12/11版 




               冬木立と三重塔      マウスを載せれば写真が変わります
 朝の早いうちは青空も見えていたのですが、しばらくすると雲の多い空模様になってしまいました。でも、雨を降らせるような雲ではなく、陽を遮る白い雲でした。最高気温も16度と11月中旬並みで、風もなかったので、寒くはありませんでした。
 土曜日ということもあり、紅葉を見に来る人が少しおいでになっていましたが、盛りの頃とは比べようもありません。写真を撮っている人も、「殺気立つ」ようなこともなく、残り紅葉を承知の上で、少しでも綺麗なもみじが残っていれば儲けものという雰囲気でカメラを構えておられました。
       朝の光が差してくる頃 / 最後の紅葉の見所   マウスを載せれば写真が変わります
 とはいうものの、境内は冬木立の景色に移り変わってきました。ところどころに紅葉の名残が残ってはいるものの、色は赤〜茶色。日を透かして見れば、何とか綺麗に思える程度です。もう12月も中旬に入ったのですから、それも仕方ありません。
 拝観される方がわずかになったので、職員の‘主力'は落ち葉掃除のほうへまわっています。今は掃除をしても掃除をしても、まだ葉っぱが回収しきれない感じですが、そんなに急いでしなければいけないわけでもないので、ゆったりと作業をしています。
 塔の西側や本堂裏など、結界に囲まれた中の落ち葉掃除はまだ手付かずなので、境内全域の掃除が一段落するのは年明けになるでしょう。まぁ、ゆったりしたものです。
 今年の紅葉はあまりよくありませんでしたが、コロナで外出を控えていた方たちにとっては、とても綺麗に見えたのではないでしょうか?




       そ れ ぞ れ の 性 も あ ら わ に 冬 木 立     飯沼しほ女




        落ち葉に朝の斜光差す / 赤と黄の千両   マウスを載せれば写真が変わります
 雨の日以外は落ち葉掃除が必須となりました。落ち葉も色が褪せてきてもうあまり綺麗ではありませんが、今朝の掃除の時は朝の光を受けてキラキラと輝いているように見えました。こういう光景は‘役得'ですね。
 自坊の落ち葉は、出来るだけ腐らして畑などに撒いて地に戻すように努めています。環境への貢献にはほとんどならないでしょうが、まぁ、気は心です。どうしようも処理しきれない分は、行政のゴミ回収に出しています。蛇足ですが、電力も化石燃料や原子力で作ったものから自然エネルギーを中心とした会社に切り替えました。
 寒くなるにつれて、南天や千両の実がひときわ綺麗な色になりました。見るからに美味しそうなので、鳥たちも放っておきはしないでしょう。南天はまだ大丈夫ですが、千両の実は年明けにはすっかりなくなっているでしょう。
 今年もあと20日ほど。毎年のことながら、やり残したことばかりです。年賀状もまったく手付かずです。




      落 葉 し て  落 葉 は 遠 き 音 と な る     柴田白葉女