3/13版
3月も半ばとなり、例年なら卒業旅行などで京都を訪れる人も、今年はほとんど姿を見かけません。お年を召した方はなおさらで、「不急不要」の外出を控えておられるのか、毎月欠かさずお墓参りをされていた方からも、「今月は休ませていただきます」とのお電話をいただきました。 17日からお彼岸ですが、一堂に会しての法要は休止というお寺が、京都では大半のようです。こんなことは初めてです。新型コロナウイルスの影響は、一体いつまで続くのでしょう、まったく先が見えません。 本堂では例年通り大涅槃図の特別公開が行われているので、訪れる人がちらほらおられます。 佳い気候になってくるのに気楽にあちこち出かけられないのは、気持ち的にもストレスで、うずうずしている方も多いのではないでしょうか? 近場の散策ならリスクも少ないでしょうか、ぜひお出かけください。 門 を 出 る 人 春 光 の 包 み 去 る 濱虚子
例年、「京都の桜が咲きました」とテレビで開花宣言を聞く時には、まだ境内の桜は咲いていません。それから3日ほどしてようやく開花することが多いのですが、19日なら境内でも咲き出しそうです。 三重塔の脇に植わっている「花の木」の赤い蕾が目立ってきました。境内に春が来たことを一早く告げるのは、この木です。もういよいよ本格的な春が訪れます。 一昨日、墓地を歩いている時、ちょっと嫌な臭いが漂ってきました。土中のバクテリアが本格的に活動を始めた印です。嫌な臭いも、頭の中でうれしい臭いに書き換えられました。 本堂裏の山茱萸は、満開を少し過ぎてきました。馬酔木は見頃が続きます。自坊の前のレンゲは早くも咲き始めました。例年よりも1週間ほど春の盛りがやってきそうです。 リスクのない方法で、ぜひ春を満喫なさってください♪ か た ま つ て 薄 き 光 の 菫 か な 渡辺水巴 | ||
|