6/12版
近畿の梅雨入りの平年値は6月7日頃で、明けるのは祇園祭の先の巡行が終わった後の7月21日頃です。例年、空模様が心配な巡行ですが、今年はコロナ禍で巡行がありません。季節季節の大切な‘指標’がなくなってしまった気がします。 境内の緑はだいぶ色濃くなり、害虫などの被害に遭って茶色くなってしまった葉も少し目立っています。今日は雨が降ったり止んだりで境内は少し薄暗く、雨粒の重さで枝が垂れ下がった木々の下は、まさに「木下闇」です。 蒸し暑くて鬱陶しい日が続きますが、植物たちにとっては大切な季節です。たまに晴れた日には晴天の有り難さを、いつもにも増して享受できます。 さぁ、梅雨を楽しみましょう! も の の 音 木 下 闇 ま で 来 て 消 ゆ る 後藤比奈夫
開花から日が経って、今日は樹全体が満開の状態ですが、雨のために少し香りが薄目です。雨が降っていなければ甘い香りが方々にまで届き、蜜蜂や熊ん蜂たちがたくさん集まって来ます。 また、ファンが多く、毎年この時期が近付くと、「もう咲いていますか?」という問い合わせの電話が何本も掛かってきて、天気の佳い日には何人もの人が花を愛でにいらっしゃいます。数万の花が咲く木の下に入ると、何だか不思議な力が湧いてくるからかも知れません。 ‘3密’なりませんので、ぜひお越しください! 本堂に向かって左側の沙羅も5輪ほどだけ咲き出しています! なお、この樹は樹齢3百年などと書いてあるサイトを見たりしますが、古い写真などを見ると百年未満です。
梅雨入りまではぐったりしていた紫陽花も、雨の恵みを受けて生き返ったかように、葉の先までピンと伸ばしているように見えます。しばらくは水遣りが大変でした。 境内には、紫陽花が密集して植わっている場所が3ヶ所あります。それぞれ植えた時期が違うのですが、まず最初は鐘楼の周りでした。次が本堂の裏ですが、ここは防災工事で出た土を活用して植え込みました。最後が吉祥院前。ここは作ってまだ3年目で、株も小さいです。 ほとんどすべてを挿し木で増やしてきましたので、場所(時期)によって種類も偏りがあります。最初に植えた株はもう結構年老いてきているので、これからは‘若返り工事’も必要です。 今年は花が少なくて残念です。「何がいけなかったのかなぁ〜」と、来年に向けて研究を進めています。 ここも決して‘3密’にはなりませんので、安心してご覧ください。虫除けを持参されたほうがいいかも知れません。 闇 の 紫 陽 花 濡 れ て 少 年 期 の 目 玉 高野ムツオ | |||
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