紅残す一樹あり / 姿を見せた本堂  カーソルを乗せれば写真が変わります
 今日の最低気温は1.7度、最高気温は10.8度でしたが、快晴であたたかい日差しがあり、風はなかったので、それほど寒いとは思いませんでした。今日が気温の‘底’のようで、しばらくは気温が上がるようです。
 紅葉はほとんど終わりました。今年は猛暑と少雨、寒さの到来が遅かったなどで、紅葉が遅いと予想されましたが、終わってみると例年よりも1週間ほど早かったです。
 例年のピークの頃には、すでに色が褪せたり葉が枯れてきたりしていましたが、決まっていた旅程が変更できず、残念な思いをされた方も多かったでしょう。少しでも人混みを避けようと、遅い目に来るつもりをされていた方は、ますます悔しい思いをされたかも知れません。

     色褪せた敷き紅葉/ 三重塔と葺き替え終わった手水舎 カーソルを乗せれば写真が変わります
 それでも、本堂の裏ではまだ敷き紅葉が見られます。今年の本堂裏の紅葉は全体的に黄色がちでした。敷き紅葉もすでに乾ききっていますので、紅というよりは煉瓦色ですが、それでも紅葉の名残は楽しんでいただけます。
 赤門の前に1本だけ葉の残ったもみじがありますが、これもカラカラに乾いて煉瓦色。それでも日を透かして見ると紅く見えます。
 境内を探し回れば、どこかに綺麗な紅葉が残っていますので、いまはそれを楽しみにお越しいただければと思います。
 今年はインバウンドが多く、ひょっとしたら半分以上がそうだったのではないかとも思います。マナーや風習が違うので、いろいろなトラブルも多かったです。
 このままではもう管理ができません。来年は境内に入るところにゲートを設けて入山料をいただき、入ってくる人を制限することも考えています。
 ようやく静かになってきた境内。いまがオススメです!



       山  姥  の  杖  も  や  触  れ  て  散  紅  葉     富安風生




     透き通る山茱萸の実/ 石蕗の黄色も目立ってきました カーソルを乗せれば写真が変わります
 紅葉の中で少し目立たなくなっていた山茱萸(さんしゅゆ)の実が、キラキラ輝きを放って際立つようになってきました。新緑の頃に色付いていたなら、もっと注目を浴びたでしょうね。
 今年は石蕗(つわぶき)がたくさん咲きました。茶所横の句碑の周りは黄色い花でいっぱいでした。株分けをした効果が出ました。
 この株は、新しく紫陽花園にしたところにポツンとあったもので、2月頃に移植しました。一時は元気がありませんでしたが、生命力豊富な石蕗はどんどん盛り返して、こんなに花を咲かせています。石との取り合わせもいいでしょう? 10年ほど前に見様見真似で私が据えた「三尊石」です。
 真如堂は、これからもどんどん見所を増やしていきます。乞うご期待!



      山 茱 萸 の 実 の 夕 日 ま だ 留 め て を り    松本恵美子