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  蝉の声もひっそりしてきた本堂前 / 少しずつ秋色に変わるもみじ マウスを載せれば写真が変わります
 いつ雨が降り出してもおかしくないような空模様が、朝から続いていましたが、午後になると雲の合間から日が差してきて、気温は33度近くにまで上がりました。蒸し暑いと思っていたら、そのうち雨。不安定なお天気の一日でした。
 昨日・今日は、京都のあちらこちらで地蔵盆の行事が行われていました。お地蔵さんの縁日は24日ですが、ほとんどの町内では人手の多い土日に催されます。ところが、その地蔵盆も去年から様変わり。コロナウイルス感染拡大防止のために、中止されたり大幅に縮小されたりして、今年もお地蔵さまの祠の前でお勤めだけをするという町内がほとんどでした。
 例年なら、地蔵盆に集まった子供たちの声が賑やか境内もひっそり。蝉も、熊蝉や油蝉の声はほとんど聞かれなくなり、ツクツク法師の声が寂しそうに響いていました。
 明日は「処暑」。厳しい暑さは峠を越し、朝夕には涼しい風が吹く頃ですが、もう一度厳しい暑さが戻ってくるようです。




        な ま ぬ る き 慈 雨 ひ と し き り 地 蔵 盆     能村登四郎




      咲き始めた萩の花 / ピントを合わせにくい水引  マウスを載せれば写真が変わります
 木槿の花がすっかり少なくなりました。今年の木槿はもとから花の数が少なく、盛りもごく短かったです。そんな年もありますねぇ。
 境内に咲く花は、今はほとんどありません。酔芙蓉はちゃんと咲いてくれるでしょうか? こちらもあまり元気がなさそうです。
 自坊の庭では、萩や水引草が咲き始めました。
 咲いている萩は早咲きの品種で、境内の参道に植わっている株はまだ咲いていません。萩は、やはり9月の声を聞いてからのほうが似合います。
 水引は、乱れるように咲いているのが風情があっていいです。ただし、ピントが合わず、写真は撮り難いです。目立つ花ではありませんが、‘いつもの場所’でこの花を見ると、秋の訪れを実感します。
 花は上から見ると赤く、下から見ると白く見えます。これが紅白の水引のように見えるというのが名前の由来ですが、命名した人は視力と想像力があったのでしょう。なかなかそのようには見えません。
 コロナはどこまで感染拡大するのでしょう。マスクを外して花を愛でる日が早く来ますように。




        今 年 ま た  水 引 草 の 咲 く と こ ろ      原田浜人