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                雲が多く寒々とした朝の境内          マウスを載せれば写真が変わります

 朝の最低気温は6度ほど、日中も11度を超えていましたが、午後には時々晴れ間が広がったものの、北風が強くて、かなり寒く感じられる日でした。
 今日は三十三間堂で「春桃会」という催しがあり、たくさんの人が訪れるのに‘便乗’して、屋外で募金活動をしていましたが、寒くて寒くて・・・合間に差してくる陽の光がどれだけ有り難く感じられたことか。陽射しは春、風は冬でした。
 境内の木々にも、まだ目立った動きはなく、真冬の景色とほとんど変わりません。でも、これから温かくなったり、また寒さが戻ったりを繰り返しながら、日に日に春の兆しが現れてきます。爆発的に動き始める前の、‘溜め’の時期もそろそろ終わりです。
 本堂では大涅槃図の特別公開も始まって、境内の人影も少し増えてきました。静かに、確実に、春がやってきています。




      手  に  受  け  て  少  し  戻  し  て  雛  あ  ら  れ        鷹羽狩行





           見頃となった馬酔木の花 / 花色が見え始めた山茱萸  マウスを載せれば写真が変わります
 3月の境内は、馬酔木と山茱萸が‘定番’です。馬酔木はもう見頃を迎えてきていますし、山茱萸も、黄色い花色が見えてきました。
 馬酔木は、ここ数年、花後の手入れを職員総出で行ってきました。花後に種が付く前に、花殻を出来るだけ取り除いて木の消耗を防ぐのですが、花の数も多く、木も高く大きいので、かなり大変な作業です。でも、そんな作業を何年か続けた甲斐が、次第に見えてきたように思います。
 逆に、山茱萸は少し元気がないように思います。
 古い枝から新しい枝に代替わりするような剪定を植木屋さんにしてもらいましたが、まだ成果が出ていないようです。
 でも、あと2週間ほどすれば満開になって、本堂の裏がパァーッと華やぐに違いありません。
 昨日、ウェザーマップから発表された桜の開花予想では、「東海から西では暖冬による成長の遅れと3月上旬までの低温の影響で、平年より遅い所が多くなりそうです」とのこと。暖冬だったら早くなると思われるかも知れませんが、桜の花芽は、冬季に一定期間低温にさらされないと、休眠から覚めないのですね。
 そろそろ、「今年は早いですか? 遅いですか?」と尋ねてこられると思いますが、開花予想が当たるとも限りませんし、ボクにも今の段階ではさっぱりわかりません。
 楽しみにお待ちくださ〜い!




        来 し か た や  馬 酔 木 咲 く 野 の  日 の ひ か り         水原秋櫻子