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         時雨れる正面参道 / 人影のない境内   マウスを載せれば写真が変わります
 今年も残すところあと3日となりました。今日が仕事納めという方も多いのではないでしょうか?
 冬らしい寒さが続いています。昨日は最高気温が4度止まりで、一日中雪がちらついて風も強かったので、本当に寒かったです。
 今日は最高気温7度とそれほどではありませんでしたが、時雨れがちな空模様でした。
 冬の京都はよく時雨れるので、傘が欠かせません。でも、そのお陰で虹がよく出ます。一昨日も見ましたが、虹を見ると何だか嬉しくなりませんか?
 時には日が差し、安心していると急に時雨れてくる。そんな冬の境内に、人の姿はごくわずか。でも、残す3日は、1年の最後にお墓を綺麗にしておこう、お正月にお参りできないので少し早いけど墓参をしておこうという方たちが増えて、今日よりも少し人の数が増えるでしょう。



    時 雨 れ た る あ と の 日 ざ し の 移 り ゐ し       後藤夜半





        山茶花一輪 / 落ち葉の中に紫の菫     マウスを載せれば写真が変わります
 冬の境内にはいろいろな‘発見’があって、宝探しのようでとても面白いと、いつも申し上げています。今日もそんな‘発見’を求めて、ゆっくり境内を回りました。
 冬枯れの境内を歩いていると、色のあるものについ惹かれます。本堂の裏の山茱萸の実は、艶こそ失ってきていますが、まだ真っ赤で、よく目立っていました。ピンクの山茶花がたくさん咲いている木は、葉を落とした木々の中では遠目にもよく目立っていました。花期が終わりかけの山茶花の木にわずかに残った花が、三重塔をバックにとても印象的でした。
 葉が黄色く枯れた野路菊に、まだ白く美しい花が残っている侘びた姿にも心を惹かれます。逆に、花茎をどんどん伸ばした天辺で蕾を膨らませている水仙には、力強さを感じます。
 昨日、落ち葉掃除をしている時、枯葉の間にすみれの花を見つけました。境内のすみれ開花第1号の‘常連’です。立春に向けて少しずつ花の数が増えていって、春になると遠くからでも紫色が目立つようになります。
 そんな小さな発見を繰り返しながら、冬の日も過ぎていくでしょう。
 今年も「今日の散歩道」をご覧くださり、心から御礼申し上げます。来る年が、皆さま方にとって幸多き年となりますよう祈念申し上げ、今年最後の更新とさせていただきます。




     数  へ  日  と  な  り  て  傾  く  カ  レ  ン  ダ  ー        相馬沙緻