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              雨降りの境内       マウスを載せれば写真が変わります
 午後から雨の予報でしたが、10時頃には降り始めました。これから1週間はずっと梅雨空が続いて、断続的に雨が強まる恐れがあるという予報です。梅雨本番といったところでしょうか。
 新型コロナウイルスの感染者が増加しているというニュースが連日流れ、不安に思っておられる方も多いでしょう。やはり、すんなりとは終息には向かってくれないようです。いったんは増えつつあった入洛客も、ちょっと足踏みするかも知れません。
 京都では、7月1日から祇園祭が始まっていますが、今年は鉾が立てられることも、巡行もなく、神事のみとなりました。五山の送り火も、それぞれがほんのわずかに点灯する形で、精霊を送ることになりました。今年はかつて経験したことがないような夏になりそうです。
 雨ということもあって、境内を訪れる人はごくわずか。静かに境内に雨音だけが聞こえていました。




       旅  心  遠  ざ  け  し  よ  り  梅  雨  籠      稲畑汀子





         清らかな宗旦木槿 / 色・形さまざま   マウスを載せれば写真が変わります
 木槿の花が雨に濡れながら咲いています。先週よりも花数が増えてきましたが、開花の遅い種類もあって、まだすべての木が咲きそろっているわけではありません。
 木槿にはたくさんの種類があり、茶花としては冬の椿に対して夏の木槿といわれるほどとも聞きます。
 表写真の白色に底紅の花は、茶人の間では最も好まれている木槿の一つで、「宗旦」という品種です。宗旦は千利休の孫で千家3代目。清貧・高潔を旨とした徹底した侘び茶だったようです。その宗旦が数ある木槿の中でも最も愛でたというのが、この「宗旦木槿」です。
 木槿にはピンクや紫、一重や八重などと、いろいろな花がありますが、シンプルで美しいのはこの花が一番かも知れません。


       紫陽花園ちょっと俯瞰 / 少し色褪せ始めました マウスを載せれば写真が変わります
 紫陽花の花も盛りを過ぎつつあります。早く咲き始めたものはもうすっかり色褪せてしまったので、来年の花のために、数日前から摘花作業を始めました。
 去年も今年も花付きがよくない、不本意な出来具合になってしまいました。三室戸寺はここ数年で一番美しいとも聞きますから、天候が原因とはいえません。去年の剪定が悪かったかなぁ・・・。毎年悩みながら、世話をしています。
 毎年悩まされるのが黄金虫による葉っぱの食害です。黄金虫にも葉っぱの味に好みがあるようで、特定の品種が狙われます。葉を食い荒らされてしまうと生育にも悪影響が出ますので、可哀相ですが駆除しなければいけません。子供の頃なら、喜んで捕まえて帰ったのですが。
 紫陽花はあと1週間ぐらいでほぼ終わりです。
 高温多湿にマスク、皆さん、例年以上にご自愛ください。




      歩 を ゆ る め 木 槿 の 花 の 白 感 ず     村越化石