10/14版 




           曇天の本堂前/ 闊歩する女二人  カーソルを乗せれば写真が変わります
 今日は朝からどんよりした空模様で、青空を見ることはありませんでした。でも、明るいうちはどうにか雨が降らずに済んで、6時過ぎから雨になりました。明日の明け方まで降るようです。この2日かは雨だと諦めていた人には、夜の間だけの雨で助かりましたね。
 最高気温は22度までしかあがらず、建物の中にいるとヒンヤリ感じることもありました。これからはそういう日が多くなってくるでしょう。
 今日の境内は秋の観光シーズンを迎えつつあることに加えて、境内のお堂のお薬師さんの特別公開が行われていることもあって、人の姿が多かったです。
 お薬師さんの特別公開は「京都十二薬師霊場会」の主催によるもので、江戸時代の天明の頃行われていた十二ヵ寺の巡拝を2012年に復活させたものだそうです。その時には真如堂は入っていなかったそうですが、十二ヵ寺が揃わなくなったため、今年は頼まれて加わったのだとか。とはいえ、真如堂の「石薬師」の由緒は古く、御所の東北付近の門を「石薬師門」と呼ぶのも、その前の通りを「石薬師通り」と呼ぶのも、秀吉の頃に真如堂がそこにあって、石薬師がおまつりされていたからでしょう。今も「真如堂前町」「真如堂突抜町」の町名が残っています。いままでまったく日の目を見なかったお薬師さんが皆さんに知られるようになって、よかったです。
 境内の木々の色付きはわずかに進んだ程度です。東京などでは京都の紅葉の情報が先走って伝えられているかも知れませんが、まだまだですよ。お急ぎにならないでください。



       運 動 会 ど こ か に あ つ て 風 に 聞 ゆ     稲葉緑風




    塔に向かって咲く酔芙蓉/ピントが合わない水引の花 カーソルを乗せれば写真が変わります
 境内の花としては、酔芙蓉くらいでしょうか。木槿や萩もまだ咲いています。今年は花の咲き方が何だか変です。
 自坊では水引の花がよく咲いています。こういう小さな花に秋を感じます。名前の由来は、この花を上から見ると赤く見え、下から見ると白く見えるのを紅白の水引に見立てたことによります。とはいうものの、下から見ること自体が難しく、そこから紅白の水引を連想するなどということが本当にあるだろうかと疑問です。下から写真を撮ることすら至難の技です。とはいうものの、「水引」という名前は似合っているように思いますし、何となくお目出度くていい名前です。
 この先の気象予報では、12月頃までの気温は例年よりもやや高くなりそうで、真冬も暖冬になりそうです。地球が全体的にあたたまっているようで、その傾向はずっと続きそうです。花も紅葉も、この先どうなってしまうのでしょう。
 朝晩と昼間の気温差が大きくなります。体調管理をしっかりとなさってください。



       さ か り と て  寂 か に 照 や  水 引 草     渡辺水巴