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     すっかり冬景色の境内 / かがり火の準備整う本堂前 カーソルを乗せれば写真が変わります
 今年も押し詰まって、大晦日となりました。夜中に雨が降ったり、年が変わる頃にも傘マークが付いていたりと、今日は変わりやすい空模様です。でも、昼間は15度ほどまで気温があがり、除夜の鐘の頃も10度程度と、そんなに寒くない予報です。鐘つきの頃に寒さが厳しくないのは助かります。
 除夜の鐘を撞くのは4年ぶりで、朝からかがり火の準備をしたりと、年越し準備が進んでいます。例年だと、400人以上が鐘を撞きに来られますが、ブランクがあるので、今年はどうでしょう? 私は鐘つきの番をしながら、知恩院や黒谷、法然院などの鐘を音を聞きながら年越しをします。
 年末に墓参をする方も結構おられて、いつもより人の姿の多い、どんより暗い境内です。



      重  ね  鳴  る  寺  鐘  も  京  の  大  晦  日     桑原まゆ子



      本尊前の鏡餅/ 赤いものが多い正月の墓花   カーソルを乗せれば写真が変わります
 本堂のご本尊の前には鏡餅が供えられました。境内の各お堂などにはお飾りが付けられたり、注連縄が張られたりして、迎春準備もほぼ終わりました。
 お正月の行事や設えなどは、神道と仏教の入り交じったものが多くあります。不思議だとは思いますが、毎年やっていることなので、先例に倣って準備をします。
 お墓の供花は、平時は樒を供えることが多いですが、お正月は特別に松竹梅に南天などを添えたりして、華やかな雰囲気になります。松・竹・梅は寒さに耐えるところから、「歳寒三友」といって、慶事に使わます。お墓に「慶事」というのも妙ですが、ご先祖さまと一緒に新年を迎えるような心持ちで供えればいいだろうと思います。
 ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、イスラエルのガザ侵攻、トルコ・シリア地震など、海外では大きな出来事が多い年でした。我欲を抑えて平和な世界を作ることが、何にも増して大切だと思います。地球沸騰化の抑止も、私たちひとり一人の問題です。来年の課題はずいぶん大きいですね。
 今年一年、このサイトにお越しいただき有り難うございました。来たる年が皆さんにとって幸多いものとなりますように祈念して、今年最後の更新と致します。



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