カフェ、最終日。
9時半頃にボクひとりで張り切って開店したものの、お客さんは来ず。「こういうのを‘ボウズ’っていうのかなぁ」とひとりでウケました。 ただ待っているのも勿体ないので、カフェの客席で護符の下ごしらえ。 10時過ぎにメンバーが来て、それを追うようにお客さんが3人来店。メンバーはこの期間中、最もたくさんのコーヒーを入れた人なので安心して任せ、以後も1日客席で道案内をしたり、紅葉の解説をしたり・・・焼き芋を焼いたり。
今日も多くの方にお越しいただいて、5万円ほどの売り上げがありました。
11月6日にOPENして今日まで15日間開いてきたカフェも、今日の4時をもって今年の営業を終了しました。 集計をしてみないと正確な数字はわかりませんが、この間、おそらく400名ほどの方がご来店くださり、延べ60〜70名ほどの心の病を持ったメンバーたちが、接客や、コーヒーや紅茶を入れたり、食器を洗ったりと、就労体験をしました。
カフェに従事したメンバーたちは、自分の最終担当日の帰り際に、「もう終わるなんて、さみしいです」「来年もまた来ます!」「来年までにまた練習しておきます」などと言ってくれました。 「来年も来たいけど・・・ちょっと複雑」というメンバーもいました。来年も来るということは、まだ共同作業所に通っているということ。つまり、まだ病状が快復せず、就労もできていないということになるからです。
来年もカフェができるかどうか、それはまだわかりません。これから回りの様々な反応が出てくることが予想されるからです。 カフェの趣旨を説明する文章などが掲示してあっても、「お寺がカフェをしてもいいのか?」などと言う人があったり、営利目的でやっていると思っている人もあります。 もっと‘社会福祉目的’でやっていることを前面に打ち出すという手もありますが、‘お涙頂戴’のカフェではなく、‘普通’のカフェとして代金を頂戴したいという思いが我々にはあります。また、働くメンバーが‘障害者だから仕方がない’という目で見られ、傷つくようなことは断じて避けたいと思っています。そんなこともあって、ある程度の趣旨説明で止めています。
また、心の病=‘何をするかわからない人’という偏見は根強く、以前、ボクが関わって、厚労省の予算まで付いた施設の建設計画がありましたが、結局建てることが出来ませんでした。
来年までにどんな反応が出てくるか、これからしばらくは様子見です。
ともあれ、やれやれです。 カフェを直接運営しているのは共同作業所だといっても、人の目にはお寺がやっているように見えるので、あまり不格好なことは出来ません。寺として、お越しいただいたお客さんを歓待したいという気持もあり、結局はカフェに入り浸りでした。
このホームページにお越しくださる方も、たくさんカフェにご来店くださいました。有り難うございました。割引券は結局誰も活用されず。持参されても、割引は要らないとおっしゃっていただきました。 また、たくさんの差し入れを頂戴しました。作業所にいるよりカフェにいるほうが、各地の名物など、たくさんのおやつがあるとみんな大喜びでした。深謝申し上げます。
境内の朝の落ち葉掃除、そしてカフェと、忙しい11月も今日で終わり。紅葉の人出もこの日曜日まででしょう。 次第に静かな境内に戻っていきます。
〜 落ち葉に埋もれる他寺の拝観券 〜
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2006年11月30日(木)
No.1203
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