「善の綱」と紅葉 / 池の畔は見頃!   カーソルを乗せれば写真が変わります
 立冬を過ぎたとはいえ、昼間は20度を少し超え、日差しもあって、散策をするにはちょうどいい気候でした。
 こんな色付いた写真をご覧に入れると、「大変! 早く行かないと!」と思われるのを危惧しますが、どうしても綺麗なところを撮りたくなって、もっとも紅葉が進んだ写真になってしまいました。境内全体がこのように色付いているわけではなく、こんなに綺麗なところもあるのだと思ってください。さらに、時間や日差しを選んで撮っていますので、日がな一日、こんな景色が見られるわけではありません。
 毎年のことですが、「今年の紅葉はいかがですか?」とお尋ねいただきます。正直、わかりません。今のところは順調ですというのが、精一杯のお答えです。綺麗に色付いてくれるといいですね。
 いま、「お十夜(十日十夜別時念仏会)」の法要中で、5日からはご本尊も開扉されています。15日2時からは、僧衆や稚児のお練りも行われます。その頃には、紅葉ももっとよくなっていることでしょう!




       初 冬 や  灯 明 り に 拝 む 厨 子 の 像     滝井孝作




      菊の飾りの古瓦と菊渓菊/ 日当たりの石蕗の花  カーソルを乗せれば写真が変わります
 茶所前では、今日もまだヘブンリーブルーが咲いていますし、酔芙蓉も咲いています。両方とも、初冬にはちょっと似合わない気がします。
 向井去来の「涼しさの野山にみつる念仏哉」という句碑の横には、いま修復中の手水舎の古い鬼瓦が飾ってあります。その前には、「菊渓菊(きくたにぎく)」という小さく黄色い菊が咲いています。もともとは京都東山の「菊渓」に自生していた菊ですが、菊渓ではほとんど絶滅してしまい、いま、その保護運動も行われています。真如堂でも、株を貰っては挿し木で増やしています。
 菊の飾りが付いている鬼瓦と菊渓菊。風情があります。
 さらにその横では、石蕗(つわぶき)がよく咲いてきて、黄色が目立っています。
 茶所の周りは、ヘブンリーブルー、菊渓菊、石蕗、貴船菊、酔芙蓉など、いろいろな花が咲いています。紅葉もいいですが、こっちもいいですよ!



       日 あ た り て 冬 を さ か り の 小 菊 か な     渡辺光子