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            薄暗い境内 / 枝を垂らすもみじ  マウスを載せれば写真が変わります
 昨日の朝から雨が降り続いています。多少の止む間はあっても、またすぐに降ってくるので、境内の草木はびしょ濡れ。参道にも水溜まりが出来ています。最高気温も22度ほどで、じとじとヒンヤリしています。
 今年の梅雨は、例年にも増して曇りや雨の日が多く、降水量も多くなるという予想ですが、梅雨入りしてまだ10日。本番はまだこれからです。先が思いやられます。
 境内は少し薄暗いですが、そんな天気にもかかわらず、今日はカメラを持った人が多いように思います。都道府県境を越えた移動の自粛要請が今日から解除されたためでしょうか? 今までジリジリしながら待っておられたのかも知れません。観光の人もこれからは増えていくでしょうが、まだまだ心配ですね。




      梅 雨 さ む し 赤 い 鼻 緒 に す げ か へ て     長谷川双魚





      雨中の沙羅の花 / あっという間に実になった菩提樹 マウスを載せれば写真が変わります
 7日に開花した菩提樹の花はもうすっかり終わり、咲き終わった茶色い花粕と丸い実が共存しているような状態です。樹下は落ちた花粕で汚れてしまっています。
 花が咲いた後に雨の日が多かったためか、今年は結実する確率が悪いような気がします。毎年咲き具合、実の付き具合が違うのも、自然の妙です。
 菩提樹よりもわずかに遅れて咲き出した沙羅も、日に日に花数が増えてきました。一気に咲くのではなく、毎日数輪ずつ咲くので豪華さには欠けますが、毎朝数輪咲いては夕方には散っていくその様が、まだ日本人の心情には合っているのでしょう。
 見頃はまだしばらく続きます。


    酸性土壌の証明、蒼い紫陽花 / 木の天辺のモクゲンジの花 マウスを載せれば写真が変わります
 紫陽花も今が盛りとなりました。
 今日は雨粒をたくさん受けて重たそうに頭を傾げている花が多いですが、中には重さに耐えきれず裂けてしまっている枝もありました。
 今年は花が少ないとお伝えしていますが、これぞという原因がわからず、来年に向けてどうしていったらいいのだろうとスランプ気味です。もちろん、気候に大きく左右されるなど、人知を超えた要因も大きいのですが・・・。
 もうしばらく見頃は続きます。
 自坊の前では「モクゲンジ(栴檀葉の菩提樹)」の花が咲いています。
 高い木の枝に花が付いていますので、普通に歩いていてもまず気が付くことはありません。ただ、黄色く小さい花が散って落ちているので、「何だろう?」と見上げて気が付く方もあるかも知れません。
 ファンの多い木で、花を楽しみにされている方もおられますし、落ちた実で数珠を作ったり、蒔いて発芽させて育てたりしている方もおられます。蜜源としても、最近は注目を浴びています。
 でも、とにかく成長が早く、大きく枝を張って周りの木々の日当たりを悪くすること著しく、時々思い切って剪定します。自然樹形が一番美しいと思いますが、この木の10メートルほど近くにギリシヤ産のモクゲンジがあり、それは今のところ自然樹形です。ただ、今年は花がまだ確認できません。自然って、毎年毎年違いますねぇ。
 21日は夏至。日食も見られます。夏至の日に日食になるのは372年ぶりだそうです。目の安全に注意して、お楽しみください。




     あ ら く さ の 香 立 ち て あ り し 夏 至 の こ ろ     岸田稚魚