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        新緑の正面参道 / いろいろな色が交ざる境内  マウスを載せれば写真が変わります
 薄ら寒い日となりました。最高気温は13度台。風もあって、立て付けの悪い戸がずっと音を立てていました。
 日が差したかと思ったらすぐにどんより曇り、たまにパラッと細かい雨が降ることもありました。上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となっているためだそうで、せっかくの日曜を楽しみにされていた方にとっては、ちょっと残念なお天気です。昨日は一日中、本降りでしたから、それに比べたらまだいいと思わないと仕方がありません。
 そんなお天気でも、新緑は眩しいほど綺麗です。スカッと晴れていたら、言葉を失うほどの美しさだったでしょうね。


          美しい若緑と本堂      マウスを載せれば写真が変わります
 もみじの花粕がまだ落ち続けているのと、桜の蕊が降り始めたのとで、参道はすっきり綺麗というわけにはいきません。加えて、楠や樫などの常緑広葉樹が葉の更新のために古い葉を落としているので、落ち葉が絶えません。そういう季節なのですから、致し方ありません。
 コロナの感染拡大に加えて、お天気が定まらない中でも、人の動きは止まりません。「マンボウ」の効果が、個人レベルまではあまり及んでいないのがよくわかります。もし、今日すっきり晴れていたら、境内でお弁当を食べる人などが何人もおられたでしょうね。
 「今は新緑が最高ですよ!」とぜひオススメしたいところですが、新緑はまだしばらくは綺麗ですから、もう少しの間はなるべく我慢ですね。




     春 寒 や  つ め た き 子 の 手 に ぎ り し め     長野豊子




        垂れ下がらない達磨藤 / 自坊の花水木   マウスを載せれば写真が変わります
 境内は、引き続き、花いっぱい状態。八重桜、椿、藤、シャガ、れんげ、卯の花などに加えて、平戸つつじも咲き始めています。やはり、いずれの花も例年よりも早く咲いています。
 藤の花は、棚の上だけでしか咲いていないので、よく見えません。「達磨藤」という花房が短くてずんぐりしている品種なので、仕方がありません。房の長い品種も追加して植えたのですが、なかなか花を咲かせてくれません。何かを植える時には、その品種の特徴をちゃんとよく調べないとダメですねぇ。
 平戸つつじが満開になる頃を過ぎると、花の季節から、新緑の色が濃い緑に変わっていく初夏の季節へと移っていきます。
 20日は「穀雨」です。「清明になると雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」ともいい、茶摘みの話題も聞かれるようになるでしょう。春の雨に大地は潤って、新芽や若葉はさらにぐんぐん育っていきます。
 若葉萌える新緑の季節は、まだまだ続きます。




     く  た  び  れ  て  宿  か  る  こ  ろ  や  藤  の  花     松尾芭蕉