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                      青空に広がる冬木立        マウスを載せれば写真が変わります

 昨日の朝ほど冷え込みませんでしたが、朝7時頃に時雨が少し固まって雪のようになりました。どうやら、それが京都市内の初雪となったようです。
 比叡山や愛宕山などの山々は、昨日に続いて、うっすら白くなっていました。
 晴れたり曇ったり、時に時雨れることもありましたが、時には青空が広がって、お天気は決して悪くはありませんでした。でも、気温は一向に上がらず、最高気温は6.8度。「いよいよ冬だなぁ」と思わせる日となりました。
 今年も残すところあと半月を切りました。年賀葉書の受付が始まったり、様々な年末の歳時記のニュースが流れる度に、気が焦ります。落ち葉の掃除もちゃんとして、きれいな境内で新年を迎えたいと思いますが、まだ枝に付いたままの葉があって、ダラダラと散っています。
 落ち葉の溜まり具合、行事や空模様と睨めっこしながら、いつ掃除をすればいいのか、思案しています。


              万霊堂前の残り紅葉 / 木立に残る紅い葉    マウスを載せれば写真が変わります
 最後の最後まで残った紅葉が、ピンポイントで3か所ほど楽しめます。
 1か所は、本堂裏の万霊堂の前です。そして、鐘楼の前、三重塔の西側です。さすがに往時のような色合いではありませんが、「盛りの時にはきれいだっただろうなぁ」と想像させるには十分でしょう。
 お天気の日には、外回り担当の職員さんが、ブロアと落ち葉を入れるトン袋を持って、境内の落ち葉を集めて回っています。落ち葉掃除が終わった場所は、まだ境内の1/4程度。まだまだ先は長く、おそらく年明けまではかかるでしょう。
 人波が消えた境内は静かです。静かな中に、紅い色の名残の紅葉が目に飛び込んでくるのは、とても新鮮。オススメの季節です。




       落  葉  ふ  む   音  な  き  落  葉  肩  に  受  け           及川  貞






              紅い落ち葉をかき分けて水仙咲く / 落ち葉とすみれ マウスを載せれば写真が変わります
 紅い落ち葉の中から、水仙がスゥッと伸びて、「次は私の番よ」と言わんばかりに花を咲かせています。
 先日、折れて倒れたものがあったので、勿体ないと思って切って持ち帰り、花瓶に挿しておきました。そうしたら、その花の香りの強いこと! 食事をする部屋には置いておけませんでした。一番咲き始めの花には、この時期を待っていた濃い思いのようなものが詰まっているみたいでした。
 すみれの花も、2週間ほど前から咲いています。春に咲くのが普通だと思うのですが、自坊の前では毎年真冬から咲き始めます。落ち葉が寒さを防いでくれているのでしょうか?
 何もないように見えますが、宝探しのようなつもりで境内をゆっくり歩いてみてください。きっと、「あっ!!」という出会いがありますよ。




       野  水  仙   こ  こ  に  香  を  溜  め  香  を  放  ち         稲畑汀子