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外は暑いぐらいでも、建物の中はそうでもなく、まだ暖房を付けています。「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、滋賀県では「比良の八講荒れ終い」といって、3月下旬頃に寒気がぶりかえして、比良山から突風が吹き荒れることがあると言います。まだ安心は出来ません。 今年は新型コロナウイルスの感染防止のために彼岸法要を中止するお寺も多く、明日からの3連休も人の動きがどうなるのか予測が付きません。疫病のために法要が中止になるなんて、江戸時代ならともかく、近代以降では前代未聞でしょう。 墓参に来られてもマスクを取られるまでどなたかわからなかったり、電車に乗るのが恐いので代わりにお墓にお参りして欲しいという方もおられます。また、お商売なども様々な形で影響を受けておられるのを実感します。 まだまだ先の見えないウイルス禍ですが、そろそろ本格的な春がやってきました。 春 暁 の 移 り つ つ あ る 空 の 色 臺 きくえ
江戸彼岸系の枝垂れ桜や「縦皮桜」のほうが例年は早く咲くのですが、今年はそうでもなさそうです。枝垂れ桜は一昨日にポツリと開花しましたが、それから進まず、今朝の段階でも2〜3輪しか開いていませんでした。 京都の各名所の染井吉野も、月末の土日辺りが見頃になるのではないでしょうか。今年は花見なども自粛ムードなので、観光地などでも静かなお花見ができそうです。
山茱萸はもう盛りを過ぎていますが、遠目には黄色い雲がかかったようで綺麗です。馬酔木はまだしばらくは見頃が続きます。 いろいろな椿も咲いています。種類によって盛りの時期が違うので、その時々の花が楽しめます。 自坊の前では連翹が咲き始めました。例年、桜と同じような時期に見頃を迎えます。この枝を挿し木で増やしたものが、総門前の荼枳尼天の前にズラッと植わっています。こちらはこれから結構見ごたえがあると思います。 茶所脇の「去来句碑」の奥に、赤い花が咲き始めています。あまり見かけない花ですが、「ロドレイア(石楠花もどき)」といいます。東南アジアから中国南部にかけて分布する常緑の木で、マンサクと同じ系統です。10年ほど前に植えましたが、今年もちゃんと咲いてくれました。欲を言えば、もう少し花数が多いと見事なのですが・・・。花が咲いて、「あっ、そういえばボクが植えたのだ」というようなものが、これからも次々と咲き出してくれそうです。 さぁ、コロナに用心しながら、春を満喫しましょう! 鶯 も こ ち ら へ ご ざ れ お 茶 ひ と つ 村上元三 | |||
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