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               静かな境内       マウスを載せれば写真が変わります
 10日程ぶりに氷が張りました。一日中、雪がちらつく空模様で、最高気温は6度ほどまでしか上がりませんでした。
 気温の統計では、今が1年で一番気温が下がる時期。「節分」とは実にうまく言ったもので、その日を境に気温が上がっていきます。
 そんな天気にしては、境内を歩いている人が少しおられました。それも年輩の方がほとんどで、ほとんどが一人。法事に参列するのでもなさそうですし、節分にはまだ早いし・・・ちょっと意外でした。
 境内には彩りが少なく、モノトーンに近い雰囲気ですが、目を凝らして見てみると、紫陽花の若緑の新芽などが際立っていました。もうすぐ立春ですもの。何かが動いていると思って目をやると、冬鳥が苔を啄んでいたりしました。
 少し風が吹いていましたが、陽射しもあって、ブラブラ歩きも苦ではなかったです。




       色 と い ふ も の こ と ご と く 春 隣     粟津松彩子




     ひときわ目立つ有楽椿 / 間もなく開花、馬酔木の花  マウスを載せれば写真が変わります
 歩いていたら、鮮やかなピンク色が目に飛び込んできました。花を見なくても位置からして椿の「有楽(太郎冠者)」に違いありません。自分で植えたのですから。咲いているとは思ってなかったので、見つけたときはとても嬉しかったです。
 この時期になると、必ず確かめに行くのは馬酔木の花が咲いているかどうかです。
 その年の気候に寄っても開花時期は大きく前後しますし、木による個体差もずいぶん大きいです。「クローン」である染井吉野のようなわけにはいきません。
 開花具合は、去年よりは遅いようです。最近は施肥などもしていないようなので、木も元気がなさそうで心配です。
 この花が満開になる頃には、春もだいぶ進んでいるでしょう。待ち遠しいですね。





        ふ  る  さ  と  は  風  の  中  な  る  寒  椿     入船亭扇橋