10/24版 




        正面参道に朝日差す / まだらな朝日に彩られ マウスを載せれば写真が変わります
 カラッと晴れた、晩秋らしい冷え込みの日となりました。空は気持ちがいいほど青く、日の光に透かされた木々の葉っぱが、青いものはより青く、赤いものはいっそう赤く輝いて見えます。
 お天気がいいと、つい出かけたくなるのが人情。境内には、これまでの土曜日よりも多くの人の姿が見られます。
 例年だと22日は京都三大祭りの一つ「時代祭」が行われる日ですし、真如堂でも今頃の日曜日は鎮守社の祭礼で、御神輿が本堂前までやってくるのですが、今年はすべて神事だけになってしまいました。それでも、どこかから太鼓のような音が聞こえてきていました。
 何も行事がないのが勿体ないような、好日でした。

         美しい桜紅葉 / 天辺だけ色付いた楓   マウスを載せれば写真が変わります
 境内の紅葉もまた少し進みました。
 もみじは木による個体差がかなりありますが、オレンジ色や黄色に染まってきた桜の紅葉は、おしなべて綺麗です。ただ、毎日少しずつ落葉するので、掃除人泣かせです。
 「花の木」や唐楓などは、枝先から色が変わって来ていて、紅葉ジーズンの訪れの先陣を切ってくれています。もみじの紅葉が見頃になる頃、これらの木々の葉っぱはもうすっかり落ちてしまっているかも知れません。
 散策をするにも、何か見るのにも、やっぱりお天気は有り難いですねぇ。
 Gotoの効果なのか、人も少しずつ増えてきました。紅葉シーズンの人出や密集を考えると、ちょっと複雑な気分になりますが、それほど混んでいない今日は超オススメの観光日和でした。




      好  き  な  道   桜  紅  葉  の  頃  な  れ  ば     稲畑汀子




       美味しそうな赤き実、山茱萸 / ふわっと茶の花  マウスを載せれば写真が変わります
 本堂の裏の山茱萸の実が真っ赤に色付き、日の光が当たるとキラキラと輝いて、ハッとするほど綺麗です。
 たくさんなっている様子を撮ろうと、少し離れたところから写真に収めてみましたが、目で見るような‘豊作感’は出ませんでした。人の目はよく出来たものですね。
 これだけ色鮮やかで鈴なりなのだから、鳥が喜んで食べに来るかというとさにあらず。苦くて美味しくないので、冬になっても実の数はそれほど減りません。それって、繁殖のためにはちょっと失策なのかも知れませんね。
 山茱萸の近くの生垣は、ほとんどがお茶の木。自家製のお茶を作るために、戦前頃にでも植えたのかも知れません。その木に、いま、白いぽちゃっとした花が咲いています。黄色い雄しべがなんとも柔らかそうで、指で突いてみたくなります。
 境内では、酔芙蓉も咲いています。ただ、もう季節外れなのか、ちょっといじけたような花になっています。今年はパッとしませんでした。
 昨日は霜降。これからは境内の景色が移るスピードが、どんどん早くなっていきますよ。




      晩  秋  の  野  の  明  る  さ  を  歩  き  け  り     前田震生