1/4版
お正月以降たくさんの方にお目に掛かりましたが、「あたたかいお正月ですねぇ」という方が随分おられました。 2日の朝は薄氷が張って霜も降りていましたが、概ね気温も上がって、それほど寒くありませんでした。大晦日に除夜の鐘を撞いていて時も、身に染みるほどの寒さではありませんでした。晴れ間はあまりありませんが、冬にしては‘上出来’のお天気だと思います。 京都では、歳の最初にご先祖に掌を合わせるという習慣が、多くの方にあります。年末以降、お墓参りにお越しになる方が多く、正月の自坊は大忙し。ゆっくり食事も出来ないほどでした。 元旦、2日、3日と参詣者は減って、今日は少しひっそりしてきました。境内も元旦は車が駐められないほどでしたが、今日は空いてきました。6日になれば、すっかりいつもながらの静かな冬の境内に戻っていることでしょう。 美 し き こ と は よ き も の 松 の 内 星野立子
‘凜とした境内’という言葉で表すには、もう少し冷え込んだほうが雰囲気が出ますが、木々などの素性がありのままにわかってきて、偽りのない世界が広がってくる気もします。 ‘厳しい’ともいえる冬の境内で、心を和らげてくれるのものの一つは花です。派手さはありませんが、これまた凜と咲いている気がします。また一つは、冬の鳥でしょう。落葉した枝に留まる姿が顕わに見えます。雪の上で遊ぶ子らの姿も和みます。厳しさとやすらぎの両面を見せてくれるのが冬かも知れません。 春も夏も、もちろん秋も素晴らしいですが、私は冬の境内が一番好きです。 今年が平和で、災害も少なく、皆さまにとって佳き年になりますよう祈念申し上げます。 水 仙 を 接 写 し て 口 尖 り ゆ く 今井 聖 | ||
|