2/3版
あっという間に1月が‘行き’、今日は節分となりました。明日は、待ちに待った立春です! えっ? 「待ちに待った」というほどではありませんか? 兎にも角にも、春立つのですから、その響きだけでもうれしく思えます。
ところが、その苔もあちこちで穴だらけになったり、裏返ったりしています。鳥の仕業です。鳥が、苔の下の虫などを狙って啄んでいるのです。毎年の光景です。 もし苔というものがなかったら、境内は地山丸出しの茶色い景色になってしまいます。景観を整えてくれるのはもちろん、適度に湿度を保ったり、歩く時にクッションになってくれたり、「苔ってありがたいなぁ」と、しみじみ思います。 境内にある苔の種類は数十だろうと思いますが、ずいぶん前から細い‘さく柄’を延ばし始めています。この先に胞子嚢が付いて、それが熟すと開いて胞子を放散させるのです。地面を凝視していないとその営みはなかなかわかりませんが、1年を通して面白いものです。
椿も、少しずつ咲いて来ています。まだ葉陰に隠れるようにして咲いているので、遠目にはよくわかりません。盛りはまだ先です。 草原の中に去年から咲いているスミレの花数が、次第に増えてきました。 以前は、その草むらに大犬の陰嚢(オオイヌノフグリ)が生えていて、一早く、野に春が来たのを知らせてくれました。でも、レンゲの種を蒔くようになってからは、姿が消えてしまいました。スミレは、しっかりした地下茎を持っているので、レンゲに駆逐されないのかも知れません。可憐な見た目とは違って、力強い草です。 これからはますます日も長くなり、春の訪れをいろいろなところで感じるようになるでしょう。春の‘小さな出来事’を見つけて回るのも、とても楽しみです! 春 立 つ と 影 が 勝 手 に 動 き 出 す 萩山栄一
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