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         酷暑の日の緑陰は、なおさら有り難い    マウスを載せれば写真が変わります
 今日の最高気温は38.8度と、この夏の最高を記録しました。でも、もう「さもありなん」という感じです。この1週間で、38度台に達しなかったのは2日だけ。18日は36度台だったので、「今日はちょっとマシだなぁ」。もう1日も37.8度で、ほぼ38度でした。
 暑いというより、熱波。焦げるという感じで、本当にいのちに関わる暑さです。
 それでも、境内の木陰は有り難いものです。風さえあって、湿度が低ければ、多少は心地よく感じさせてくれます。
 ただ、この暑さにもかかわらず、雨はこの1週間まったく降らず、今月の雨量は14.5ミリだけ。根の浅い紫陽花などは相当ダメージを受けていますし、‘自衛’のために葉を落としている桜の木があったり、葉が灼けたような色になっているもみじもあります。
 頼みの雨は、ひょっとしたら今夜? 明日の午後からは降ってくれそうですが、降り始めの「ジューッ」という音がして、雨の匂いが境内に満ちるような気がします。




       秋 暑 し  庭 に 木 か げ を ひ ろ ひ つ つ     高浜年尾





           葉陰の蓮の花 / 一本百合      マウスを載せれば写真が変わります
 境内の花はほとんどなくなりました。仕方がありません、この暑い中咲くのも可哀相ですから。
 酔芙蓉が咲くまではまだ当分掛かりそうですし、木槿は見る影もないほどの凋落ぶりですから、しばらくは花のない境内になりそうです。
 自坊の蓮が、大きな葉っぱに身を潜めるようにして咲きました。最後の最後に、ひゅーっと花軸が上がって来て咲いた花です。
 蓮もあれだけの大きな葉ですから、吸い上げる水の量もすごくて、油断をしていて干上がってしまうこともありました。メダカには可哀相なことをしてしまいました。
 本堂の裏の紫陽花園に、一輪の白百合が凜として咲いていました。きっと、紫陽花を移植した時に付いてきたのでしょう。鐘楼周りの夏水仙然り、「こうして植物分布が広がっていく」というわかりやすい例です。
 明日の夕方からは待ちに待った雨の予報です。以後は、少し気候が変わっていきそうです。23日は「処暑」。今日が暑さの峠であって欲しいです。




       ぬ  け  殻  に  並  び  て  死  ぬ  る  秋  の  蝉     内藤丈草