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   パッとしない春の晴れ方 / 枝先が紅くなってきた「花の木」 カーソルを乗せれば写真が変わります
 あたたかい日になりました。朝の気温はまだ低く、つい3〜4日前までは氷が張っていたのに、昼間の気温が毎日今季最高を更新し、今日はついに20度を超えるようになりました。
 でも、朝晩と昼の気温差が大きく、また外にいるよりも家の中にいるほうが寒い感じで、本格的にあたたかさを享受するまでには至っていません。
 ピークを迎えた花粉のせいでしょうか、何だかベールが掛かったような空模様です。
 境内の木々も、花の木の紅い花芽が目立つようになってきたりはしていますが、桜の蕾も固く、紅葉の葉芽もまだ動きません。でも、この温かさが続くといろいろなものが爆発的に動き出します。そのカウントダウンも間近です。
 あたたかくなったのと、本堂で涅槃図の特別公開が行われているのとで、境内の人の姿も一気に増えて来ました。コロナの感染者が下降気味なのも、皆さんを外出させやすくしているでしょう。このまま収束に向かってくれれば、気兼ねなく桜が楽しめますね。




      明 ら か に 花 粉 と び つ ぐ う ら ら か や     阿部みどり女




       黄の際立つ山茱萸の枝先 / うららかに水仙  カーソルを乗せれば写真が変わります
 「そろそろ開いてきているかなぁ」と思って山茱萸の木の方に向かうと、少し離れたところからでも木の辺りが黄色く見えました。1本だけはかなり開花していますが、他の木はそうでもないので、個体差があるようです。
 春を感じさせる山茱萸の黄色い花色。ほとんどの人は花が咲いているとは気が付かずに通り過ぎて行ってしまいます。あと1週間余でお彼岸のお中日で連休となりますが、その頃には人目を惹くほどに満開になっているでしょう。
 お天気がいいと水仙の花が透けて見えてなおさら綺麗です。今年は雪で折れたりすることもなく、しっかりと咲いてくれました。たくさんの人を楽しませてくれた水仙もそろそろ見頃の折り返しに掛かってきて、他の花々に主役の座を明け渡していくでしょう。自坊の前の水仙の葉が消えていく頃には、レンゲが一気に伸びてやがて花を咲かせます。そんな光景を想像しただけでも、十分に春の到来を楽しめます。
 さぁ、花粉がピークです。花粉除けにもマスクが活躍してくれそうです。
 ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を止め、1日も早く平和な日々が訪れますように祈念致します。




       枯  色  に   山  茱  萸  の  黄  の  新  し  や      高木晴子