2017/1/6版 




                    青空広がる小寒の境内        マウスを載せれば写真が変わります

 新しい年を迎え、皆さま、いかがお過ごしですか?
 今年のお正月は、穏やかであたたかい日が続きました。お天気に誘われて、初詣などに出かけられた方も多かったのではないでしょうか?
 真如堂にも、たくさんの檀家の方々が墓参にお見えになりました。地域や宗教によっては、お正月にお墓参りをする風習がないかも知れませんが、氏神様に初詣に行くのなら、ご先祖にも御挨拶に来られるのが、こちらでは当たり前になっています。
 お正月の墓参は家族揃ってというお家が多く、場合によっては、1軒で10数人という場合もあって、自坊にも行列が出来るほどでした。
 三が日が過ぎ、4日からお仕事という方も多かったでしょうが、まだまだお正月気分は抜けていないのではないでしょうか? それで、また明日から3連休。それが終わって、やっと‘普段通り’に戻るのでしょうか?
 今日は北風が少し冷たく、最高気温も10度そこそこでしたが、日の光が差して青空も広がり、そんなに寒くは感じませんでした。


               もみじの梢で揺れる種 / 手水桶の花       マウスを載せれば写真が変わります
 冬枯れの境内は色彩に乏しく、モノトーンのようにも感じます。
 鐘楼の周りなどでは水仙が見頃になって、甘い香りが漂っていますが、他の花はほとんど咲いていません。
 もみじの葉っぱは落ちきっていますが、その梢にぶら下がって風に揺れているのは種。薄い羽根の根元に重りのように種が付いていますので、枝を離れるとクルクル回りながら落ちてきます。
 よく観察してみると、去年はいっぱい実を付けていた木が、今年はまったく付けていなかったり、その逆だったりします。毎年たくさんの種が付くのではなく、結実には隔年や一定の周期があるのかも知れません。今冬は概して種が少ない目です。これは気象の影響でしょうね。自然の知恵に触れた気がしました。
 本堂前の手水に、時折、花を置いていく人がおられます。‘色’の少ない時期、この花の色がとても鮮やかに見えました。




       美  し  き  こ  と  は  よ  き  も  の  松  の  内           星野立子






             ‘混成組’の鐘つき / 明るい大晦日の鐘楼堂     マウスを載せれば写真が変わります
 大晦日も、風もない穏やかで、寒さも控え目な日でした。
 除夜の鐘を撞きに集まった人は、約500人。1割以上は外国人かと思うほど、多国籍の人たちによる鐘つきです。真如堂は京都大学などにも近いので、留学生などが近くにたくさん住んでおられます。
 11時45分から僧が撞き始め、その後は4〜5人以上で1撞き。108つに収めるための‘秘策’です。
 係の僧が指示をして4〜5人以上のグループを組んでいきますが、日本人だけのグループもあれば、外国人だけ、混成グループなどいろいろ。鐘を撞くタイミングを指示する係の僧も、言葉が通じないので苦労していました。
 その余波で、鐘を撞くペースが例年よりも速く、1時間余で終了。元旦は早朝から修正会があるので、早く終わって、少しでも長く眠れるのは有り難いことでした。
 2017年が、皆さんにとって佳き年になりますように・・・。




       命   継   ぐ   深   息   し   て   は   去   年   今   年          石田波郷