7/24版 




           朝からコントラストの強い景色   マウスを載せれば写真が変わります
 19日から、最高気温が36、37度の日が続いています。もう、暑いなどというレベルではありません。焦げてしまいそうです。雨も、夕立さえ降りません。
 月曜日まではこんな天気が続き、火曜日からは少し気温が下がる予報ですが、平年では8月初旬が1年で一番暑くなるので、まだまだ油断は出来ません。
 年を経るにつれて、どんどん暑さが増している気がします。気のせいではありません。今年5月19日、気象庁は「平年値」を作成する期間を変更しました。変更前は1981〜2010年の観測値による平年値でしたが、変更後は1991〜2020年の観測値による平年値になりました。それによって、7月の京都の「平年値」は0.4度ほど上がりました。おそらく10年ごとで計算すると、もっと上がっているでしょう。
 それに伴って、生態系も少し変わりました。夏で一番顕著なのは、蝉の種類が変わったことです。ボクの子供の頃には珍しかったクマ蝉が、今では‘主流’となりました。クマ蝉は熱帯系の蝉で、昔は箱根を越えることができないと言われましたが、いまでは東北地方でも見られるようになったといいます。
 確実に気候が変動していることを身近に感じます。

            緑陰は有り難い       マウスを載せれば写真が変わります
 カンカン照りの境内に、人影はあまりありません。夏休みのはずですが、子供の声も聞こえてきません。子供は、エアコンの効いた室内でゲームでもしているのでしょうか?
 境内はアスファルトや建物の照り返しなどもないので、緑陰や本堂の庇の下などにいると、想像以上に心地よいです。今日は風も少し吹いていて、カラッとしています。緑の有り難さ、恩恵を感じます。
 梅雨の頃までは緑も色が綺麗でしたが、厳しい暑さとここしばらくの少雨で、もみじの枝先などの葉色が少しくすんできました。太陽の光は光合成には不可欠ですが、あまりにも強すぎないだろうかと心配になってきます。木々たちはどう感じているのでしょう。




        緑 陰 の わ が 入 る と き に 動 く な り    永田耕衣




         3日目の朝の蓮 / 花数の減った木槿    マウスを載せれば写真が変わります
 この暑い中、蓮の花は一服の清涼剤です。自坊の蓮は今年は蕾の数が多くありませんが、それでも毎日次々と花を咲かせています。
 蓮の花の寿命は4日間。最初の2日間は開いても閉じてしまいますので、午後からでは美しい姿を見ることはできません。3日目はもう完全には閉じられず、姿が少し乱れてきます。そして、4日目は散ってしまいます。2日目の朝が一番美しいです。
 ボクは毎日見ていますが、たまたまお越しの方がこの2日目に当たることはなかなか難しいでしょうね。
 木槿はやっぱり不調です。何が影響しているのでしょう?
 駐車場の脇に植わっているので、よく花を盗られます。先日も、バイクで来た人がサッと盗って逃げていきました。紫陽花もよく盗られますが、お寺の境内の花は‘お持ち帰り自由’とでも思っているのでしょうか?
 酷暑の候、皆さん、くれぐれもご自愛ください。




       ま な う ら に モ ネ の 睡 蓮  盛 夏 く る     高橋克郎