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             朝7時半の境内     カーソルを乗せれば写真が変わります
 小雨が降ったりして、日が差すことは一度もない日でした。最高気温は19度、最低は17度と、一日の気温はほとんど変わりませんでした。
 土・日・月曜にこのページを更新するすることが出来なかったので、今朝、明るくなってくるのを待って写真を撮りましたが、古いカメラの手ぶれ補正機能は頼りにならず、なんとかぶれていない写真だけで更新です。
 境内は急に落ち葉が増えてきました。桜はずっと落葉し続けていますが、それ以外の楓の落ち葉も増え、百日紅の小さい葉っぱも赤や黄色に色付いて散り始めました。冷え込んでいるわけでもないのに、どうしてでしょう?
 気温が下がってくると、根の働きも弱くなって水分の吸い上げが減ってきます。葉から水分が出ていくのを止めないと、植物は乾燥して枯れてしまいます。 それを止めるために落葉樹は葉を落すのだそうです。ということは、落葉樹が気温が下がったのを感知したということですね。常緑樹はまた仕組みが違うのでしょう。
 もみじはまだほとんど色付きしていませんが、お知らせしているように、今年の紅葉は葉の傷みなどもあって、ちょっと期待薄だろうと思っています。どちらにしろ、紅葉が始まるのはまだずっと先ですから、フライングなさらないでくださいね。



       老 い そ め て 去 年 よ り 早 き 冬 支 度     能村登四郎        




      赤く艶やかな山茱萸の実/ 「花葉不相見」の葉  カーソルを乗せれば写真が変わります
 秋が深まってきた様子をご紹介しましょう。
 本堂裏の山茱萸(さんしゅゆ)の実が、赤く色付いています。今年は実の数が少し少なくてさみしいですが、艶のある赤い実はとても可愛いです。その近くにある薬師堂は、外からご本尊の「石薬師」がよく見えるようにしましたので、ぜひお参りください。
 もう一つは、彼岸花の葉です。花はずいぶん遅れ気味でしたが、終わると同時に葉っぱが出てきて大きくなりました。花が終わらないと葉が出ないので、お互いを見ることはありません。そういうところから、「花葉不相見(葉見ず花見ず)」と言われます。
 日本では「死人花」「幽霊花」「火事花」などと不吉な名前を付けられている彼岸花ですが、韓国ではお互いを知ることなく終わってしまうことから、葉は花を思い花は葉を思う「相思花」と言われているそうです。こっちのほうがよほどロマンチックです。
 さぁ、10月ももう終わり。いよいよ11月。真如堂が一番賑わう季節がやって来ます。



      黄  道  や  白  道  や  葉  の  曼  珠  沙  華     池田澄子