5/24版 




      緑の向こうに工事中の三重塔 / 新緑の小径と本堂 マウスを載せれば写真が変わります
 テレビはどのチャンネルも「午後は真夏日地点数 今年最多」「各地で30度超、真夏日に 暑い週末、熱中症対策を」などと報じています。
 京都の今日の最高気温は32.2度。やはり今年最高の気温でしたが、30度を超えるのは今月に入って5度目。さすがに32度はなかったですが、今日はカラッとしていたので、日陰にいると案外過ごしやすかったです。
 京都の7・8・9月頃は蒸し暑くて、いくら薄着になっても、どうしようもないですが、さすがにまだ5月。少し濃くなった緑も美しく、緑陰を渡る風も心地よかったです。




      緑  陰  の  わ  が  入  る  と  き  に  動  く  な  り    永田耕衣





       紅く可愛いもみじの種 / まだ蕾の菩提樹   マウスを載せれば写真が変わります
 咲いている花の数はうんと減って、これからは皐月が見頃になってきます。
 参道を歩きながら青空を見上げると、新緑の中に小さく紅いものが見えます。もみじの種の‘羽根'の先が色付いてきたのです。
 観察すると面白く、種がぶら下がって付いている木もあれば、上向きに付いている木もあります。種がいっぱい付いている木、まばらな木、ほとんど付いていない木など様々。
 「花の木」の種はもう既に落ち始めていますが、もみじの種が落ちるのは紅葉が終わってから(これも個体差があります)。羽根の部分をヘリコプターの翼のようにして、クルクル回りながら落ちてきます。土に蒔けば、小さなもみじの林ができますよ。
 人気の、菩提樹の花はまだ蕾です。開花は年によってもかなり前後しますが、今年は今月中に開花するのではないでしょうか。今日か、明日かと楽しみです。


    ちょっとわかりにくい山法師の花 / 早咲きの「濃紫」  マウスを載せれば写真が変わります
 自坊の前の山法師も咲いてきました。まだ花(総包片)の色が白く抜けきっていませんので、葉っぱと少し似たように見えます。今年は花付きがあまりよくないので、なおさら目立ちませんが、先日も写真を撮っている人を見かけました。
 花水木はよく見かけますが、山法師はあまり見ません。山法師よりも花水木のほうがメリハリがあるので、好まれるのでしょう。  山法師の「山」は比叡山、「法師」は僧。真ん中の丸いところが僧の頭、下の白い4枚が頭巾です。比叡山の僧兵を思い浮かべていただければわかりやすいでしょう。
 紫陽花は、まだ早咲きの1種しか咲いていません。諸般の事情から、今年の紫陽花園は手入れが行き届いていないのが残念です。
 明日、明後日と気温はさらにまだ上がるとのこと。夏の予行演習ですね。ご自愛ください。




      白  と  な  る  前  の  さ  み  ど  り  山  法  師    河野美奇