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         境内探検スタート! / 静かな本堂前   マウスを載せれば写真が変わります
 今日は春らしい日射しの注ぐ好天となりました。一昨日が「雨水」でしたが、それを実感するようなお天気です。
 18日にはうっすら雪景色になりましたが、白くなったのは屋根の上や草木の葉っぱの上だけ。地面には積もりませんでした。今季は参道が白くなることは一度もないままに終わって行くのでしょうか?
 春の空気と冬の空気のせめぎ合いで、温かくなったり寒の戻りがあったり、雨が降ったりしながら、日毎に日脚も延びて温かくなっていくこの頃。お天気がいい日には、待ちかねたように人の姿が増えます。
 京都の観光地は劇的に観光客が減って、観光に関係しない多くの京都の人は「これぐらいがちょうどいい」と思っておられるのでしょう。また、普段は観光地になど行こうともしない方が、「今のうちに行ってみようかな」と仰います。日常生活を送るにはイイ感じの空き具合です。
 コロナウイルスの感染を避けるために人混みは行きたくないと思っておられる方でも、境内を散策するの何の心配も要りません。こんなお天気の佳い日には、家に閉じこもらずに、春の空気を味わいにお出かけになるのがいいですねぇ。




         門 を 出 る 人 春 光 の 包 み 去 る      高浜虚子





   もうこんなにほころんでいたの! 山茱萸 / 薄紅の馬酔木 マウスを載せれば写真が変わります
 本堂の裏に行くと、黄色い色が目に飛び込んできました。山茱萸の花の色です。
 「えっ、まだ2月なのに、こんなにほころんでいる!」と、改めて今年の温かさを思い知らされました。山茱萸に限っていえば、例年よりも2週間ほど早く開花が進んでいます。例年なら、3月に入ってしばらくしないと、こんなに開花する光景は見られません。今年は、お彼岸までに花が終わってしまうのではないでしょうか? ホント、ビックリです。
 馬酔木の花も個体差が結構あって、もう満開という木もあれば、蕾がまだ小さい木もあります。そういう意味ではまだ見頃ではありませんが、薄紅色の馬酔木ももう結構咲いていました。
 ボクが執事をしている時に、琉球馬酔木や紅馬酔木などの幼木を何本も植えましたが、なかなか大きくなってくれません。それよりも古い株が枯れていくスピードのほうが早いので、馬酔木の‘林’もちょっと寂しくなってきてしまいました。
 これからはどんどん花の数が増えていき、「前に行ったときには咲いてなかったのに」ということがあるでしょう。どうか、人混みではないところを頻繁に訪れて、いろいろな春をお楽しみくださ〜い!




         枯 色 に 山 茱 萸 の 黄 の 新 し や     高木晴子