10/2版 




        緑と青空の参道を行く / 参道脇に萩の叢  マウスを載せれば写真が変わります
 秋晴れの素晴らしいお天気が続いています。
 夕べの中秋の名月は、「見られないかも」という心配は微塵もなく、素晴らしい光景でしたし、夜明け前の西の空から差してくる月光は眩しいほどでした。
 今年の夏以降の気候は極端です。7月は雨ばかり。8〜9月は高温と少雨。そして一気に秋めいてきた10月。
 今日の最高気温は28.6度で、少し汗ばむほどです。晴天のせいもあって、昼と夜の気温差は10度近くもあります。
 気候がよくなったこともあって、皆さん待ちかねたように外出されるようになったのか、京都の観光地はもちろん、真如堂の境内にも人の姿をよく見かけるようになりました。
    見上げると新緑のようなもみじ葉 / 枝先はちょっと色付く マウスを載せれば写真が変わります
 お彼岸の4連休は、コロナ前のような混雑を思わせるような人の多さで、それがコロナの感染者増を招くのではないかと心配しましたが、ほぼ2週間経った今日もそれほどの急増は見られません。東京もGoToに加わって、これから本格的な秋の観光シーズンを迎えるに当たって、関連業界の方はほっとされているのではないでしょうか?
 境内の木々も少しずつ色付いてはきていますが、晴天の今日は、もみじ葉も‘青もみじ’を思わせるような新鮮な色合いをしています。
 このまま、昼夜の寒暖差があって、もう少しオシメリがあると、紅葉が綺麗に仕上がっていくかも知れません。でも、早いのか遅いのか、良いのか良くないのか、まださっぱりわかりません。




      十  月  が  来  て  し  ば  ら  く  は  山  静  か    石井 浩




          本堂脇の萩 / 水引草、今が盛り    マウスを載せれば写真が変わります
 萩の花は満開を少し越えましたが、まだもうしばらくは見頃です。
 境内にはたくさんの萩の株がありますが、日陰の株は花付きが悪く、雑誌などで「萩の名所」として紹介されているのを見ると、「違うんだけどなぁ。名所と思って来ないで」と思ってしまいます。
 彼岸花もまだ咲いていますが、もう終わりです。木槿も、わずかに咲いています。
 酔芙蓉はほとんど咲かず。蕾はたくさん付いているのですが、これからちゃんと咲いてくれるのか、ちょっと心配です。
 自坊では、水引草の花が盛りです。‘盛り’といっても、小さな花ですので、気付かずに通り過ぎてしまう人も多いでしょう。何とも写真に撮りにくい花です。
 8日は「寒露」。暦の上ではもう晩秋に入って行きます。爽やかな秋日和が続きそうですので、季節の移ろいをたっぷりとお楽しみください。




      さ  か  り  と  て  寂  か  に  照  や  水  引  草      渡辺水巴