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       弱って色付いた朝のもみじ / 晴天の昼下がり  マウスを載せれば写真が変わります
 「1年に何度あるかというような晴天」になると予報では言っていましたが、それほどでもない、ほどほどの秋晴れの日でした。
 今日もお出かけするには最高の日和。でも、週半ばなので、それほど人影は多く見られませんでした。
 NHKでは、天気予報の時に「紅葉見頃マップ」を流すようになりました。曖昧なマップですが、それによると京都盆地辺りは「色づき」になっているようでした。「色づき始め」ならまだしも、「色づき」はちょっと気が早すぎます。JR東海の「そうだ 京都。行こう」のサイトでは、真如堂は「青葉」。こちらは担当者が実際に歩いて回った情報ですから、確かです。
 ウェザーニュースでは、夏の暑さや台風などによる葉の状態の悪化は限定的で、「猛暑の影響心配なし!見頃時期は平年並で、鮮やかな紅葉に期待」としています。
 これからは、ああだこうだと日増しに紅葉話題が多くなっていきそうですね。
 境内の紅葉も先週よりは少し進みましたが、まだまだ「木によっては色づき始め、ほとんど青葉」の域です。





        爽 や か と い ふ  約 束 の や う な 晴      稲畑汀子





       地蔵尊の背と本堂 / 足場が痛々しい三重塔   マウスを載せれば写真が変わります
 京都の社寺は、台風21号で様々な被害を蒙りました。屋根瓦が飛ばされたり、木が倒れたりと、近年にはない大規模な被害でした。
 一見ではもうすべて補修などが済んだように見えるかも知れませんが、取りあえず応急処置をしたというレベルでしょう。
 真如堂では4本の大きな杉が根こそぎ倒れましたが、取りあえずはある程度長さに切っただけの状態で置いてありました。つい先日、やっとそれらが搬出されましたが、起きた根や切り株はまだそのままです。
 今日、植木屋さんに会ったら、台風以来、休み無しで作業をしているそうです。どのお寺から作業にかかるかという優先順位も付けがたく、まだ当分はそんな状態が続きそうだということでした。
 お隣の金戒光明寺からは、数日前もチェーンソーの音が聞こえていました。真如堂は、もう切らなければいけないような木はありませんが、高いところに折れた枝が引っ掛かったままになっていたりします。
 三重塔などの瓦の修理も、取りあえず足場は掛かり、瓦が剥がれたところに臨時のビニールシートが張られましたが、本格修理はまだ先です。塔頭の屋根も同様で、来年に全面的に葺き替える計画のところもあります。
 樹木の細かい手入れが出来るのも、瓦の補修が終わるのも、冬以降になるでしょう。紅葉を見にお越しになったら、そんな‘傷跡’にも目を向けて見てください。



         白八重の貴船菊 / もう終わりのくす玉酔芙蓉 マウスを載せれば写真が変わります
 いま境内で咲いているのは、酔芙蓉と貴船菊(秋明菊)ぐらいでしょうか。萩は刈り取りが終わりました。木槿はわずかに花が付いているだけです。
 椿や山茶花が少し咲いています。今咲いている椿は、白が多いですね。今が盛りのお茶の木の花も白です。
 次に咲くのは菊でしょうか。境内のあちこちにあった野路菊は、株の数がすっかり少なくなってしまいましたが、場所によっては野生化して根付いています。自坊の中でも、野路菊の他に、菊渓菊などの珍しく野趣に富む花がもうすぐ咲き始めます。
 人の少ないうちに、そんな花々を探して巡るのも一興です。京都を比較的ゆっくり回れるのも、あと数週間。今夜は綺麗な満月が見られそうです!




      秋 の 野 の 花 の 高 さ に 風 遊 ぶ     後藤 ヨシ江