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紅葉がずいぶん進みました。場所によっては、例年よりも1週間以上早いでしょう。 ウェザーニュースは、「京都市内の紅葉観光は22日までが最もおすすめ」と発表していますが、一括りに「京都市内」と括るのはあまりに乱暴な。高雄や大原は早いでしょうし、東福寺当たりはもう少し遅いかも知れません。 真如堂はというと、正直、わかりません。確かに早く進んでいて、もう散り始めた木もあれば、まだ緑色のままの木もあります。例年、12月になるころに綺麗になる自坊の前も、もう色付き始めています。でも、銀杏はまだ緑と黄色のない交ぜ状態です。 早く紅葉している木も、澄んだように綺麗になっているのはわずか。大半は色が濁っていたり、少し赤黒かったりします。台風が2度来て、葉っぱが風に揉まれた影響も出ているように感じます。 さて、いつ頃が一番いいのでしょう・・・。
明日から紅葉シーズンの本格的混雑が始まります。 明日はお昼頃まで雨。その後の日も、スッキリ晴れる日はなさそうです。京都特有の時雨れになることもあるでしょう。でも、最低気温は3〜6度と、紅葉の色合いを良くするには適しています。今日の時点ではまだ冴えない紅い色ですが、冴えるような色合いになるといいですね。 これからしばらくは、出来ればどこへも出かけたくありません。法事なども、「紅葉は綺麗ですが、お越しになるのが大変ですよ」と、他の日への振り替えをお勧めしました。 混雑に巻き込まれて、電車や飛行機に乗り遅れたりなさらないよう、くれぐれもご注意ください。 歩 き ま は れ ば た ま し ひ 揺 ら ぐ 紅 葉 山 本郷をさむ
‘表’の写真は、「吉祥草」です。名前からして自坊にふさわしい草なので、かなり以前に誰かにいただいたものでしょう。繁殖力が旺盛なので、境内のあちらこちらに株分けして植えましたが、毎年紅葉の時期は踏みくちゃにされます。「釈尊が悟りを開いたときに菩提樹の下に、この草を敷いて坐したともいわれる(ブリタニカ国際大百科事典)」というのですから、お寺との縁も深い植物だったのですね。 お越しになった時、境内で探してみてください。 菊渓菊も小さく可憐な花を咲かせています。近くを通ると、菊の香りが漂って来ることがあって、「あんなに小さな花なのに、こんなに香りを放っているんだなぁ」と驚かされます。 紅葉ばかりでは飽きてきますが、紅葉を見て、またこんな小さな花を見ると、相乗効果で両方がなおいっそう美しく輝いて見えてきます。 さぁ、紅葉真っ盛りのこれから。思う存分お楽しみになってください。 一 枚 の 紅 葉 且 散 る 静 か さ よ 高濱虚子
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