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2007年4月の日記

若葉のハイキング
 お天気もいいので、久しぶりに大文字山に登りました。

 「大」の向かって右‘足’の部分から登ってまもなく「弘法大師堂」のある眺望のいいところへ。快晴の連休とあって、たくさんの人が登っておられました。

 賑やかを通り越して騒がしいのですぐに発ち、「大」の字の天辺から大文字山の三角点へ。ここにもたくさんの人がたむろされていました。かつてはほとんど眺望がなかったこの場所も、回りの木が伐採されて、ずいぶん見晴らしがよくなりました。

 写真を撮ってまたすぐに出発。「三井寺に降りようかなぁ・・・山科にしようかなぁ・・・」と思いつつ成り行きまかせ。だんだんすれ違う人も少なくなり、そのうち誰とも会わなくなり、鳥の声と落ち葉を踏みしめる自分の足音だけが聞こえる静かな山歩きになりました。

 回りには三つ葉ツツジの新緑がいっぱい。まだ少し花が残っている木もありました。あと2週間ほど早ければ、赤紫の‘回廊’だったでしょうに・・・。他で三つ葉ツツジを見る度に、「あー、大文字の裏山は今ごろ綺麗だろうなぁ」と思っていたのですが。

 道を勘違いして三井寺方面には行けず、山科・毘沙門堂の裏山に出ました。木々に覆われた道から山の南斜面に出た途端、ムッとした暑さに包まれました。少し急な斜面を降りると、後山階陵の真横に出ました。ここへ降りるのは4回目ぐらいかな?

 この辺り、比良山系から湖西・湖南地域には、6・7世紀を盛りとする日本古来の製鉄法「たたら製鉄」の遺跡が分布しているそうです。朝鮮文化との密接な繋がりがあった地域なのでしょうか。

 少し歩くと茅葺きの民家が見え、「蕎麦」の暖簾がかかっていました。こんな店は以前ありませんでした。
 帰ってから調べてみると、高台寺の近くにある京料理の店が去年の7月から始めたお店。琵琶湖北部の木ノ本町にあった、明治3年に建てられた欅造りの茅葺き民家を移築したものだそうです。
 かなり心惹かれながらも、ハイカーの格好では入りにくそうな雰囲気だったのと、おにぎりを持ってきていたので、入りませんでした。

 毘沙門堂のトイレに行き、もみじの木の陰でおにぎりを食べました。

 ここから京阪電車に乗って帰るのが一番楽ですが、蕎麦屋の近くにあった「← 蹴上・南禅寺」という道標が気になり、通ったことのない道だったので、そこを歩いて戻ることにしました。

 途中までは、廃材置き場や、庭園業者の資材置き場のような光景ばかりが続きましたが、やがて車も通れない地道にかわり、どんどん山間に入っていきました。多少のアップダウンが、山裾をぬって歩いていることを感じさせはしましたが、民家などは一切見えず、途中にあった「御陵駅」という道標が、いまどの辺りを歩いているかを感じさせるだけでした。

 少しずつまた人とすれ違うようになり、やがて4〜5人がたむろする分岐に出ました。見たことのある場所でした。大文字から尾根づたいに降りてきたところにある「七福思案処」と呼ばれるところで、大文字、南禅寺・蹴上、日向神社、山科方面などからの山道が合一する場所で、どっちに行こうかと思案するところからその名前がついているようです。
 ボクも一度は南禅寺に行こうかと思って少し歩きましたが、やっぱり日向神社を通っていこうと戻りました。

 「伊勢遙拝所」の近くを通って日向神社に降りるのかと思っていたら、また道を間違ったようで、境内にある「天の岩戸」の前に出てきました。少しかがんで歩かなければいけないほどの高さの、10メートルほどの岩穴をくぐって、反対側へ。内宮・外宮に参拝して神社をあとにし、インクラインに出ました。

 ここまで来ると人だらけ。疎水を設計した田辺朔郎博士の銅像に、「いつも町内会でお孫さんにお世話になっています」と挨拶をして、南禅寺境内の水路閣に出ました。すごい賑わい。

 人だらけが嫌なのと、アスファルトの道は登山靴では辛いのとで、タクシーに乗りました。「近いから嫌がられるだろうなぁ」とは思っていましたが、明らかに、「時間かけて並んでいたのに、近いところを乗りやがって」という態度。想定内でした。

 真如堂は、南禅寺の賑わいが嘘のように静か。堂守さんが、「暑いですなぁ〜」と言いながら、総門前の松の若芽摘みをしていました。

 所要時間5時間ぐらい。若葉の中の気持ちいいハイキングでした。

 夕方、総門内の駐車場で、タクシーの後部座席のガラスが割られ、中の金品が盗まれるという事件が起きました。人が少ない=人目が少ないのも考えものです。車上荒らしは今年2件目。塔頭の空き巣被害も2件。本当に物騒になりました。

〜 ニョキニョキ、クルクル裏白の新芽 〜
2007年4月30日(月)  No.1387

特別拝観
 真如堂の門前に、黒谷(金戒光明寺)の山門と吉田神社が、27日〜5月6日の間、特別公開をするというのぼりが、先日来立っています。

 黒谷の山門は一昨年の秋の特別拝観で見せていただきました。同じ頃、冷泉家の特別拝観にも行きました。いずれも古文化保存協会の主催する特別拝観でした。
 冷泉家では、「へっ、もうこれで終わり!? これで800円は高いでぇ!」と大声で言う人もいましたが、ボクも異論はありませんでした。黒谷の山門では輪を掛けてそう感じました。

 古文化保存協会の特別拝観は超割高。学生やシルバーのスタッフの説明もイマイチ。ボクの中での評価はそう定着して来ていました。

 800円は、古文化保存協会と特別拝観をする社寺・施設で折半。以前、真如堂にも特別拝観を受けて欲しいという古文化からの依頼がありましたが、「そんな高いお金を払っていただいてまで見ていただくようなものはありませんので」とお断りしたことがありました。

 それでも今回、吉田神社に行きたいと思ったのは、共に藤原氏との縁が深く、真如堂にある新長谷寺が明治の廃仏毀釈の頃に吉田神社から遷座されたものであることなど、吉田神社のことをもっと知りたいと思ったからでした。

 歩いて10分足らず、吉田神社の斎場所大元宮に着きました。800円を払って門の中へ。大元宮の八神殿が少しでも拝観できるのかと思ったら、外から見て説明を聞くだけ。
 ここは毎年、節分の時にお参りする場所で、その時は拝観料なしで、自由に中に入れます。今日、見ることが出来たのもまったく同じ。ただ、学生の説明が加わったのと、節分ほど混んでいないだけでした。

 「やっぱり、古文化の特別拝観・・・期待したのが悪かった」 そう思って、共通券で見られるもう一カ所の特別拝観対象である舞殿に向かいました。

 拝殿で神職のお祓いを受け、説明を聞かせていただきました。
 最初は吉田神社のことを説明されていましたが、「仏教は人々に来世の望みを抱かせて、この世から逃避させた」というようなことをおっしゃったりして、最後は現代社会についてお説教調。
 「大元宮は重文なので文化財的側面ばかりの説明になるけれど、ここはもっと神道や宗教についてお話させていただきます」ということでしたが、何だかよくわからない説明でした。

 その後、結婚式の準備をしている最中の舞殿をチラッと拝観。はい、それまでぇ〜よ!♪  「え゛ーーっ こ、これで終わり? これだけ?」

 すべて終わりでした。今までの古文化の特別拝観の中で、最もあっけないものでした。800円はお賽銭と思えば納得できますが、パンフレットさえなく、拝観料で考えれば300円が相当でしょう。吉田神社のことで新たに得られた情報は何もありませんでした。

 「二度と古文化保存協会の特別拝観には行くまい」と、固く決意しました。

 帰りに茂庵に回りましたが、満席。少し待てば席が空きそうでしたが、無駄な出費をしたので、家に帰ってお昼を食べることにしました。

 帰り道、小さなお社が並んでいるところで、「どこかで見かけたことがあるなぁ」という人に出会いました。しばらく考えて、いつも境内で会う賽銭泥棒であることに気がつきました。

 何だか懐かしい人に会ったような感じで、「ここもお仕事場なのですね。お勤めご苦労さまです!」とでも言いたくなりました。

〜 「フォトジェニック!」 予想以上にご高齢でした。 〜
2007年4月29日(日)  No.1386

落慶法要
 東山のお寺の本堂落慶法要に参列しました。

 平安時代中期に藤原為光によって創設され、その後の院政期にはこの寺を中心に後白河上皇の宮廷「法住寺殿」が営まれました。木曾義仲によって法住寺殿が焼き討ちされた時には、慈覚大師が造立したといわれる不動明王が上皇の身代わりとなったと伝えられていて、「身代不動明王」よ呼ばれています。

 このお不動様をまつる本堂が改築され、修復された不動明王が複座されたことを祝うおめでたい法要。天台座主猊下や各御門跡なども列席される中、法要が厳修されました。

 ボクは、鷹峯に檀家参りに行った後、「バカボン」で一緒の、北区の某禅宗寺院に和尚を、「乗せていってくれんか」というリクエストに応じて同乗してもらい、いったん自坊に車を置いてタクシーで同寺に向かいました。

 案外僧侶の参列者は少なく、他宗派の僧侶は一見したところおられませんでした。「おー、一緒に行ってもらってよかったなぁ。心細いとこやった」と同乗の僧は、大きい体に似合わない発言。

 少々、声明が不揃いではありましたが、無事に法要は終わり、感謝状の贈呈。住職としては、この落慶にあたり、一人でも多くの方に謝意を表したいところでしょう、感極まりながら15名ほどの方に住職から感謝状と記念品が贈呈されました。

 法要が終わる頃には、一天にわかにかき曇り、雷鳴と雨が落ち始めました。あたかも天の龍王が降らしておられる歓喜の雨のようですが、移動するには難。披露宴会場のすぐ隣のホテルから傘を持ってきてもらって移動しました。

 去年、オープンしたばかりの外資系高級ホテル。何となく、「007」に出てくる、外国人が見た「和」という感じ。テーブル係の男女も、何となくアジアンチックなユニフォームでした。

 祝宴が終わろうとする頃、会場で女性から声を掛けられました。20年ほど前に、宗派の主催するサマースクールのリーダーを勤めてくださった方でした。今では中学生を持つお母さんになっておられましたが、一目見てすぐにわかりました。ボクも、「変わっておられませんねぇ」と言っていただきましたが・・・。仏様が引き合わせてくださった、思いがけない、うれしい再会でした。

 改築や修復は言うに及ばず、座主や門主などの接待、法要やパーティーの準備など、この間、住職の労苦は大変なものだったでしょう。今日の日を迎えられたことを、心からお祝い申し上げたいと思います。

〜 改築なった本堂内陣とご本尊「身代わり不動」 〜
2007年4月28日(土)  No.1385

美味 こごみ!
 昨日、地元の産品を売っている店で、こごみを求めました。

 どうやって調理しようかと、インターネットで調べましたが、ほとんどは天ぷらか胡麻和え。胡麻和えはこごみの味がわからなくなるからパス。天ぷらも美味しいけれど、ちょっと面倒。

 いろいろ調べ、考えた末、こごみをだし醤油で味付けすることにしました。

 こごみをサッと茹でて冷水に放ち、別に出汁に醤油とお酒を加えて軽く加熱し冷ましたものに入れるだけ。しばらく置いて食べました。

 色も綺麗で、食感もあり、素材本来の味もわかります。

 ボクは飛騨高山の山菜料理店で食べたシンプルな山菜の味がいまだに忘れられませんが、それに匹敵するような出来映えです。

 これにまた日本酒がよく合います! 

 あー、美味しかったぁ。

 高山行きたいなぁ。奥飛騨温泉から穂高に登って、上高地に降りたいなぁ。

〜 自作こごみの醤油漬け 〜
2007年4月27日(金)  No.1384

バーベキュー係
 今日は友人からお招きいただいて、奈良の山中の別荘でバイキング。

 女性2人を乗せて、まずは今日から一般公開された「鳥羽水環境保全センター(下水処理場)」の藤を見に行きました。以前から一度行ってみたかった場所でした。

 臨時駐車場で臨時のマイクロバスに乗り換え、処理設備が並ぶセンター内行くこと5分ほど。受付のテントで、蹴上浄水場の公開の時と同じく、備蓄飲料水「京の水道疎水物語」のペットボトルと団扇をもらいました。

 下水の臭いが漂う中で見た全長約120メートルという棚に咲く野田藤は5分咲き程度。「さぞかし迫力のあるものだろう」という期待はちょっとハズレでした。

 警備員を出したり、マイクロバスをピストンさせたりと、ずいぶん経費も掛けているようですし、蹴上のツツジにしてもここの藤にしても、公開時期と満開の時期がずれることもよくあります。こんなに大袈裟にイベントっぽくしなくても、もっと‘普通に’公開できないのだろうかと思いました。


 友人の別荘は、京都、滋賀、奈良、三重のちょうど境目あたりにある、梅林で有名な山里にありました。下水処理場から2時間弱、木津川をどんどんさかのぼり、茶畑が点在するところにありました。

 ご夫婦がリタイアされるのを前に買われた別荘は、ご主人にはゴルフ場が間近、奥さんにとっては庭でいろいろな花を作ることができる場所。お子さんたちが巣立っていかれたご夫婦にはちょうどよい広さでした。
 3月で定年退職された友人(奥さん)に時間の余裕が出来るのを待って、女友達2人とボクの日程をすり合わせ、ようやく伺いました。女性たちはみな同じボランティアの現役、ボクは1年前に辞めました。

 着くなり、「お腹が空いたぁー」の連発に急かされながら、ベランダに出てバーベキューコンロを組み立てて、炭をおこしました。食べきれないほど用意してくださった肉、野菜、焼き鳥などを焼くのは、もっぱらボクの役目。アッシーをして、バーベキュー係をして、我ながらご苦労さまです。

 向こうの山に茶畑を見ながら食べるバーベキューは最高! ボクは女性たちに圧倒されながら、何とか無事にいただきました。

 遠くで雷鳴が聞こえていると思っていたら、ポツリポツリ・・・。そのうちだんだん雨脚が強まってきたので、室内に避難。ちょうど、バーベキューも終わろうという頃でした。

 その後は、お手製のケーキ、羊羹、フルーツとお茶などで‘宴会’の続き。あいかわらずボクは圧倒されっぱなし。

 4時過ぎになってご主人が戻って来られたので、またコーヒーをいただきながらいろいろと話をし、記念写真を撮って帰路に就きました。

 別荘で、またあらたなご夫婦の一ページが始まるのだなぁと思いました。

 ボクももっと齢を重ねたら、山小屋の主人をするとか、山の中の一軒寺に住むとか、そういうことをしたいと、かねてから思っています。15年〜20年ほど先の話でしょうか。

 それまでに、もうちょっと‘進化&深化’しないといけません。

〜 下水処理場の藤 〜
2007年4月26日(木)  No.1383

早変わりの主の部屋
 雨が降ったり晴れたりだったので、屋外の作業は諦めて、久しぶりに部屋の模様替えをしました。

 ボクは、普段の生活の中で、1日に何度着替えをするやら。

 朝、起きてお勤めをする時は僧衣、普段着(洋服)に着替えて食事をして、掃除と散歩。檀家宅へお参りに行くのにまた僧衣。帰って普段着になるか、庭仕事をする時は作業着になるか、私用で出かける時はちょっとマシな服に着替えます(他の人から見たら、どれも同じようなものですが・・・)。作務衣も着ますし、会議がある時などはスーツを着ることもあります。

 それぞれ短時間しか着ないので、作業着などを除いては毎日洗濯するわけではありません。どうしても、着かけの服が常時何組か出てしまい、それが部屋を雑然とさせてしまうのです。季節の変わり目はまして。
 僧衣も何組か衣こうに吊してあり、なんだか衣装だらけ。どうしようもありません。

 おまけに、朝起きると、なぜか軍手やタオルなどが枕元にあります。さくらの仕業です。夜中にくわえてきて遊んでいるのです。

 引き出し式の衣装ケースを買ってきて、今まであった家具の配置を変え、かなりスッキリした気がします。

 古いパソコンも片付けたいのですが、Vistaの新しいPCでは動かないソフトがあるので、しばらくは片付けられません。

 このスッキリした状態が何日もつかなぁ・・・。


 あっという間に草が伸びてしまいました。こっちも何とかしなきゃ。

1日、ボケーッと草引きするのもいいですよねぇ。3時のおやつは、饅頭と濃い目の煎茶がいいなぁ。

〜 カフェのテーブルの花 〜
2007年4月25日(水)  No.1382

キツイお言葉
 朝、インドからの校正を受けて原稿に手直しを加え、『インド・禅定林大本堂落慶法要と仏跡巡拝の旅 写真集』が完成!

 さっそく、CDに焼き付けてマスターを作り、業者に発注しようとしましたが、CDの容量が不足していると表示されて焼けません。
 午前中に発送して、明日には東京の業者に着かないと、仕上がりが連休明けになってしまい、大きなタイムロスが生じます。これはエライコッチャ!

 数日前にもやはり容量不足が出たので、写真のサイズダウンをしたのに、安物のアルバム作成ソフトはまた誤作動を起こしているようです。修正段階で写真の入れ替えもしていたので、改めてすべての写真を別のソフトを使ってサイズダウン。

 あー、時間との戦い。頭の血管が切れそうになってきます。

 並行して、焼け付け業者に電話をして見積もりの細かい修正を依頼し、上がってきた請求額の振り込みを事務局に依頼。

 焼き付け申し込みフォーマットに記入しつつ、CDの盤面デザイン(といっても、文字だけ)を使い慣れないソフトで作成して、業者にメール添付で送付。

 写真のサイズダウンが終わったところで、再度アルバム作成ソフトでCDマスターの作成を行い、今度は280メガぐらいに収まって成功! やれやれ、これで原盤完成!

 すべての準備が相整い、早昼を食べて、大津・坂本の会議に向かう時に速達扱いの「Expack500」を投函。

 終わったぁー! これですべて完了! きっと何か間違いがあるでしょうが、大目に見て頂戴!

 アルバム作成のもとになった写真は2200余枚、そのうち使ったのは380枚程度。「これを見れば、今回の旅行のことがよくわかるなぁ。いい仕事してますねぇ〜」と、ちょっと自画自賛。


 坂本での会議は実に睡魔との戦いでした。居並ぶお歴々はすこぶるお元気。

 若い僧侶について、「(僧侶に)なりたくない者までも無理無理していこうという矛盾がある」とか、「(僧侶としての)方向性も持っていないし、スタート時点に立っていざスタートしようという気もない」「発心などまるでない」「仏教系の大学の一般の学生は、仏教学科の学生を軽蔑の眼差しで見ている。『彼らが興味があるのは、どんないいマンションに住み、いい車に乗り、どんな女性と付き合うかだけだ』と思われている」「坊さんは世間の‘お荷物’と化している」などと、か〜なりキツイ言葉が飛んでいました。

 確かに一理ありますが、それは若い僧侶だけの問題ではなく、ボクも含めた今の多くの僧侶全体にに蔓延していることだとも言えるでしょう。それに対して、相当の危機感を募らせ改善したいと考えておられるお歴々は、さすがだと思いました。

 「いい車を買ってやるから」と無理矢理坊さんに仕立てられた世代が、今度はまたそれに輪を掛けたような方法で息子を坊さんに仕立てている。そこには「発心」などまるでない。

 こんな「親の因果が子に祟り」という循環は、お寺の数が半分になろうとも、止めなければいけないことなのかも知れない。そう思いました。

〜 黒谷・紫雲石の牡丹 〜
2007年4月24日(火)  No.1381

疲労回復に甘いもの
 「頭が疲れているなぁ」と思ったときは甘いもの! 今日は薯蕷饅頭があり、ラッキ!
 和菓子、ケーキ、いろいろ甘いものがありますが、ボクは薯蕷饅頭に始まり薯蕷饅頭に終わるという感じです。

 自分で買って食べることはなく、慶事・弔事絡みでいただいたものを食べるばかり。こうして、大きなお饅頭が2つ入った箱をいただくと最高です。

 ボクの好みは粒あん。どっちの色が粒あんとか決まっているわけではありません。割ってみて粒あんでなかったら、もう一方を割ってみますが、中には両方こしあんという許し難いセットもあります。

 有名な菓子屋のものだから美味しいというわけではありません。先日いただいた滋賀県の某有名菓子屋の薯蕷饅頭には失望しました。あんこに水気が多くてベチャベチャ。「こんな饅頭を売っていては、看板に差し障りがある」と、お店に言ってあげたいほどでした。

 饅頭を頂戴しながら、ある時はコーヒー、ある時は御抹茶、濃い煎茶ももちろん美味! 饅頭を食べながら、お茶でも飲んでいたら、幸せな気分に浸れます。

 今日は、頭がシャキッとせず甘いものが欲しくなった時に、うれしくもそこに薯蕷饅頭がありました! 「きんつばカステラ」という、「洋菓子か和菓子かはっきりせい!」というものもいただきました。

 饅頭とお煎茶、きんつばカステラとコーヒーと取り合わせを替えながら、楽しませていただきました。

 インド旅行の写真アルバムも、3時間の時差の中、インドとやりとりをして、まもなく原盤完成! 明日、CDを複製する業者に出せば、しばらく相手任せです。「これ1枚見れば、旅行の概要がよくわかるなぁ」と自画自賛。

 さぁ、明日も饅頭食べて頑張ろう!

〜 甘いものいっぱい! 〜
2007年4月23日(月)  No.1380

‘シンデレラ・ボーイ’、余裕の就寝
 連日、夜中の1〜3時までかかっていたインド旅行のアルバム作成作業が一段落。サーバーにアップして、サンガ師をはじめとする‘たくさんの目’に校閲してもらう段取りを終えました。
 これで明日まで、しばしの余裕が出来ました。

 お檀家の家では、インド談義に花が咲きました。檀家の方の知人が報道関係におられて、いま特派員の奥さんとしてデリーにおられるのだとか。
 「じゃぁ、来年はご一緒にインドに行きましょう!」と誘ってみましたが、ご夫婦とも首を縦に振ってくださいません。

 これまで何人もの人を来年のインド旅行に誘っているのですが、今のところ色よい返事は1人だけ。ヨーロッパが好きだという人は、まずダメです。ヨーロッパなどよりもインドのほうがよほどいいのになぁ。

 自坊で1ツアー企画できれば・・・前途多難。住職は「絶対に行かない」と言いますし。

 ‘シンデレラ・ボーイ’は、しんでれらのように、今日は10時に就寝。早く寝られるのって幸せやなぁ。今日は疲れてギャグにも冴えがない?

〜 いっぱいどんぐりが落ちているところで寝ているクロ 〜
2007年4月22日(日)  No.1379

パソコン三昧
 月参りと法事を終えて、インドの写真の整理をしながら、‘入院’してきたパソコンの修復。

 パソコン修復の待ち時間に整理をして、整理する写真データの加工の待ち時間にパソコンを修復。ちょうどうまく歯車がかみ合って、いい調子でした。

 それに比べてボクの新しいパソコンが不調気味。少々写真データを扱ったぐらいでは堪えないはずなのに・・・。先日から、ディスクの空きが不足気味で、いろいろなデータを削ってみたものの、焼け石に水。

 「おかしいなぁ・・・なんでやろ・・・」とずっと悩みつつ、写真の整理とパソコンの修復。

 両方にめどが付いたので、自分のパソコンの中で何が起きているのかを調査しました。フォルダーのサイズを調べて、どのフォルダーが領域を食っているのか、原因探し。

 「あった! これだ!」

 99ギガ、37ギガ、22ギガ・・・というテンポラリーファイルを発見! 調べてみると、CDやDVDのライティングソフトが作る出すデータベース用の一時ファイル。2日前にお試し版をインストールしたもののでした。「ディスクのクリーンアップ」をしても消えません。

 「ディスクを圧迫するような超巨大な一時ファイルを作って、放ったらかしにするソフトなんて絶対に使ってやらない!」とアンインストール。それでも超巨大ファイルは残ったまま。リネームしてしばらく使ってみても影響がないのを確かめて削除! いままで、ディスクの使用率が99%だったのが、一気に40%台になりました。

 まったくひどいソフトでした。もっと早くに気がついていれば、作業効率があがっていたのにと悔やまれますが、これで一件落着! 安心して寝られます。

 あー、また今夜も2時だ・・・。‘シンデレラ・ボーイ’ボクが、12時を超えて起きていること自体が信じられません。

〜 ワイパーに積もったもみじの花柄 〜
2007年4月21日(土)  No.1378

拙速にならないように
 8時前に「今日の散歩道」の更新を終えると、早速数人の方から、「今日は早いですねぇ」とメールをいただきました。

 インドの写真の整理を急がなくてはと、昨日から少し準備をしていたお陰です。

 そのインドの写真ですが、昼過ぎの電話で「5月半ばでいいです」と言われ、「夕べ3時までやっていたのに・・・」とガクッと来たものの、「これで余裕を持って作業が出来る」とホッとしました。ところが、1時間ほどしてまた電話があり、5月半ばでいいというのは勘違いで、やはりボクの作業の完成待ちだとか。「ひぇ〜」

 ねじを巻いて更新を完成させ、すぐに写真の整理作業。凝らなければ簡単にできるのでしょうけれど、「どうせ作るなら、喜んでもらえるものを。このCDを見れば、旅行のことがよくわかるものにしたい」などと思っていると、手間と時間がかかります。

 大量の画像データーを扱っているので、パソコンは不機嫌。何かのソフトが作業領域を大きく取っているらしく、ディスクスペースが不足しているという表示が出ます。根本的に直している時間はないので、再起動してまた作業。こういう時に限って不調になるのが常です。

 でも、さすがに今日は1時が限界。目が痛い、腰が痛〜い!

 何とか、月曜までには仕上げるぞぉ〜。

〜 卯の花が咲き出しました 〜
2007年4月20日(金)  No.1377

さくらの誕生日に夜更かし
 今日はさくらの誕生日。猫が大嫌いだったボクが、毎日、猫とベタベタしながら暮らしているなんて、我ながら信じられません。

 「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」 という言葉がありますが、ボクは「猫は飼ってみよ」と言いたいです。
 庭に糞をしに来たり、金魚を食べたりされましたが、飼ってみるとこれが実にまたカワイイ!
 でも、拾って来た頃に、夜中も付きっきりで授乳したり、生死の境を彷徨って緊急入院したり、離乳食をあげたりというプロセスがなかったら、「乗ってみよう、添うてみよう」という気にはさらさらならなかったでしょう。これも縁です。

 さくらはボクの日常生活の中で、大きな癒しとなっています。「動物セラピー」というものがありますが、まさにそれでしょう。さくらはボクよりも早く歳を取っていきます。その時の自分の対応も、また大いなる示唆に富んだものとなっていくでしょう。

 「さくらに出会えてよかった」。素直にそう思います。


 インド旅行の写真をCDアルバムにして配ることになり、今日、そのデータが揃ったので、早速作業に取りかかりました。

 専用ソフトを使ったほうが楽なので、ダウンロードで購入。行きつ戻りつしながら、操作。最初は積んでは崩し、また積んでは崩し。写真が多いので、CDに入りきらず、サイズダウンしたり、デザインを替えてみたり。試験的にCDに書き込んでみようとしましたが、うまくいきません。

 調べてみたら、「Windows Vistaに正式対応するまでは「○○○」はWindows Vista上ではインストール及びご利用はお控えください」とサポートページに書いてあるじゃないですか! 購入時の対応OSには、Windows Vistaと書いてあるのに!

 それはひどいよぉ! Vistaにしてからろくなことがないです。

 明日、別のパソコンに再インストールしてやり直しやんかぁー。夜中の3時までやったのに・・・まぁ、すべてがパァ〜になったわけではないから、いいかなぁ。

 さくらが、「眠たいから、早く電気消して寝ようよぉ」と、何度もミャァミャァ訴えたので寝ることとしました。今日は誕生日ですから、ちょっとは言うことを聞いてあげようっと! ・・・本当はこっちも眠たくて倒れそうでした。

〜 新鮮な猫草が一番うれしかったさくら 〜
2007年4月19日(木)  No.1376

雨に洗われる新緑のごとくに
 先日、某寺の奥さん(Cさん)と車中でお話した時に、その方が真如堂の近くのノートルダム女子高を卒業生であることがわかりました。

 「じゃぁー、シスターSをご存じですか?」と聞くと、たいへんお世話になった先生で、何でも気軽に話ができ、卒業されてからも手紙のやりとりをしたことがある。筋の通った先生でしたと、懐かしそうにお話になりました。

 先生のお墓の場所を教えて欲しいとのことで、帰ってから地図をメールに添付してお送りしました。「わかりにくいので、よろしかったらご案内します」と書き添えたら、話がとんとん拍子に進み、今日、同級生の方もお誘いして墓参に行くことになりました。

 先生のお墓は、金閣寺の北隣の修道院の奧の谷間。途中、離合できない箇所があるので、信号機が付いていますが、山中に光る青い光が何ともミスマッチ。
 山の傾斜地に3段に墓が設けられ、下の1、2段は信者さんの墓地で、クロスの形の墓石が並び、最上段に司祭や神父、修道院のお墓がありました。シスターSの属された修道院の墓石は、一番奥まったところにありました。ボクがここにお参りするのは3度目でした。

 シスターは、ボクにとっては、最も尊敬する宗教家の一人でした。
 シスターには、ボランティアの関係で指導を受けたりしましたが、牧師たちが居並ぶ席で会議をした時なども、彼女の筋の通った発言は茫洋としていた空気を鋭い刃物で切るような感じで、自分の立場を気にして発言を控えていた牧師たちとは、まるで違っていました。それでいて、非常に人情に溢れて親しみやすく、人を分け隔てしない、小気味いい‘べらんめい’シスターでした。
 2000年の12月に亡くなって、もう7年目。今でも、在りし日のお姿がよみがえってきます。

 「キリスト教のお墓には百合が似合うと思って」とCさんが持ってこられた花束を供え、ボクが持参したシュークリームと昨日汲んできた美山の名水で入れたコーヒーをお供えし、それぞれのスタイルでお参りしました。

 Cさんは、「私がお坊さんと結婚したなんて聞いたら、シスターはなんて言われるでしょう?」と話され、ボクもシスターに世話になったことがまたいろいろと思い出され、目頭が熱くなりました。素晴らしいシスターでした。

 「シュークリームを置いといたらカラスが汚くするので、お下がりをいただきましょうか」と、供えたばかりのシュークリーム1個を、「きっと、シスターは『もう下げちゃうの!』と言っておられますよ」と言いながらい下げて分け、ポットの熱いコーヒーを紙コップに入れて、ただきました。

 鶯がよく啼き、三つ葉つつじが咲き、桜の蘂降る静かな墓園のしみじみとした時間、味でした。


 Cさんをご紹介したいと、鷹峯のお寺へ。その寺はCさんのご主人ととてもご縁の深い方が、京都に来られた時によくお泊まりになる場所でもありました。珍しくご住職や奥さん共におられ、紹介してご縁を繋ぐことが出来ました。

 また、たまたまテレビの取材のために出されたという光悦直筆の掛け軸や扁額、茶室や鐵斎作の茶釜などの‘お宝’も見せていただきました。20回ほどは伺っているボクも初めてでした。

 小雨の中、境内の様々な種類の桜やもみじの新緑も、ご住職や奥さんの案内で満喫させていただき、本当に素晴らしい時間となりました。


 帰りに、北山通のカフェでトイレ休憩。そのお店は、Cさんたちが女子高時代によく遊びに来られたところだったようで、懐かしそうでした。


 シスターの墓参に始まって、鷹峯のお寺でのご縁つなぎ、懐かしのカフェと、とても有り難い時間。雨に洗われた見事な新緑のように、心が洗われる思いのひと時でした。

〜 修道院の墓石。シュークリームは下げて、小さなカップだけが・・・ 〜
2007年4月18日(水)  No.1375

常照皇寺へ
 京都市右京区に編入された京北町・常照皇寺へ桜を見に行きました。

 高雄からでも30分以上は走らないとたどり着けない場所。ここが「京都市右京区」というのは誤解を与えかねません。

 以前、観光シーズンでホテルが取れず、この近くの民宿を予約された方がおられました。「夜に行くのは難しいし、動きも取りにくいから、やめたほうがいいですよ」とアドバイスし、市内中心部のユースに替えられました。
 他府県の人にとっては、「京都市」と付いているからには、京都の市街地だと思われたのでしょう。

 京北町はさすがに寒い。車を降りたら、季節が逆戻りしたかのように感じました。

 あいにく、地元紙が企画したバスツアーの人たちと同時に常照皇寺に到着。団体が本堂内を拝観されている間に、庭の桜を見ました。

 「九重桜」はもうほとんど葉桜。1週間前に見頃だと聞いていたので、覚悟はしていました。「左近の桜」は満開を少し過ぎた程度、「御車返し」は満開の好機でした。

 今春すでに桜をいっぱい見てきたためか、「九重桜」がほとんど散っていたためか、わざわざ出かけてきたにしては、自分の中でのときめきが小さいのに驚きました。

 少し足を伸ばして美山町の茅葺き集落へ。美山はすっかり雨。「100%、雨はない」という今朝の天気予報を信用して、傘は持ってきませんでした。
 せっかくなので、茅葺き資料館まで小走りに行き、いろりの前で「十薬茶」といただきながら、「ここらあたりは、すぐに雨になるのですよ」などと話を伺いました。
 「駐車場のところにある売店に返しておいてくれればいいですから」と傘を借り、今度はゆっくり戻りました。

 美山は京北町よりも、もっと寒かったです。晴れてあたたかければもっといろいろ見て回れたのですが、雨の茅葺き集落も落ち着いた風情で趣がありました。

 美山の名水として知られる「神田の水」を持参したペットボトルに入れて帰りました。微アルカリ性で、ミネラル分の多い水。道路を挟んだ向かい側にはこの水を使って商売している「美山名水」の工場がありました。

 2時間近くかけて自坊へ。「神田の水」で入れたコーヒーは、とても美味しく感じられました。

 「これで桜も最後かなぁ」と言いつつ見に行った常照皇寺ですが、まだ境内の八重もこれからが見頃。もうしばらく楽しませてもらいましょう。

〜 雨の茅葺き集落 〜
2007年4月17日(火)  No.1374

喉不調
 3日ほど前から喉が不調で、呼吸もちょっと苦しい。

 これ以上悪化すると困るので、医者に行ってステロイドの吸入薬を処方してもらいました。これが一番よく効きます。

 黄砂にヒノキ花粉、線香の煙、バイクで爆走と、条件は最悪です。

 最近、天狗のようなマスクをしている人を多く見かけます。不調を来している人も多いのでしょうね。

 今年は無事に乗り越えられるかと思っていたのになぁ・・・。


 「閑話」のインド旅行の部分がなかなか進みません。やっと今日1日分仕上げて、残りあと3日!

 「閑話」を書きながら、インドのホームページの修正作業。人にあったら、「来年、インドに行きましょう!」と勧め、3時のお茶はマサラティー。

 何だかどんどんインド漬けやなぁ。

 あー、カレー食べたい! カレーは喉に悪いかなぁ。
2007年4月16日(月)  No.1373

BMWに乗る
 友人から、車を乗り換えるのでドライブに行かないかというお誘いがありました。

 友人が今日まで乗っていたのは17年落ちのJetta。ガタピシ音は出るし、パワーウインドは時々開かない老骨で、友人も「乗り換えたいけれど、心惹かれる車がない」と言い出してから、もう数年経っていました。

 今回、偶然にも「欲しいと思える車」に出会い、即決。今日が納車だったのです。車は3年落ちのBMW381i(というらしい)。でも、5千しか走っていないし、特別装備などもいろいろ付いていて、「これだ!」と直感したそうです。

 迎えに来てもらって、正面参道で記念写真。それから市内を小一時間ドライブ。

 いやぁー、いい感じ。手頃な大きさでルックスもいいし、革張りのシートもいい。ゴテゴテしていないシンプルな運転席、ドイツ車らしい固い足回りもいい。運転させてもらいましたが、ちょっとアクセルを踏み込むだけでグッと前に出る感じ。いいなぁー。

 ボクが車に求めるものは、実用性。人が多目に乗れて、荷物が運べて、山に行くときに中で寝やすい。路地でも走りやすい、大き過ぎない大衆車。今の車を選んだのも、その理由からです。

 ハイグレードな車は布施や喜捨で生活している者としてふさわしくないと思っているので、欲しいと思ったことはありません。むしろ、欲しいのは「働く車」。軽トラ、タッカー車、車ではないですがユンボ・・・。ユンボが一番欲しいなぁ。

 そんなボクでも、今日乗った車は「いいなぁ〜」と思いました。乗る楽しみがあります。どこかに隠しておいて、ドライブに行く時だけ乗りたいなぁ・・・。

 帰りに回転寿司に寄ってご馳走になり、ボクだけほろ酔い気分になって、また自坊まで送ってもらいました。上げ膳据え膳でありがとう。ついでに、車も置いていって!

〜 正面参道で記念写真 〜
2007年4月15日(日)  No.1372

新緑の日の怪
 晴天にキラキラ輝く新緑。実に清々しく、身も心もほどけていく気がします。

 「ほとけ」の語源は「ほとける=ほどける」だとか。新緑の境内は、心をほどいてくれる極楽の地。ちょっと大袈裟でしょうか。

 こんな日に室内にいるのはもったいないと、腰にノコギリと植木バサミを付け、草刈り機を持って境内へ。草刈り機を使うのは今年初めて。初めてのためか、どうも調子がイマイチで、修理に出さなければいけないレベル。一通り草を刈って、境内の枯れ枝処理をしました。

 枯れ枝の処理は先日来やってきましたが、新緑の季節になって、よりいっそう枯れ枝が目立つようになってきました。
 花のまだ少し残った桜の木に登っていると、花に囲まれてなんだか「花咲爺さん」になった気分。「桜の木に登って間近に花を見る、こんな楽しみ方もあるのだなぁ」と、満悦。


 夕方、自坊に戻ったら、留守中に電話がかかってきたとメモを渡されました。

 「○○さんから電話。◇◇さんと丹波の山に来ている」と。何のこっちゃ? 

 ○○さん・・・同じ苗字の方はお一人知っているものの、「丹波の山に来ている」からと電話をかけてこられるはずもなし。家人が折り返しかけるのでと○○さんに電話番号を尋ねると、ボクが知っているとのことだったらしいのですが・・・。メモから察するに、◇◇さんのこともボクは知っているはず・・・。

 ○○さん、◇◇さんを住所録のデータやメールの履歴から調べてもわかりません。それに、「丹波の山」っていったい何!? 京都から遠い丹波の山に来たからといって、どうして電話を掛けて来られたのでしょう?

 きっと、このメモのお名前、あるいは「丹波の山」という情報は大いなる聞き違え。結局、何も手がかりがなく、電話することをメールを送ることも出来ませんでした。

 ○○さん、◇◇さん、もしこれを読んでおられたらご連絡をください。狐につままれたような感じで、悩んでおります。

〜 やわらかく、透き通るような新緑 〜
2007年4月14日(土)  No.1371

あー、気持ちよかぁー
 中国の温家宝首相入洛に伴い、京都市内で交通規制を実施するので車の乗り入れを控えるようにとの看板が、数日前から市内のあちらこちらで見かけるようになりました。

 「こんな日に出かけたら巻き添えになるなぁ」と思いつつ、朝は伏見、午後は太秦へ。至るところに機動隊の車などがあり、警察官の蛍光チョッキ?には「愛知県警」の文字。他府県の警察も動員されているのですね。

 いろいろな人と話しているうちに、温首相は御所、農家、立命館大、野球をされるのだと知りました。

 午後、太秦に行くのに、立命館の前から嵯峨野に向かう道を走ったら、他にも増して警備が厳重。立命の回りは私服だらけ。「あっ、この道を走るんだ。農家は嵯峨野あたりかな。きっと嵐山の周恩来首相の碑にも行かれるんだ」と思いました。

 夜、ニュースを見たらその通り! 我ながら、「いい勘してますねぇ」。

 幸い、一度も渋滞に遭うこともなく帰宅。


 今日は、「今日の散歩道」の更新日。

 新たにこの世に顔を出した新緑と名残の桜の、色と生気にあふれた境内。しきりに鶯も啼いています。

 実に気持ちがいい! 今の季節は最高だなぁ〜。

 「散歩道」の、新芽や花の、いろいろな色の混ざった写真はお気に入りで〜す。

〜 垣根を通り越して隣家まで伸びていくという「カキドオシ」 〜
2007年4月13日(金)  No.1370

猫の思考
 ふと、「猫は何語で考えるのだろう?」と思いました。

 人間なら、日本人は日本語、ドイツ人はドイツ語、イギリス人は英語など、それぞれの言語で考えます。日本人でも、細かくいうとさらに方言で「・・・どす」とか「〜だっぺ」などと考えているのでしょう。

 猫は?

 猫には‘公用語’はないと聞きます。猫同士も、同じ言葉でしゃべっているのではなく、それぞれに勝手な‘言葉’を使っているのだとか。

 言葉を持たないということは、人間のように言語を使って、「お腹空いたニャン。ご飯食べようかニャン」などと思考しているわけではないということになります。 では、どのようにして? 言葉を持っていないと、考える足がかりがないような気がします。

 考えてないのかな? いえ、さくらを見ていると、こちらの動きを観察して自分はどうしようかと思案していたり、静かに寝られる場所を探しているように思えます。

 直感のみなのでしょうか?

 犬も同じでしょうか?

 ボーッとアホみたいなことを考えていました。考えてもわからんワン!

〜 まだ咲き誇るさくら 〜
2007年4月12日(木)  No.1369

眠りこける
 夕べ行方不明になっていた葉書は、軽印刷機の排紙トレイに残っていました。

 最近、どうもくいうことが多い気がします。

 今日も運転していて、反対方向に行ったり、信号もない交差点で待っていたり・・・。お疲れ気味? 老化?

 夕食を食べて少し仕事をし出したものの、眠たくなってきたので居間の炬燵で15分ほどうたた寝。気を取り直して仕事をしようと自室に戻ってそのままパソコンの前にでも座ればよかったのですが、またゴロリ。気がついたら11時過ぎ。

 せっかく出てきた葉書を封筒詰めして発送の準備をしなければと思いつつ、まったくやる気ナシ。お風呂に入って、また寝てしまいました。

 春だから、しょうがないなぁ・・・。

〜 いろいろな色が混ざって点描画のようになってきた境内 〜
2007年4月11日(水)  No.1368

めまぐるしい1日
 めまぐるしい1日でした。

 朝一番のお参りの続きに、知人から預かっていた自転車を配達。

 檀家の方に、「おっさん、自転車積んだはるんですか?」とビックリされ、衣姿で自転車を降ろす姿に通りがかりの方もビックリ。あー、恥ずかしかったぁ。

 お香屋さんによって買い物をして、四方山話。買い物より話の方が長い。

 急いで帰って自坊に帰ったら来客とのお約束の時間。タッチの差でお越しになり、インド関係の打ち合わせ。

 続いて、四国から僧侶の来客。お二人を引き合わせたいと同じ時間に設定したもので、昼食に蒸し鰻を召し上がっていただきながら、インドの状況の説明など。お二人は、それぞれ会議や次の用件に向かわれました。

 預かったインド旅行のネガ37本をデジタル化してもらう発注作業。まずはそれを日程通り並び替える作業。ボクとは違う旅程の写真が含まれているので前後関係に悩んで四苦八苦。

 そのうち納骨法要にお参りになる方がお着きになりました。33歳でフランスで亡くなった女性の仮納骨。故人より若いのは姉妹と従姉妹だけで、他は祖父母、両親、伯父伯母など。はつらつとした笑顔の写真が悲しみを増しました。
 故人のことは仏さまにお願いすれば大丈夫。あとはご遺族の悲しみが次第に薄れていくことを願ってやみません。

 終わって、写真の整理。やっととりまとめて、Expackに入れてポストへ。最終の集配は6時。間に合ってよかったぁ。

 また細々とした作業をして、夕食を食べ、後は寝るまでお寺の護持会会費値上げのお願い状の発送作業。宛先と中の文章を一々照合しながら封筒に入れなければいけないので、なかなか進みません。

 400印刷したはずの返信葉書が100ほどしか見あたらず、12時頃に作業を断念。もしあったら、際限なくやっていたかも知れません。そういう意味では見あたらなくてよかったかも・・・。それにしても、いったい葉書は何処へ?

 めまぐるしい1日でした。

〜 まだお花見続行中のさくら 〜
2007年4月10日(火)  No.1367

桜満喫?
 お花見をされるという方に琵琶湖疎水の「岡崎桜回廊 十石舟めぐり」をお勧めしました。
 以前、桜の季節には少し遅れながらも乗った時、川面に垂れる桜の下をくぐって進む舟からの景色が素晴らしかったのです。今なら、桜吹雪の中を進むことになるかも知れません。

 予約が出来ないので、チケットを取りに行ってあげようと、朝から数度、現地受付の番号に電話しても繋がりませんでした。午後1時頃になって、運営母体の事務所に電話したら、「11時現在で3時の予約を受け付けています」とのこと。

 「これはもうダメだなぁ・・・」と思いつつ、現地受付の電話番号を教えてもらったら、パンフレットに書いてあるものと違いました。今さら文句を言っても仕方がないので、その番号に電話すると、5時、5時15分、5時半の便しか空席はないとのこと。「ダメだぁ〜」。

 来客をお迎えして境内を案内した後、茶室で抹茶を点ててさしあげましたが、熱くて量が多すぎました。慣れないことはするものじゃありません。スミマセン。

 舟のことで一喜一憂させてしまったので申し訳なく、近場を車で案内させていただくことにしました。

 銀閣寺道の交差点から東の疎水の桜は今を盛りと咲き誇っていました。哲学の道で降りていただき、少し歩いてもらいましたが、ウイークデーにもかかわらず、結構な人。ここも充分桜を愛でることができました。

 南禅寺の野村別邸の裏側の紅枝垂れも綺麗でした。ここは、昨日タクシーの運転手さんから仕込んだ情報。

 インクラインから疎水沿いを西に走って地下鉄の駅までお送りしようかとも思いましたが、JRの東海道線に乗られるご予定でしたので、ここはひとっ走り山科の毘沙門堂まで走ることにしました。

 時すでに5時前。毘沙門堂は4時半まで? この時期は5時まで? あいにく、途中の道がかなり混んでいて、毘沙門堂に着いたのは5時5分。途中の道で小僧さんの車とすれ違い、即座に、「あっ、ダメだ」思いました。

 案の定、鉄柵が閉まっていましたが、遠いながら宸殿前の枝垂れ桜が見られました。正面の門のほうへ回り込んだら、もっと近くに見ることもできました。「ここからでも充分です」と、お連れした方に言っていただき、ホッと胸をなで下ろしました。

 今日は歯車がかみ合わなかったような気もしますが、来客を‘口実’に、ボクも桜を楽しませていただきました。

 やっぱり出かけてみるのもいいなぁ。

〜 毘沙門堂門の柵から覗いた枝垂れ桜 〜
2007年4月9日(月)  No.1366

お花見客万来
 朝、本堂で釈尊の降誕会のお勤め。

 真如堂では、今日から冬の間首に巻いていた羽二重の「帽子」を着用しないことになっていて、首もとがなんだかスゥースゥーします。

 お勤めの後、甘茶をいただきました。今日のはちょっと濃過ぎて、えぐ味が出ていました。こういう時も‘下っ端’は、「おい、煮込みすぎや!」などと叱られます。‘中間層’のボクは黙っているだけ。

 今日は花見のついでに立ち寄るという方が多いので、「メダカの学校」仕様の客間を、机や椅子などを撤収し襖や障子をはめて、来客対応に模様替え。日本家屋はうまく出来ています。

 近くまで来たからと寄ってくださる方があったり、来ると言っていた人が来なかったり、ややこしいながら千客万来。塀の外からは、お花見の人の歓声も聞こえてきました。

 昨日の雨で、桜の花色は少し褪せた気がしますが、まだまだ見頃。休日のお花見は今日で終わり。今日は晴れてくれてよかったですねぇ。

 ボクは人混みに出るのを避けて、窓越しにお花見を楽しみました。

〜 苔の上に落ちた花びら 〜
2007年4月8日(日)  No.1365

雨の「メダカの学校」
 朝起き抜けから、夕べ完成しなかった「今日の散歩道」の更新作業。夕べよりは頭も滑らかに回転してくれて、何とか完成しました。

 せっかくの週末なのに、お天気はイマイチ。お花見を楽しみにしていた方も多かったでしょうに、昼下がりから時雨れはじめ、3時頃には本降り。

 「メダカの学校」に来てくださった方も、帰りは雨に遭ってしまわれました。

 それにしても、今日のメダカは参加してくださる方が多く、32名。年に1回、たいてい4月は新学期に因んで住職の話。そんな住職の顔をたてて、たくさんの方が来てくださったのでしょうか。うれしいことです。

 授業が終わってから6時前まで、いつもながらの雑談会。初めての方もおられ、毎回いろいろな話題が飛び出して、ついつい長くなってしまいました。大阪まで帰られた方、遅くなられたでしょう・・・。

 お花見の方も明日がピークかな。晴れるといいのになぁ。

〜 お花見をするさくら 〜
2007年4月7日(土)  No.1363

桜に感動、でも・・・。
 大沢池近くにある佐野藤右衛門さんの前を通りがかったら、たくさん車が駐まっていたので、「ボクもちょっと見てこようっと!」と思い、路肩に車を駐めてひとっ走り。

 佐野さんは、円山公園の桜などの手入れをされていることでも知られている「桜守」。「真如堂の縦皮桜の接ぎ木を、佐野さんは失敗した」とボクが書いているので、ちょっと近寄りがたい人。

 庭に足を踏み入れると、背の高い枝垂れ桜の下で、その佐野さんがどなたかとしゃべっておられました。面識はないし、ボクも変装しているので、堂々と桜を見せていただきました。

 さすがに本職の手入れした桜は違います。その枝垂れの、細く長く見事なこと。カラスに傷み付けられた円山公園の枝垂れと兄弟分の桜もありましたが、こちらは実に見事。感動したぁ!


 帰るのが夕方になってしまい、慌てて更新用の写真を撮りに境内へ。朝は‘カメラオヤジ’ご一行さんに閉口しましたが、今は人影もまばら。黄昏時の桜を写真に収めて自室に戻り、さて、更新作業。

 果てしないなぁ・・・・・書けないなぁ・・・・・。

 とにかくたくさんの写真を撮ったので、載せるものは何とかなりますが、文章が書けません。

 桜の時期の境内は写真を撮っている人が多く、心をときめかせながらゆっくりした気分で散策することができません。いくら頭で書こうと思っても、心が動かないから文章が進みません。

 日付が変わった1時までやったものの、「これ以上いくらやってもダメだ」と降参! こんなことは初めて。

 「ホームページも、もうええかなぁ・・・」などと、最近ちょっと気弱です。

〜 佐野さんちの桜。ご本人もチラッと 〜
2007年4月6日(金)  No.1362

今日もインドな日
朝起きたら愛宕山がうっすら白くなっていました。4月になっての雪。なかなか風情があるものです。

 基調は「晴れ」ながら、時おり雲に覆われるお天気。境内にはたくさんの人がお越しになりました。

 本堂の堂守に聞くと、拝観される人はわずか。ほとんどが境内の花を愛でつつ通り過ぎていく人です。まぁ、楽しんでもらえればそれでいいか!

 昼下がりから、インド関係のホームページの打ち合わせを自坊で行いました。

 インドのサンガ師は、社会福祉や教育などの社会奉仕的な活動とインド仏教の復興という宗教活動を並行して行っておられます。
 仏教を背景にした社会活動はボクたちには至極自然なことだと思いますが、社会活動へ支援をしてくださる方の中には、特に団体や行政は、宗教がらみを嫌いますし、逆に宗教的なアピールをしていく上でも、そういうことに気兼ねしつつやっていているのは不自由だということから、両者のホームページを分ける方向で考えることにしました。

 まずはそのメニュー構成を考える、というはずだったのですが、スタッフのパソコンの修復をしたり、‘オフレコの話’をしているうちに、あっという間に夕方。夜は、インド旅行で世話になった人たちとの会食の予定があったので、ほとんど何も決まらないまま、そちらへ移動。

 出てくる出てくる‘オフレコの話’。あっという間に夜も更けていきました。

 さぁて、どんなホームページを作ろうかな。どうしたら、訴えかけられるかな。

〜 ちょっとオシャレな店でした 〜
2007年4月5日(木)  No.1361

日々境内整備
 ちょっと晴れたかと思ったら、また時雨。午前中はそんな繰り返し。外の作業をしようと思っていたのに、出鼻をくじかれました。

 2時頃になってようやく安定してきたので、頭にタオルを巻き、腰にノコギリと植木バサミを付けて境内へ。

 まずは、枝垂れ桜と縦皮桜に即効性の「お礼肥」を施しました。両桜ともまだまだ見頃ですが、まずは感謝の気持ちを込めて。
 見ていた人に、「それ何ですか?」と聞かれ、「化成肥料です。お礼肥です」と答えましたが、きっと意味がわかっておられないだろうなぁ・・・。

 枯れ枝を見つけては切ったり折ったり。それを怪訝そうな顔つきで見ている人もいます。きっと、「どうして枝を折るんだ!」と思っておられるのでしょう。「必要だからやってるの!」

 もみじが綺麗に紅葉したり、桜の花が咲くためには、どれほどの労力や費用が必要かわかっておられないのでしょうねぇ。「花を楽しんで、写真撮って、トイレを使って・・・。せめてお賽銭の100円ぐらい入れていってよ!」とセコイことも言いたくなります。

 敷石の歯抜けになっている部分も修復。いろいろな形・大きさの石を使って、なくなっている部分を補修するのは、まるでパズルのよう。

 こんな毎日の細かい作業が境内を綺麗にしていくのですが、なかなかはかどりません。1月と4月に新しい職員が加わりましたが、こういう作業が出来るのは古参の1人だけ。年に数回来るだけの植木屋さんでは、とても気が回りません。

 ‘気がついた時にやる’、これを日課にしないと、境内はどんどん荒れていきます。来て喜んでいただけるような境内を維持していくことは、我々の大きな役目だと感じています。みんながみんな、そう考えて実行してくれるといいのですが・・・ブツブツ。やるっきゃないね!

〜 葉が出てきた枝垂れ桜 〜
2007年4月4日(水)  No.1360

インドの会議
 午後から50代でなくなった女性の7回忌。

 故人は宝塚のファンで、葬儀の折、会場は綺麗な蘭に溢れ、宝塚の歌が流れていたことを思い出しました。

 法事の時にはいろいろなことを思い出しますが、思い出す内容と自分との間には、どんな関係があるのでしょう・・・ごく小さな事だったり、故人とは直接関係のないことだったりもします。


 法事を終えて、急いで浜大津で開かれているインド関係の事務局会議へ出席。事務局レベルの会議には初めて出るので、これまでの経緯などに疎く、なかなかついて行けませんでした。
 今年の法要の事後処理や今後の計画実施、募金など、しなければいけないことが山積しているようです。

 来年も、今年と同じような日程で訪印することに決定。これからその準備が始まります。
 慌ただしく移動ばかりのツアーではなくて、個人あるいは小さなグループで、ゆっくりインドを巡りたいなぁ。ツアーを組んでみようかなぁ。

 流れで会食へ。大津は寒い!

〜 満開の総門前の桜 〜
2007年4月3日(火)  No.1359

霾 つちふる
 ボクの大好きな‘パラダイス’、ホームセンターへ行きました。

 駐車場へ入ると、6〜7台分ほどのスペースに売り物の新しい自転車がズラッと並んでいました。

 「あっ、新入生が買うのを当て込んでいるんだなぁ」と思い、売り場へ。園芸、工具、ペット売り場などは普段のままでしたが、台所用品売り場には鍋やフライパンがこれまたずらり! 収納家具やカーテン売り場などにも、母親と息子、あるいは娘の2人連れがウロウロ。

 近くには京大があり、また京都自体もかつて学生の街でした。いまはみなワンルーム住まいになって、雰囲気も変わりました。

 買い物をしている息子や娘の顔はまだまだあどけない。無理もありません。つい先日まで高校生だったのですもの。不安と期待とが入り交じった新生活を始めるのですね。

 「新しい生活を始める人たちがいるんだなぁ・・・4月だもんなぁ」。そう思って自分の近くを見回してみると、生活・学校・会社など、環境が新しくなる人がいっぱい。うらやましいなぁ。


 黄砂来襲2日目。遠い西山はまったく見えず、すぐ近くの東山でさえうっすら霞んで見えています。

 せっかく桜が満開を迎えようとしているのに、お天気もぐずつき、黄砂も来たって、スッキリ気持ちのいいお花見日和がありません。

 パァーっと晴れて欲しいなぁ。

〜 鴨川近くから見た大文字山 〜
2007年4月2日(月)  No.1358

心地よい汗
 ‘お坊さんらしい仕事’を終えて、午後からは植木屋さんに変身!

 挿し芽した紫陽花を地に降ろしたり、もみじや桜の枯れ枝を切ったり、すごく気持ちのいい汗をかきました。

 枯れ込んだ枝を切るのに何本もの木によじ登りましたが、意外と体が軽い! 猿のように木から木へ飛び移れそう!

 今はもみじが新しい葉を出す時期。葉が出てこない枝は枯れているわけです。太い細いにかかわらず、ずいぶん多くの枝が枯れ込んでいて、中には幹がほとんど生きていない木もありました。もはや助けようもありません。ストックヤードから、もみじの幼木を持ってきて、枯れかけている木の隣に移植したりしました。

 通りがかる人に、「これは何の木ですか?」と言われて唖然。「どの木です?」「これです」「これっ? これはもみじですけど・・・」「やっぱり!」
 もみじも知らない人がいるのですねぇ。インド人もビックリやなぁ。

 知っている人が通りがかって、木の上から「こんにちわ」。どこから声がするのだろうときょろきょろ見回し、木の上のボクを見つけてビックリされていました。愉快、愉快!

 せっかく来られたのに、今が見頃の枝垂れ桜も見ずに帰ってしまわれる方がずいぶんおられます。わざわざ坂道を登ってこられたのならぜひとも見て帰って欲しいと思い、「しだれ桜が綺麗ですから、ご覧ください」と客引き。

 普段なら、汚い作業着に頭にタオルを巻いている者が声を掛けたら怪訝な顔をされるのが落ちですが、桜を見たいと思って来られている方が大半なのでしょう、「えっ、ありがとうございます!」と、皆さん素直に足を向けておられました。

 写真を撮るベストポジションを教えてあげたり、いろいろな質問に応えたりして、にわか‘桜守’の気分。

 「わぁー、綺麗!」と言われると、自分の子供でも誉められているような気分で、嬉しくなってきます。

 薄暗くなるまで汗を流し、晩酌をしてコテンと寝てしまいました。


     こころよく 我に働く仕事あれ それをし遂げて 死なむと思ふ    啄木


 今生が終わり、六道輪廻の循環から抜け出せずに再び人に生まれてきたら、大工か植木屋を生業としたいなぁ。

〜 美しい苔の胞? 〜
2007年4月1日(日)  No.1357

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