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でも、室内は結構ヒンヤリ。あたたかい陽射しに惑わされて、気温も上がっているのだろうと思い込んでいましたが、最高気温は9.9度止まり。ちょっとビックリでした。 境内の様子は先週と大きく変わっていませんが、人の姿が段々と増えてきました。大涅槃図が特別公開されているためでしょう。 京都を訪れる観光客も増えてきましたが、親子連れも目立つようになってきました。今春から京都の大学に通う人とその親が、学生マンションなどを探したり、新生活に必要な物をホームセンターで買い求めるために訪れているのです。京都は学生の町で、人口10万人当たりの大学数は京都府が全国1位。人口100人あたり、5.35人が大学生です。 町も春の気配、そろそろ草木も一気に動き出し始めるでしょう。 春 光 や こ ぼ れ て は づ む 金 米 糖 龍野よし絵
この花が咲くとお彼岸がやってきます。でも、彼岸の入りまではまだ1週間あります。この分では、彼岸の中日の頃には、満開を過ぎているかも知れません。 馬酔木は盛りまでもう少しです。この木は花期が長いので、まだ当分は楽しめます。桜のお花見の時に、ぜひご覧ください。桜を見た後では、ちょっと物足りないかも知れません。 椿も少しずつ花数が増えてきました。水仙は絶好調です。紫陽花も新芽がほころび始めました。これからは、変化のスピードが速くなっていきますよ!
この梅の木は、無縁墓を高く積み上げた塔の裏側の、切り通しの道の上に生えています。この切り通しの崖が昨秋に雨で一部崩落し、下の道を半分塞いでしまいました。隣寺の生活道路であり、墓参の方の車も通るので、先月から新たな石垣を積む工事を始めました。その石垣のちょうど上部に、その梅の木が掛かることは最初からわかっていて、「何とかならないかなぁ・・・勿体ないなぁ」と思っていましたが、梅を温存しておいては石垣にいい影響を与えません。仕方なく、切ることになってしまいました。 すべての作業が終わった夕方に見に行きましたが、なんだか景色が一変してしまいました。無縁墓を積み上げた塔の上には地蔵尊が祀られていますが、昨日朝までは白い梅の花をバックにして、お地蔵さんもとても嬉しそうでした。 チェーンソーで荒々しく斜めにカットされた楕円形の切り口は、短い方で30センチ、長い方で50センチもあり、幹の中は枯れたり虚になったりすることもなく、みずみずしく、力強い存在感を放っていました。 真冬の花も葉もない状態ならまだしも、花の盛りに切られることになるなんて・・・せめて記録に残そうと、写真をたくさん撮りました。 黄 昏 の 白 梅 過 去 と な つ て ゐ し 角谷昌子 |