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            少し色濃くなった若楓     マウスを載せれば写真が変わります
 気温の乱高下が続いていましたが、昨日・今日共に30度越の真夏日。一気に暑くなりました。でも、湿度が低いので過ごしやすく、家の中にいるとちょっとヒンヤリ感じることもありました。
 今日は、雲はなくて日ざしは強いのですが、まだ真夏のような色の青空ではありません。何が違うのでしょう、太陽の高度の問題なのでしょうか?
 京都の山々は、山裾に近い部分が白っぽくモコモコとしているのが見えます。椎の木の花が咲いているのです。マツ枯れなどの影響によって松が減り、椎が勢いを伸ばして、森の植生が変わって来ました。カリフラワーが咲いたような景色は、残念ながら風情に欠けます。
 大型連休の次の土日ということで、訪れる人もあまり多くないだろうと思っていましたが、案外たくさんの人が散策されています。連休の混雑を避けて、今日を選ばれたのかも知れません。
 これからはどんどん暑くなりますし、そうこうしているうちに梅雨になってしまいます。虫も増えてきます。散策をするのなら、今月中がベストでしょうねぇ。
 新緑は本当に綺麗です。人も少ないですから、独り占めできます。ぜひ、お越しください。




       一  塔  の  風  鐸  高  し   薄  暑  来  る       佐藤峻峰





     吉祥院の大つつじ / ナンジャモンジャを見上げる   マウスを載せれば写真が変わります
 一時と比べると、咲いている花の数は少し減りました。でも、見渡した視界の中には‘何か'が咲いているような感じです。
 自坊の前の大つつじは、来週初めがピークです。境内の他のつつじはもう終わっているのですが、少し晩熟なようです。また、大量に出回っている園芸種のつつじよりも、少し色が控え目かも知れません。
 つつじは日当たりが良くないと、花付きが悪くなります。この大つつじの場所は、他の木を小まめに剪定しないと、すぐに陰になってしまいます。数年前の重たい雪で、太い枝が数本折れてしまい、ちょっと歯抜けになっている部分もあります。そういう試練を乗り越えて、何十年と成長してきた木です。
 通りがかりの人も足を止めて見るほど、大きくて見事なつつじです。
 本堂の裏では、ナンジャモンジャが花盛りです。高い木の上のほうで咲いているので、なかなか見つけにくいと思いますが、今は小さな看板が出ていますので、まずはそれを見つけてください。
 本名は「ヒトツバタゴ」ですが、「ナンジャモンジャ」というニックネームが付いたのには、水戸黄門由来説など諸説あります。いつも5月の連休の頃に咲く、真如堂の歳時記の一つです。話のタネに、ご覧ください。
 紫陽花の蕾がだいぶ膨らんで来ました。次回は初お目見えかも知れません。




      盛 り な る 花 曼 陀 羅 の 躑 躅 か な        高浜虚子