33才で客死された女性の1周忌納骨の法事。ご両親、親族はもとより、友人たちも遠方から参列してくださって、勤めました。
僧侶として、子供を亡くされたり、事故や自殺といった時ほど、「自分に何がさせていただけるだろう?」と思うことはありません。 結論的には、信仰と時間が解決してくれるとは思いますが、それまでのご遺族の悲しみは察するに余りあります。
納骨を終えた皆さんは、ご自宅でお餅つきをして、その後、お祖父さんの米寿の御祝いをされるのだとか。悲しみに親族の皆さんが肩を寄せ合って励まし合っておられる様子がよく伝わってきました。
人生、悲喜こもごも・・・。Our sincerest laughter,With some pain is fraught.
『阿弥陀経』には、「極楽では、つねに天上の音楽が奏でられている。大地は黄金でできていて、綺麗な曼陀羅の花が降りそそぐ。また、白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦陵頻伽・共命などの綺麗な鳥がいて、それぞれに優雅な声でさえずる。さわやかな風が吹きわたり、さまざまな宝の並木や宝の飾りを吹き揺るがせて、妙なる音楽作り出している。それは百千種もの楽器が同時に奏でられているようであり、この音色を聞く者は、だれでも自ずから仏を念じ、法を念じ、僧を念じる心を生ずるのである」と、極楽が麗しく飾りたてられている様子が記されています。
折しも、境内は百花繚乱。極楽はさらに麗しき世界なのだろうなぁと思いながら、苦しみや悲しみが常に底に横たわる人生に思いを致しました。
〜 木蓮や桜、新緑境内 〜
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2008年4月12日(土)
No.1737
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