2/19版
朝方に雨が降ったのか、石畳は濡れ、木々の梢などには雫が付いていました。でも、早くはお天気は回復して青空が広がり、とても清々しい朝となりました。
馬酔木の花はあまり目立たないので、わざわざ見に来る人はほとんどおられませんが、境内に春の訪れることを告げてくれる花です。 雪の被害を受けた水仙も、まだまだ綺麗に咲いています。 紅葉が終わると、3月の涅槃図の特別公開までは訪れる人の少ない境内なので、水仙がたくさん咲いていることを知らない人がほとんどでしょう。 次に咲き始めて春を告げるのは山茱萸ですが、まだもうしばらく先になりそうです。
冬の間に伸び始めたさく柄の先に、緑色の胞子体が目立つようになってきました。今朝は、雨粒が付いて、とてもきれいでした。 ところが、苔はあちこちでめくられて、ボコボコになっています。これも冬から春にかけての兆し。苔の下にいる虫などを狙って、鳥が苔を突いてめくってしまうのです。 今朝、たまたま‘犯行現場’に直面しました。実行犯はトラツグミでした。他の何種類の鳥もやっていますが・・・。案外、警戒心の弱い鳥なのか、少し近付いても飛び立つことはありませんでした。 繁殖期が始まる5月頃になると、夜に口笛によく似た声で鳴くそうで、その鳴き声があまりにも寂しげで不気味なことから、「幽霊鳥」「地獄鳥」などと呼ばれたことがあるそうです。古事記や万葉集にも登用しているようです。 雨水を過ぎ、寒さも日に日に弛んできます。春の訪れの兆しがうれしい境内です。 下 萌 に う れ し き と き も う づ く ま る 長谷川秋子
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