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            先週と大違いの正面参道    マウスを載せれば写真が変わります
 天気予報通り、11時頃から雨が降り始めました。本降りの雨です。
 「花散らしの雨」という言葉がありますが、桜の花はもう既に散ってしまっているので、さしずめ新緑を育てる「緑雨」といったところでしょうか。
 先週は桜も見頃だったのに、今日は一転して新緑です。季節の移ろいのなんと駆け足なこと。
 今日は雨天ということもあり、境内を訪れる人はごくわずかとなりました。
 3月末から京都も観光客が一気に増え、人の移動に伴って、コロナ感染者も急ピッチで増えて来ました。
 この雨が、感染拡大を押し止める契機になってくれればいいのですが・・・。




     い そ が し や  木 の 芽  草 の 芽  天 が 下      阿波野青畝




       蕊が目立つ桜の梢 / 新緑と花のもみじの梢  マウスを載せれば写真が変わります
 染井吉野も、すっかり散ったというわけではありませんが、花びらよりも蕊のほうが目立っていて、新芽も吹き始めてきました。蘂が降ってくるのはもう数日先で、いまは何となく中途半端な姿です。
 もみじは1週間前と比べものにならないほど、新緑が際立って来ました。まだ色が安定していませんし、紅い花が咲いているので、近寄って見ると、これまた中途半端な色合いです。
 この紅や緑がない交ぜになった中途半端さが、今の季節の色合いかも知れません。
 境内の樹下に駐めてある車は、これから桜の蕊、もみじの花粕、そして新旧が交代する常緑広葉樹の落葉などの洗礼を受けて、大変汚くなります。それも、この季節らしい景色の一つです。

     一気に咲き始めた「関山」 / 名前知らずの桜も開花 マウスを載せれば写真が変わります
 染井吉野に代わって、鐘楼周りの八重桜「関山」が早くも咲き始めました。例年よりも1週間ほど早い開花です。
 花びらがいっぱいあって、ただでさえ重たそうな花ですが、今日は雨に濡れてなおさら重たそうに見えます。もうしばらくして満開になったら、息苦しく感じるほどのボリュームの花に圧倒されます。
 別の種類の小振りな花の桜も側で咲き始めましたが、残念ながら名前がわかりません。
 椿の見頃も続いています。シャガ、山吹、どうだんつつじ、れんげなど、境内はいまいろいろな花の盛りです。人も少なくなってきましたので、ゆっくりお越しください。




       草 の 名 を  ひ ろ ひ ゆ く な る  春 の 雨     西本一都