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          朝の本堂前 / ここが一番きれいかな  カーソルを乗せれば写真が変わります
 今日は一日中どんよりした空模様でした。最低気温が6.6度だったようですが、寒さに少し慣れてきたのか、それほど寒いとは思いませんでした。最高気温は14度とあの暑かった盛夏の頃と比べると20度も低いのですね。
 境内の紅葉はまだ部分的に色づいているだけで、写真を撮るのにも色づいたところを探す必要があります。
 数日おきに来た色付きのアンケートにFAXで答えていますが、先日も「色づきはじめ」にするか「3〜4分」という回答欄の真ん中に○印を付けて返信しました。「3〜4分」には到達していないわけです。見頃までは1週間はかかりそうです。
 ウイークデイの曇天とあってか、今日の境内は紅葉シーズンにしては閑散としていました。



       色 付 く や  豆 腐 に 落 ち て 薄 紅 葉     松尾芭蕉




      去来句碑と石蕗の黄 / 楓の落ち葉カソコソと  カーソルを乗せれば写真が変わります
 去来の句碑の脇の石蕗(つわぶき)の花が見頃です。花が少ない時期に有り難いです。
 「凉しさの 野山に満つる 念仏哉」 芭蕉の弟子 向井去来は、元禄七年(1694)に真如堂で行われた信濃・善光寺如来の出開帳(出張御開帳)法要に参列しました。境内は有り難い如来を一目拝みたいという人々で溢れ、お念仏の響きに満ちていたことでしょう。
 この句は、その時の様子を詠じたものでが、「涼しさの」というのですから、ちょうど今頃の季節だったのでしょうか?
 楓などはきれいに紅葉する前に散ってしまっているものもあり、落ち葉掃除が結構忙しくなってきました。最低気温が7度くらいの日が続きますので、紅葉は順調に進むでしょう。さて、どれほど綺麗になってくれるでしょう?
 「いつ頃がいいですか?」とたいていの方はお尋ねになりますが、紅葉も「一期一会」。お越しになった時の紅葉が一番だったとお考えください。




       掃 く 手 止 め  落 葉 し ぐ れ を 仰 ぎ け り     稲畑汀子