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                冬色の境内      マウスを載せれば写真が変わります
 日本付近は強い冬型の気圧配置が続き、北日本や日本海側と北陸地方を中心に大雪やふぶきの予報が出ています。天気予報では、京都も雪だるまのマークが表示されていますが、真如堂の辺りでは、朝からチラチラ雪が舞ったり、にわか雨が降ったり、パァーッと青空が広がったりの変わりやすいお天気です
 氷が張るほどの冷え込みはありませんでしたが、最高気温は5度台。この冬一番の寒さで、風が強いので、体感温度はもっと低いです。
 境内のもみじや桜の葉は、散り忘れているのを除いて、すべて落ちました。総門からでも本堂が見通せるようになって、景色も一変しました。
 落ち葉の掃除もほぼ終わり。本堂の裏などまでは、今年は手が回らないようで、枯れた敷き紅葉状態のままの年越しとなりそうです。
 観光の人も少しは見かけますが、墓参の方のほうが日に日に上回ってきました。年末にお墓の掃除をしてお参りしようという方と、新しい年を迎えて初墓参をしようという方と、それぞれのお家によって‘流儀’が違いますが、冬色の墓地が年末年始には色とりどりの供花で華やかになります。
 元旦はたくさんの方がお参りになりますが、数年前は大雪になって大変でした。今年は穏やかなお正月になってくれますように・・・。




     土  い  ま  だ  木  の  葉  の  か  た  ち  山  眠  る     正木ゆう子





          香り立つ水仙の花 / 難を転ずる    マウスを載せれば写真が変わります
 境内から彩りが消え、木々も裸になって寒々としています。よく探せば、椿や山茶花が咲いていたりはしますが、よほど近付いてからでないとわかりません。
 境内のことをよくご存知の方は、この時期には水仙が綺麗だと、鐘楼のほうへ向かわれます。鐘楼の周りに水仙を移植してからまだ10年も経ちませんが、年々株数が増えて、少しは見栄えがするようになってきました。
 せっかく咲いている水仙が倒れてしまわないように、雪が降らないことを願っています。
 さて、今年の漢字は「災」でした。本当にいろいろな天災・人災があった年でした。国と国との諍いも、だんだんエスカレートしてきているようにも感じます。
 お正月には、縁起物として南天の実を飾ったりします。南天には厄災を退ける力があるといわれ、鬼門に植えられたり、縁起担ぎに使われたりもします。
 「難転(難を転じて福となす)」。今年1年、善いことばかりではなかったという方もおられるでしょう。来年に向けて、どうか難転、転禍為福となりますよう祈念申し上げ、今年最後の「今日の散歩道」とさせていただきます。
 善き年をお迎えください。




      逝  く  年  の  納  め  の  ご  と  く  友  に  逢  ふ     佐野美智