10/24版 




           まずまずの行楽日和 / 色付き始める マウスを載せれば写真が変わります
 ここ3日ほどは最低気温が10度ほどでしたが、今朝は8度。今季一番の冷え込みでした。
「紅葉のスイッチは8度」などと言われます。紅葉の始まりに大きく影響するのは気温ですが、最低気温が8度を下回ると紅葉が始まり、5〜6度で一気に進むと言われます。
 境内の紅葉は、先週と比べると目に見えて進みました。もちろん、まだ色付き始めの緒に就いたばかりですが、「紅葉の季節がやってくるなぁ」という気持ちにさせてくれます。
 今日は訪れる人も今までの土日と比べると多く、秋の観光シーズンが本格化していきそうな気配です。
 紅葉の予想もいろいろ出ていますが、ウェザーニューズでは平年並み、日本気象協会では遅れるということです。毎年、当たっているような外れているような・・・。今年は台風の被害も受けていませんし、水切れもなかったので、冷え込み方によっては綺麗な紅葉が見られるかも知れません。
 見頃までは、まだ1ヶ月以上はありますから、お急ぎになりませんように。




       爽  や  か  と  い  ふ  約  束  の  や  う  な  晴     稲畑汀子




        句碑と石蕗の花 / 葉陰の花、吉祥草    マウスを載せれば写真が変わります
 花はほとんど終わってしまい、今はわずかに咲く石蕗(つわぶき)と貴船菊(秋明菊)ぐらいとなりました。
 本堂前の「茶所」の脇にある、石蕗に囲まれた自然石の句碑には、「凉しくも野山にみつる念仏哉」という向井去来の句が記されています。
 茶所のご本尊は善光寺如来御分身で、元禄7年(1694)の6月下旬から8月30日の間、真如堂で行われた善光寺如来のご出開帳(出張御開帳)法要があった時のものです。有り難い善光寺如来を一目拝ませていただきたいという人々が境内を埋めた様子を詠んだ句だと思いますが、旧暦にしても「涼しくも」というのですから、季節はもっと後なのかも知れません。
 句碑と石蕗の景色が、なんともいいですねぇ。
 裏写真は「吉祥草(吉祥蘭、観音草)」。強健な質で、どんどん増えます。ふと見ると、花を咲かせているのが葉の間から見えました。目を凝らして見ると、なかなか綺麗です。今の季節は、こんな小さな花でもうれしいです。
 朝晩は冷え込みます。どうぞご自愛ください。




       石 蕗 の 花  照 り 昃 り し て 刻 移 る     五十嵐播水