれてよかったです。

〜 たくさんの‘僧’。山法師 〜
2014年5月14日(水)  No.3965

欅の無垢材
 朝、大きな部材が搬入されました。

 チラッと見た時は、「大きな箱でも搬入されたのかなぁ」と思っていたら、無垢の木。1尺5寸(約45センチ)角、長さは5メートルほどでしょうか、欅の角材です。重さは1t近くと聞きましたが、そこまではないでしょう。

 回廊の柱の根接ぎに使うのですが、そのためには切ってしまうことになります。思わず、「もったいない」という言葉が出てしまいました。

 今日の本堂はあちこちで複数の種類の作業が行われ、いかにも「工事中」という雰囲気。作業風景をじっと見ていたい心境でした。

 今日の最高気温は29.2度。

 来客やデスクワークがあって、外の作業は出来ませんでした。汗掻きたかったなぁ〜

〜 搬入された欅の角材 / 短く切って加工し、根接ぎに 〜
2014年5月13日(火)  No.3964

花、次々と
 連休などで中断していた本堂の改修工事が再開されました。回廊の柱の根接ぎや金具の取り付けなど、本堂のあちこちで工事が進められています。

 本堂がきれいになるのは、本当にうれしいです。


 庭の一角では、黒花蝋梅が咲き始めました。

 2年ほど前に植えた木で、咲くのは初めて。チョコレート色の花で、葉っぱに隠れてほとんど目立ちません。

 紫蘭や春蘭もあちこちで咲いています。これらの多くは頂き物。‘花が花を呼ぶ’というか、「よかったら植えてください」と持ってきてくださるのです。

 「どこに植えよう・・・」と思案して、あっちに植えこっちに植え。誰のがどこに植わっているのか、わからなくなってしまいました。

 防除やお礼肥やりなど、忙しい季節です。

〜 地味な色の黒花蝋梅の花 〜
2014年5月12日(月)  No.3963

冷や奴
 夕方、豆腐を買いました。

 今日の最高気温は28.6度。午後、トイレの詰まりを直している時、暑いと思いました。案の定・・・。暑かったこともあって、冷や奴が食べたくなりました。

 最近、冷や奴と何かがあれば、夕食は事足ります。

 高校の時、寮に入っていて、昼食は寮に走って帰って食べなければいけませんでした。そんな時、ご飯と味噌汁と冷や奴のメニューだったら、ひどくがっかりしたものです。 育ち盛りの真っ最中、もっと味の濃いものが食べたかったのです。冷や奴には、醤油をたっぷり掛けて食べました。

 食事を作ってくださっていたのは、少し腰の曲がったおばあさんと少し若いおばさん。メニューも工夫をしてくださっていたのでしょうが、あまり若向きではありませんでした。

 ここ数年は、特に嗜好が変わってきたのでしょう。冷や奴は好物になりました。絹ごしではなく、木綿の堅い目が好きです。

 肉は、食べるとお腹の調子が悪くなるので、あまり食べません。油っ気の多いものもダメ。それなのに、中性脂肪は高め。お酒もそんなに呑まないのですが・・・。

 スーパーに行くと、いろいろな豆腐が売っていました。100円しないものから200円以上のものまで、大きさもいろいろです。今日は瀬戸内海のにがりを使ったという100円程度のものにしました。

 冷や奴の季節到来です!

〜 枯れた桃の接ぎ木台木から芽を出したのは梅でした 〜
2014年5月11日(日)  No.3962

休む間なし
 今日は某企業グループの物故社員慰霊法要。各社の総務部長が参列されました。

 お天気はいいのですが、風が強く、昨日はテントの仮支柱が倒れたり、スピーカーが転けたりしました。今日の法要中も、一時、心配でしたが、無事に終了。

 精進料理の浄斎をいただいて、自坊に急いで戻って、「メダカの学校」。定例は第一土曜ですが、連休中だったので今日に日延べしました。今日もギリギリのスケジュールでしたが、来週では遅すぎますので。

 終わって、自坊の明日の法事の準備。改修工事のため、押し入れの中に入っていた物を出しているのですが、工事は未完のため、それを差し支えのない部屋に移動しなければなりません。また、法要後に食事をされるので、今日のメダカのために教室形式に並べた机や椅子を撤去しなければなりません。

 そんな作業に、結局、7時過ぎまでかかり、それから明日の法事の6尺塔婆の追加分を書いたりしていたら、10時過ぎ。

 長〜い1日でした。

 ここしばらくの忙しさも峠を越しました。ゆっくり新緑に浸りたいです。

〜 強風でテントもバタバタ 〜
2014年5月10日(土)  No.3961

ハードな週
 今日から、また自坊の改修工事。

 押し入れを片付けていたら、床がブカブカするのでめくってみると、大引きや柱の根元などが白蟻に食われていました。急遽、大工さんに来てもらって改修。

 日曜日からは、土塀の屋根の葺き替えと壁の塗り替え、部屋の壁の塗り替えも始まります。工事の終わりがないような感じです。


 明日は屋外でテントを張っての大きな法要があるので、今日はその準備。境内の掃除や浄斎会場の準備など、気が抜けません。

 今週は社員研修や重要法要などが目白押し。気持ち的にも休憩なしのはずですが、なぜか割とのんびり。慣れたのか、鈍感になったのか・・・。

 とにかく、早く寝ようっと!

〜 自坊の門前を彩るつつじ 〜
2014年5月9日(金)  No.3960

草刈り
 今日も30余人の内定者研修。内定者に、昨日か今日か都合のいい日に参加して欲しいと案内したようですが、昨日と雰囲気が違います。不思議なものです。

 今月下旬にもう1回。今度は女性ばかりのようです。


 終わって、草刈り。調子のいいほうの草払い機を職員さんに譲り、ボクは調子の悪い機械で臨みましたが、ダメ。30分ほど修理を試みましたが、本格的に分解しないと直りそうにないので断念。自坊の機械を持ってきて、作業に臨みました。

 つい先日、草刈りをしたばかりのような気がしますが、また伸びています。草も必死です。

 草刈りは成果が目に見えて、達成感のある作業です。綺麗になるとうれしいですねぇ。

 夜、お風呂に入る時に下着を脱いだら、パラパラと砂や小石が落ちました。襟元などから入ってきていたのでしょう。今日どんな作業をしたか、改めて思い出しました。

〜 人事担当者から説明を受ける内定者の皆さん 〜
2014年5月8日(木)  No.3959

内定者研修
 今朝もひんやり。気温差が大きく、風邪を引いている人も多いようです。

 今日・明日は、信託銀行の内定者研修。月末にもう1回あるので、合計百人ほどが来られます。

 新入社員研修などはリクルートスーツ姿ですが、内定者、つまりまだ学生なので、私服姿。それも、割とカジュアルな格好。雰囲気も、結構リラックス。いつも通りのスケジュールで研修をしていただきました。

 天気もよく、新緑もすごく綺麗で、皆さんにはリフレッシュしていただけたのではないかなぁと思います。

 若いって、いいですねぇ。いい意味で物怖じせずに、どんどん積極的にチャレンジして欲しいと思いました。

〜 茶所前の‘ツインズ’ 〜
2014年5月7日(水)  No.3958

忙中閑あり
 夢か現か、朝方、「あっ、藤袴の剪定をしなきゃ・・・野路菊の挿し芽をしなきゃ」と、いささか強迫っぽく思い付きました。

 今日は、重要な法要。そんなことをしている時間はない・・・でも、明日も明後日もその後も、時間はない・・・藤袴や野路菊の育ち具合を見ると、そんなに待っていられない・・・。

 法要の準備や外回りの掃除の手配も終わっているので、朝イチに‘植木屋’をしても問題はナシ。7時前から剪定鋏を持って境内へ。

 藤袴の剪定は切るだけなので、すぐに終わりました。野路菊の剪定&挿し穂採りもすぐに終わりましたが、その後が大変。挿し床と挿し穂を作らなければなりません。

 「とにかく、挿し床を作っておけば、時間が空いた時に何とか作業が出来る」と思い、育苗ポットに挿し芽用土を入れておきました。

 時間は8時。いったん着替えに戻って、法要の細かい準備をして、10時から法要。終わって、参列された方が食事をされている間に、サッと食事を済ませて、挿し穂作り。カッターナイフで、野路菊の茎を10センチほどずつ斜めにスパッと切って、どんどん挿し穂を作っていきます。

 参列の方が帰られるのをお送りして、作務衣に着替え、部屋などを復旧して拝観再開。それから、用意しておいた挿し穂を、どんどん挿していきました。

 3時半頃までかかって、170本を挿しました。ほぼ活着するので、また境内に野路菊が増えます。

 忙中閑ありの1日でした。

〜 挿し芽をした野路菊 〜
2014年5月6日(火)  No.3957

佳き季節
 今日・明日は、本坊での法要。某家の家祖の321回忌で、10月に行われる御令室の法要と共に、毎年行われます。

 ここ数日来、いろいろな準備をしてきているので、今日は残っていた仏殿や控え室の設えをして、3時からの逮夜法要。

 ふと窓の外を見たら、ナンジャモンジャの花が満開になっていました。いつもこの時期に満開になります。

 昨日、鐘楼脇の墓所に行ったら、八重桜の散り積もった花びらが通路を埋め尽くしていました。色褪せてはいましたが、ドライフラワーのようになって、綺麗でした。

 新緑が目に鮮やかで、鴬も盛んに谷渡りの鳴き方をしています。普通に、「ホー ホケキョ」と鳴くよりも、よほど愉快です。

 本当に佳き季節です。

〜 ナンジャモンジャの花 / 降り積もった八重桜の花びら 〜
2014年5月5日(月)  No.3956

悲喜こもごも
 今日の法事は3時から。東京、広島、姫路など、遠方の方が多いので、連休を利用しての法事となりました。

 3人兄弟の奥さま2人が相次いで亡くなって、その納骨。この機会にと、お墓も修繕されました。

 兄弟でお墓を維持されると後々いろいろな問題も出てくるだろうと、ご兄弟で規約を作って、運用や費用面などのこともすべて取り決められました。先ずは兄弟の中がいいから始められることで、その子や孫たちの代でもお墓でもめることがないようにと、規則にまでされたわけです。

 親が亡くなった後に兄弟がもめる例は、これまでいくつも見て来ましたので、このやり方は賢明だと思います。

 残念ながら、今日、出席できたのは3人兄弟の長兄の方のみ。後のお二人は、闘病中とホームへ入所で来ることが出来ませんでした。お墓の改修や法事の打ち合わせも、この長兄の方と、メールで進めてきました。

 法要、そして納骨が終わった後、参列された皆さんは長兄の卒寿のお祝いの会を催しに、近くの料亭に向かわれました。

 まさに、悲喜こもごもだと思いました。

〜 夕刻の自坊の庭 〜
2014年5月4日(日)  No.3955

モリアオガエル
 今日は昨日ほど暑くはならず、過ごしやすい日でした。午後、にわかに曇って来て、雨でも降るのかと心配しましたが、夕方にはまた晴れました。

 連休中は、法事も少な目。今日・明日は、1座ずつ。5・6日は、自坊の法事はありません。かつては法事が多くて忙しかった連休も、様変わり。結婚式も少ないようです。

 午後は監視カメラ設置の電気工事。‘監視’といっても、本当に監視するわけではなく、来客の有無や拝観者の流れを確かめるだけ。

 簡単に終わる予定だった今日の工事でしたが、一度完成したはずが映像が映らず、原因究明に手間取りました。結局はプラグの断線でした。

 先日は天井裏、今日は縁の下を這いずり回りました。カメラとモニターをもう1台ずつ付けて、工事は終了。連休明けまで材料待ちです。


 先日来、自坊の庭ではカエルが鳴いていますが、今日、モリアオガエルを発見! 去年は姿を見せなかったので、もう絶えてしまったのかと思っていましたが、今日、再会できました! うれしいなぁ〜

 そこで、早速思い立って、カエルが住みやすいように、水溜の環境を改善!

 水溜にしている昔の五右衛門風呂は、直接、雨が降り注ぐことでしか水が替わりません。少々の雨では水が替わらないので、水は澱みがちでした。

 そこで、カエルと再会した夕方から、屋根に降った雨水を樋を使って引き込めるように工事。これとて雨頼みですが、入り込む水の量が圧倒的に違います。カエルも喜んでくれるでしょう。

 雨が待ち遠しくなりました。

〜 両生類も実は苦手ですが、モリアオは別格 〜
2014年5月3日(土)  No.3954

アグネス・ラム
 ゴミが溜まって、だんだんと通路が狭くなってきたので、今日、また焼却場へ行きました。

 軽トラックにゴミを満載して、鞍馬寺の手前の焼却場へ。窓を開けても暑く、とうとうエアコンを入れました。今日の京都の最高気温は、一気に28度まであがりました。

 青空と山の緑が美し〜い! 藤の花があちこちの木からぶら下がっています。

 焼却場へ行くのは2回目なので、もう要領はわかっています。受付で車ごと計量。その後、ゴミを指定された場所からコンベヤに投棄して、帰りにまた計量。重量分の費用を払って出ればいいのです。

 ゴミを投棄する時には、係員の人が手伝ってくれました。‘お役所’にしては、とても親切。ひょっとしたら、何を捨てているのか、申請と違いがないか調べているのかも知れませんが・・・。

 弟が集めていたアグネス・ラムの全紙大のパネルも、数枚捨てました。係員の人は、「へぇー、アグネス・ラム。これはレアものですねぇ」と言いながら、投棄を手伝ってくれました。

 アグネス・ラム、どうしているのでしょう? もう還暦手前のはずです。

 前回よりもゴミが少ないだろうと思っていましたが、計測では0.4トン。5500円かかりました。

 これで大半のゴミは捨てられたような気がします。家の整理もかなり進みました。でも、もう1回ぐらい行くことになるかも知れませんねぇ〜

〜 ちょっと休憩 〜
2014年5月2日(金)  No.3953

5月スタート
 朝一番、醍醐寺の近くの檀家宅へお参り。山を越えて、東山の尼寺で大般若の法要へ。

 他の僧は強い雨に遭ったと言っていましたが、ボクはまったく雨に遭いませんでした。雨雲にバラツキがあったのでしょうね。

 法要を終えて、浄斎をお断りして、すぐに帰路へ。午後からは新入社員研修の予定が入っていました。

 今日はメーデー。予想通り、円山公園へ向かう行列と遭遇しました。昔と比べると参加者は少なくなりましたが、その行列のために、道路は渋滞。

 途中でコンビニに寄ってパンを買い、寺務所で着替えながら食べました。研修スタートの1時まであと15分。あー、忙しい。

 今日の新入社員研修は31人プラス引率者3人。貫主の法話に続いて、座禅、レクチャー、庭園・書院拝観。幸い雨に遭うこともなく、新緑の中で、作務や墓所参拝などの屋外スケジュールも実施。4時に終わって、京都で行われている大きなプロジェクト現場の見学へと向かわれました。

 今日は不動産会社。銀行の新入社員とは、雰囲気がガラッと違いました。来週は信託銀行。さて、どんな雰囲気でしょう。

 何か少しでも彼らの中に残るものがあって、またいつか真如堂を訪ねてくれればと思います。とにかく健康が一番ですね。

 はぁ、忙しかったぁ。

〜 新緑の中での作務 〜
2014年5月1日(木)  No.3952

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