さくらはいつも、ボクの部屋でキャリーケースに入って、扉を閉めた状態で寝ます。 でも、大きくなったので閉じ込めておくのもかわいそうかなぁと思い、時々自分の好きな場所で寝られるように、自然にしておくことがあります。
今夜も、眠たく邪魔くさかったこともあって、さくらをケースに入れず自然にしておきました。
電気を消し、布団に入っていると、あっちでガサガサ、こっちでガサガサと、さくらが何やら活動をしている音が聞こえてきます。
「そのうち寝るだろう・・・」と構わずにいましたが、ボクが寝返りを打った途端、いきなり足の指に噛みついて来ました。薄暗い中で何かが動いたと思ったのでしょう。あるいは、遊ぼうと誘っているのかも知れません。
思わず足を引っ込めていると、突然、さくらに何かが乗り移ったような、スイッチでも入ったように、ものすごいスピードで部屋中を走り始めました。
“さくらのひとり運動会”の始まりです。毎日ではありませんが、さくらの好きなイベントの一つです。
さくらは、薄暗い中を全力疾走。そのうち、箪笥からテレビへ、テレビからデスクへ、書架へとものすごいジャンプ。それぞれの上に置いてあったものは悉く落とされ、ボクの寝ている上にも何か落ちてきそうな気配です。ボクは布団をかぶって嵐が過ぎ去るのを待っていました。
上へ下へ、右へ左へと縦横無尽に飛び走ること5分ばかり、ようやく静かになったと思ってさくらを見たら、寝そべってハァハァと荒い呼吸をしていました。
「こんなことをしていては眠れない」と疲れているさくらを簡単に捕まえ、キャリーケースに入れて扉を閉めました。 ここに入ると、どんな時でもさくらはおとなしく静かになるのです。
これでボクもようやく眠れます。
外にいる猫は、夜になると集まって“集会”を開くとも聞きます。“猫の運動会”にはどういう意味があるのでしょう?
〜 キャリーケースとさくら 〜
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2005年8月31日(水)
No.744
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