一人の障がい者オギーと彼と関わる健常者たちの話というよりも、健常者にも悩みはあって、それは彼と関わることによるものでもあり、彼とは関係のないことでもあるというそれぞれが自分の人生を生きている人々のお話といえるだろう。 そう考えると、彼の障がいもたまたま一般的ではないが、単なるひとつの個性として捉えられるようになる。 結局は、人なんだな。 彼をいじめていたお金持ちの息子の両親が学校に呼び出される。 校長は息子を諭す。母親は、学校への多額の寄付金を恩に着せ、息子の正しさをまくしたてる。校長の思いは息子には届いたが親には届かず転校させられる。親は学校を見限ったつもりだろう。 登場人物の全員がオギーの味方になると嘘くさいが、絶対に自分の正しさを曲げないこういう人たちも現実には必ず存在する。
オギーは初めて学校へ行くことも恐る恐るだったが、1年後には多くの人の心を掴んでそれが自信につながった。これからも初めて会う人からは同じリアクションをされ、傷つくことも多いだろう。だが、それは相手も自分も慣れるということを学んだ。 ある意味守られた場所である学校という所は、誰も守ってくれない世間という場所に出るまでの予行練習の場所なんだな。 子役のジェイコブくんがまたスゴイ。
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