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            人の姿のない昼下がりの境内   カーソルを乗せれば写真が変わります
 相変わらず酷暑の日々が続いています。38〜39度という予報の日はなくなりましたが、36〜37度はあるので、大差はありません。
 お盆が近付いて来たので、墓参の方がよくお越しになるようになりましたが、朝8〜10時頃までは多いものの、その後の時間はピタッと足が止まります。直射日光を遮るもののないお墓にお参りするのは、早朝に限るということなのでしょう。墓石が灼けて熱を蓄えている夕方には、お参りするものではありません。
 極楽という世界は、いろいろな意味で住みよく居心地のいいところだと思いますが、そんなところから灼熱のこの世に帰って来られるご先祖さまはさぞかし大変だろうと思います。
 お盆までには気温が下がって、夜の間に静かにしっかりと雨が降って、少しでも居心地のよいこの世になってくれことを願うばかりです。



        原  爆  の  日  の  太  陽  の  下  歩  く     林十九楼



         自坊の蓮/ 葉の上に落ちた花弁    カーソルを乗せれば写真が変わります
 木槿の花がわずかしか咲かなくなってきました。きっと暑さのせいでしょうね。今年は、木槿の花をあまり愛でていません。
 自坊の蓮はいまが盛りです。蓮は4日間掛けて咲いて散っていきますので、今日咲き始めというものがあれば、今日散っていく花もあります。咲き始めも、散り際も、本当に美しく清らかです。お盆にふさわしい花ですね。
 13日からが本格的なお盆ですが、自坊のお盆の棚経は月初めから始まっています。よく聞かれるのは、「どうして棚経というのですか?」ということ。お盆には仏壇とは別に精霊棚を設け、位牌を祀って様々なものをお供えします。そこにお参りするので「棚経」というのですが、今はそういう祀り方をしているお家はほとんどありません。ですから、わからないのも無理がありません。
 しきたりは変わっても、ご先祖を迎えて歓待する気持ちには変わりがないでしょう。ご先祖さまも懐かしい我が家でどうぞごゆったりお過ごしください。皆さんも、エアコンを効かせて、どうぞごゆっくり。



       朝 ぼ ら け  浄 士 世 界 の 蓮 の 花     池田加寿子み