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            落ち葉の片付け進む正面参道 / 今の見所ベスト1   マウスを載せれば写真が変わります

 それほど寒くはない、曇り時々晴れの日でした。
 紅葉が終わると共に人波も絶え、まだ時々はカメラを持った人が訪れるものの、すっかり元通りの境内に戻りました。今は、落ち葉掃除をするブロアのエンジン音が、静かな境内のあちこちから聞こえてくるぐらいです。
 最初は「今年はいいかも!?」と期待を持たせた紅葉も、11月中頃にあたたかい日が続いたためにすっかりブレーキがかかってしまい、冴えない色の儘終わったり、縮れて落ちたりする葉が目立ちました。最後まで持ち堪えていた葉が、12月に入ってからの紅葉に適した冷え込みを得て、ようやく綺麗な色になりました。でも、もうすでに境内は枯葉の山と化してしまっていました。


              本堂裏の残り紅葉 / 今の見所ベスト2…本堂裏  マウスを載せれば写真が変わります
 ここ数日は、‘残り福'のような紅葉が楽しめています。お天気も安定して、紅く冴えたもみじ葉が青空に映える景色は何ともすばらしいものです。
 ‘残り福'は境内のあちこちに分散しているので、カメラを携えた人は見通しの良くなった境内の遠くからでも、その場所を見つけて一目散です。
 お天気が続いているので、地面に落ちたもみじ葉はカラカラに乾いて、美しい敷き紅葉はもう見られません。今日からは落ち葉掃除も本格化して、カラカラに乾いたその敷き紅葉も少しずつ姿を消していきます。あと2週間もすれば、紅葉の名残も消えた、冬枯れの境内になるでしょう。
 今年は紅葉が見られなかったという方、雨が降るまでのこの3日ほどが最後の最後の見頃ですよ!




     冬  紅  葉   冬  の  ひ  か  り  を  あ  つ  め  け  り          久保田万太郎






                 自坊の黄色い千両 / 十月桜、絶好調     マウスを載せれば写真が変わります
 紅い葉が地に落ちると共に、南天や千両、本堂裏の山茱萸などの実がよく目立つようになってきました。山茱萸の実はもう終わりですが、南天や千両の実は今が一番美しい頃です。
 でも、墓地の南天は、お正月の供花の材料とするために、これから採られて行ってなくなります。また、境内に生えている南天や千両は、やがて鳥たちの食料となって消えていきます。ですから、今が見頃というわけです。
 さて、自坊では10月以来ずっと十月桜が咲き続けていますが、ここ数日は何故か花数が増えてきました。
 紅葉期に開催された「かふぇ水琴窟」にお越しになった方にも、「あらっ! 桜!」と楽しんでいただき、十分にその存在感を発揮してくれました。その感激の声が桜に届いたのでしょうか?
 これから4月の‘一般的な'開花時期まで、ずっと咲き続けてくれる十月桜。4月の花に比べたら、形は小さく、色も淡いですが、寒中の私どもの目を楽しませてくれる貴重な花です。
 日々慌ただしくなってきます。どうか、お風邪など召されませんように・・・。




        島  生  み  よ  か  の  落  涙  の  赤  い  実  よ          八木三日女