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             肩に春の光う受ける露仏 / 時おり青空の見える境内  マウスを載せれば写真が変わります

 春が来たかと思うぐらい温かい日があったかと思えば、また冬へ逆戻り。春と冬の、息をもつかせぬせめぎ合いの毎日です。
 一昨日は氷が張っていましたが、昨日は14度まで気温が上がりました。今日は7気温も7度止まりで、白いものがちらついたりしています。曇ったり、少し青空が見えたりの、定まらない空模様です。
 訪れる人はほとんどなく、寒肥を施す植木屋さんの姿が際立っています。
 雨水は過ぎ、啓蟄まではまだ日がありますが、境内の木々は目立った動きを見せていません。でも、静かに静かに、確実に、芽吹きの準備をしている気配が感じられます。
 そんな、かすかな春の兆しが感じられる境内です。




      春   寒   し    赤   鉛   筆   は   六   角   形            星野立子





           剪定を逃れた枝に咲く梅の花 / ちょっと残念な太郎冠者  マウスを載せれば写真が変わります
 境内に咲く花も、先週と変わっていません。
 これから見頃を迎えるのは、何といっても本堂北側の馬酔木です。白くかわいい馬酔木の花が少しずつ咲き始めています。
 自坊の前の白梅は、盛りを過ぎました。昨年、植木屋さんが思いきって剪定してくれたので、今年は花も疎らです。梅の実の収穫もほとんど無理でしょう。梅干しを漬ける作業がお休みできるので、ちょっとうれしいです。
 椿の「太郎冠者(有楽)」は、次々と花を咲かせています。蕾のうちはきれいなピンク色なのですが、いざ開くと、花びらの端が茶色くなっています。病菌に感染しているのか、虫などの仕業かわかりませんが、ちょっと残念です。
 目を野に転じると、そこかしこにスミレが咲いています。真冬に比べて花の数が増え、花も大きく立派になってきました。
 ほとんど動きがないようにも見えますが、植物たちは私たちよりもずっと敏感に春の訪れを感じているのですね。





        庭   草   の    息   吹   確   か   や   梅   二   月          池部久子