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             人の気配の失せた境内    カーソルを乗せれば写真が変わります
 夕べ遅くから降り始めた雨が、朝には一時本降りとなりましたが、雨雲の本体は東へと移り、2時前にはあがりました。気温はお昼前に15度ほど近くまで上がりましたが、その後はどんどん下がりました。
 このまま春へまっしぐらとはいかず、来週はまた冬の寒さが戻ってくる日もあるとか。今日は暦の上では「雨水」。空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になるという頃ですが、季節はまだ行きつ戻りつですね。
 境内では、人の姿をまったく見かけませんでしたが、遠くから太鼓の音や拡声器の声が聞こえてきていました。今日は大規模な市民参加型マラソン大会である「京都マラソン」が行われています。岡崎公園辺りがゴールなので、その関係のイベントが行われているのでしょう。
 マラソンのコースが京都市内のあちこちを通るので、こんな日に出掛けてうっかりコースに引っ掛かってしまうと大変です。市民マラソンは規制される時間が長いのです。ですから、出控えている人も多いのかも知れません。
 静かな雨の境内です。




      ち  ぐ  は  ぐ  な  挨  拶  か  は  し  浅  き  春     藤田久美子




        雨に洗われる馬酔木の古木/ 雨粒いっぱい カーソルを乗せれば写真が変わります
 雨に洗われる木々を見ていると、何だかサッパリした‘顔'をしているように見えます。枝に付いている雨粒も綺麗でした。
 これからはスギ花粉の季節です。近畿の花粉飛散は、去年比260%、平年と比べても140%と予想されています。花粉症の人は、春の訪れを手放しで喜んでもいられず、戦々恐々でしょう。境内には杉の木が何本も植わっていますから、直撃を受けるかも知れませんが、今日は雨で花粉が一時的に収まっているから安心です。


     まだ浅緑の紫陽花の芽/ なかなか開き切らない侘助  カーソルを乗せれば写真が変わります
 境内の様子は、先週とほとんど変わりはありませんが、山茱萸の蕾から少し黄色っぽい花色らしきものが見えたり、椿の花数が増えたりと、よく観察すると確実に季節が進んでいるのを実感しました。
 紫陽花も、種類によっては新芽の緑色が顔を出し始めました。毎年、春の訪れを一早く知らせてくれるのが紫陽花です。
 自坊の侘助椿もいま3輪咲いています。花が小さいので目立ちにくいのですが、先週よりも2輪増えました。沈丁花の蕾も膨らんで来ています。
 「雨水」は、昔から農耕の準備を始める目安とされてきたそうで、草木が芽生える頃です。それを実感する動きが今日は感じられました。




      地 に 降 り て  雀 濡 れ ゐ る 雨 水 か な     池田秀水