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      まだ見られる正面参道 / 本堂前は終わりました  マウスを載せれば写真が変わります
 12月に入り、本格的な寒さの兆しが見えるようになってきました。今朝は、最低気温もそれほど低くはなかったですが、京都市で一番標高の高い愛宕山の天辺付近が、ほんの少しだけ白くなりました。
 明日は暦の上では「大雪」。二十四節気は、農作業などの目安にするために中国で作られました。作られた場所の緯度が日本の東北北部と同じ辺りなので、京都にはそのままは当てはまりません。でも、東北地方からは大雪の便りが聞かれるなど、季節の目安としては大いに参考になります。
 ここ2、3日で、紅葉見物の方はずいぶん減りました。7・8日を過ぎれば、境内はいっそう閑散としてくるでしょう。「やっと静かな境内が戻ってくる」、そんな感じです。


    本堂裏。例年ほど綺麗ではありませんが、今の見所です  マウスを載せれば写真が変わります
 今年の紅葉には一喜一憂しました。10月が温かかったので、紅葉は遅くてあまり綺麗ではないだろうと思っていたのが、11月の急な冷え込みで一気に色付きが進みました。「今年はいいかも!?」と喜びましたが、その後がいけません。気温があまり下がらず、紅葉の色は濁って澄んでこず、枝に付いたまま茶色く枯れた葉も多く見られました。
 今日、グルッと境内を回ってみましたが、紅葉の進み具合が例年とは少し違い、この時期に綺麗になるはずの場所でも、あまり綺麗な紅葉な見られませんでした。また、本堂裏の敷き紅葉も色が茶色っぽくて、見ごたえがありませんでした。
 いろいろな条件が複雑に絡み合った結果の紅葉ですから、毎年毎年違っています。ただ、地球温暖化の中、本当に綺麗な紅葉は年々見られなくなっていくのではないでしょうか。
 生まれてこの方ずっと紅葉を見ている私の評は、かなり辛口かも知れませんが・・・。




      い  ち  日  の  旅   い  ち  日  の  冬  紅  葉     宇咲冬男





  今年は銀杏が綺麗です / 塔の西側。ここもお決まりのスポット マウスを載せれば写真が変わります
 さて、人も少なくなった今こそ、ゆっくりと紅葉を見るチャンスです!
 全山真っ赤っかな圧倒的な紅葉もいいですが、正直なところ、疲れます。他の色、花を見たくなってきます。その点、今は綺麗な場所を求めて境内を散策し、残っている紅葉を見つけて楽しむことができます。紅葉の盛りの頃は、カメラを持った人の目が‘血走っている’ようにも見えますが、今は少し余裕が出てきて、‘ダメ元’でお越しになっているようにも思えます。今からこそが、ゆっくりと残り紅葉を楽しめる好機です。
 これからは毎日毎日落ち葉掃除。でも、掃除をした‘成果’がはっきり見えるので、苦痛どころか愉快です。せっかく掃除をしたと思っても、風が吹けばまた落ち葉だらけ。それもまた愉快です。
 環境の観点から、集めた落ち葉での焼き芋はしなくなりました。落ち葉掃除の‘ご褒美’だったのですが・・・。それでも、落ち葉掃除は楽しい!
 やってみたい方、ぜひご連絡くださ〜い!




     落 葉 し て 落 葉 は 遠 き 音 と な る     柴田白葉女