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ヒノキ花粉もほぼ終わり、黄砂の心配もないので、屋外でこの晴天を思いっきり享受できます。 「春に三日の晴れなし」の言葉通り、周期的にお天気が変わって、結構よく雨も降っています。でも、次の雨まで4〜5日は、初夏のようなこの気候が続きそうです。
こんな素晴らしい光景が広がっているのに、訪れる人はまばら。今日も境内をほぼ独り占めです。もったいないですねぇ。道行く人を呼び込みたいぐらいです。 JR東海でも「青みどり&御朱印めぐり」というキャンペーンを催しておられますが、京都を訪れる人は、紅葉の季節の半分程度ではないでしょうか? 今は素晴らしい景色の中を、ゆっくりと散策できる絶好のチャンスです。紅葉の名所では、必ず素晴らしい新緑が見られます。 ぜひ、ぜひ、お越しください!! 新 緑 に 吹 き も ま れ ゐ る 日 ざ し か な 深見けん二
平戸つつじも例年より早く開花し、もう満開になっている木もあります。新緑の中に囲まれて咲く赤紫の花は、人目を惹きます。 逆にあまり目立たない花ですが、卯の花は可愛く清楚な花を咲かせています。「♪ 卯の花の匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて〜」。今年の立夏は5月5日ですが、もうその頃には、すっかり花も散ってしまっているでしょう。 「卯の花腐し」とは、卯の花を腐らせるほどの長雨をいいますが、梅雨はもちろん走り梅雨の頃には卯の花はもうすっかり散った後。歌もこの言葉も、どうも今の季節とはずれている気がします。 つつじにも、卯の花にも、自坊前のレンゲ畑も、蜜蜂だらけ。巣箱を作って置いてみようと数年前から思っているのですが、実現出来ていません。
五色椿で知られているお寺が各所にあり、京都では椿寺・地蔵院が有名です。自坊の木は、それとは比べようのないほど小さな木ですが、樹齢は70年ほどになると思います。 1本の木でピンク、白、赤、絞りなどの花が咲き、また散る時は首からポトリと落ちるのではなく、花弁が一枚一枚散っていきます。なかなか風情のある椿です。ただし、掃除には手間が掛かります。 同じ庭にある花水木は、満開を過ぎました。 別名はアメリカヤマボウシ。北アメリカ原産の外来種で、東京市長の尾崎行雄がワシントン市へ桜を寄贈した返礼として、大正4年に初めて日本に植えられ、その後全国に普及したといいます。ミズキの仲間で、花が目立つので「花水木」の名があります。 庭を造る時に植木屋さんがこの樹種を選んだのですが、あまり似合わないような気がしています。 葉っぱや花を食べる虫も一気に繁殖して、食害が増えてきました。綺麗だと眺めているだけでは済まないような季節になっていきます。 さぁ、新緑の京都へ、真如堂へお越しください! 春 暑 し 赤 き 椿 に 風 吹 い て 岸本尚毅 |