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             朝の境内       カーソルを乗せれば写真が変わります
 曇り、ほんの時々晴れといった空模様でしたが、夕方には青空が広がりました。最低気温は10度を下回り、最高気温も18度でした。
 寒暖差の大きい日が続いたためか、紅葉が一気に進み、境内の木々もずいぶん色付いてきました。
 このまま綺麗に色付くかというと、なかなかそうはいきません。出だしがよくても‘失速した'年が何回もありました。「よくないなぁ」と諦めていたら、尻上がりに美しくなったこともありました。最後までわかりません。
 境内の人も一気に増えました。真如堂で人が多いくらいですから、観光地はどれほどの人出でしょう? 道路の渋滞も始まって、コロナ前の紅葉シーズンに戻りつつあります。




       秋  冷  の   堂  の  裏  ゆ  く  女  ご  ゑ     原  裕




       紅葉に囲まれる三重塔/ 唐楓の落ち葉   カーソルを乗せれば写真が変わります
 毎年同じことを書きますが、このページでは葉に5つ以上の深い切れ込みがあるものを「もみじ」、切れ込みが浅いもの、たとえばカナダの国旗のようなものを「楓」と呼びます。
 境内には両方ありますが、紅葉が進んでいるのは楓のほうです。
 中でも三重塔の南側にある背の高い唐楓(とうかえで)は、ピークを少し過ぎたくらいで、たくさんの真っ赤な葉っぱが樹下には落ちています。唐楓は、江戸時代に中国から徳川幕府に贈られたものだそうですが、今では全国的に見られます。朝日や夕陽を浴びた時は特に綺麗です。
 紅葉の写真を撮るなら、正対して撮るよりも、日の光に透かして撮るほうが絶対に美しいです。お日さんの高い時よりも、朝か夕。特に夕方がオススメです。次のところへ行かなければいけないでしょうから、なかなかそういうわけにはいきませんが、ぜひとも最適な場所と光を選んで、素晴らしい写真をお撮りください。
 ただ、写真ばかりに気を取られていると、本当に美しい紅葉を自分の目で見るのがおろそかになってしまいますので、要注意。
 紅葉はまだ始まったばかりです。まだこれからですから、ゆっくりと計画をお立てください。




      も み ぢ 葉 の  赤 き の 囲 む  塔 高 し     中川すみ子